サッカーやろうぜ!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「でも、メンバー足りなくてさ。ずっと井上と一緒に声かけまくってんだけど誰もやってくれないんだ」
「っ!」
「?」
円堂の言葉にまた豪炎寺が目を見開いた。アニメにこんなシーンはなかったのでどこで驚いたのか瑞貴はわからなかった。……その原因が自分ということも気づかずに。
「なあ、考え直してくれないかな?」
円堂は懸命に説得するが豪炎寺は何も言わずに夕日に視線を戻す。
「なんで……なんでやめちゃったんだ? よかったら、話してくれないか?」
それでも豪炎寺は何も言わない。瑞貴はただ二人を見守っていた。
「もったいないじゃないか、あれだけキック! 最初にお前を見たとき俺、鳥肌立ったんだぜ。やめたには理由があるんだろうけど……サッカー嫌いになった、なんてじゃないよな。好きでなきゃ、あんなキックできないもんな!」
「……お前、よくしゃべるな」
やっと話しかけてくれたかと思うと、豪炎寺はいかにも迷惑そうな顔をしていた。
「俺さ、お前と井上とサッカーやりたいんだよ。俺たち三人が組んだら最強のチームができるぞ!」
「もう俺に話しかけるな」
そう言うと豪炎寺は飛び降りる。瑞貴もつられて下を見ると上手に着地していた。
「じゃあ! なんで昨日、ボールを蹴った!?」
すると豪炎寺の強い瞳とぶつかる。すぐに下ろされてしまったが、どこか悲しそうな目をしていた。
「しつこいんだよ、お前は」
そう言うと豪炎寺はそのまま去って行ってしまった。
円堂は残念そうな顔をしていたが夕日を見ると「よし!」と声を上げてそばにあるタイヤに目を向けて瑞貴を見る。その目は決意をしていたことがわかった。
「特訓、始めましょうか」
「ああ。やるぞ、井上!」
「はい!」
それから特訓が始まった。円堂はタイヤを背負い、振り子のように木に吊るした別のタイヤを投げ飛ばしてキャッチしている。少し離れた所で瑞貴もタイヤを背負ってリフィテングや木に向かってシュートをする。
――もう辺りはすっかり暗くなり、街灯の灯りだけが頼りになる時間でも二人は特訓を続けていた。瑞貴は何度もイメージをしながらシュートをする。ボールを高く蹴り上げ、勢いよくジャンプしてシュートを撃つ。するとボールが光り、シュートを撃ち込まれた木は倒れた。
「で、できた?」
「ぐわぁ!」
瑞貴は思わずポカーンとすると、叫び声が聞こえたので顔を向けると、円堂が顔を地面に突っ伏している。体中擦り傷だらけだ。
「円堂くん!」
瑞貴は即座に円堂に駆け寄り「大丈夫?」と声をかけると円堂は「な、なんとか」と言っているが少し休んだ方がいいと判断して立たせようとする。
「――ムチャクチャだな、その特訓」
突然聞こえた第三者の声に瑞貴と円堂は顔を向ける。そこにいたのは――。
「「風丸/くん!」」
風丸だった。「変な特訓してるんだな」と言って風丸は瑞貴と一緒に円堂を立たせる。円堂もなんとか立ち上がった。
「それにしても、なんで井上までやってるんだ?」
「あっ、私サッカー部に入部したんです」
「えっ!? 意外だな」
「アハハハ……」
風丸は目を見開いて言うと、瑞貴は頬を一つかいて苦笑する。
「にしても、どうしてこんな特訓を?」
「ああ、あれだよ」
円堂が指した先にはベンチにある少しボロボロのノートだった。
風丸はそのノートを手にし、中を読むと口の端を引きつらせた。思わず「読めねぇ……」と言うほど。彼が見たノートを特訓が始まる前に瑞貴も見たが暗号みたいに解読していくと不思議と読めた。
「お前、これ読めるのか?」
「うん。読めるよ。シュートの止め方が書いてあるんだ」
「へぇ~」
「それ書いたの、じいちゃんなんだよね」
「じいちゃん?」
「ああ。俺が生まれる前に死んじゃってるけどね」
彼の所在を知っている瑞貴は何とも言えずに二人に見えない所で再び苦笑していた。
「昔、雷門サッカー部の監督だったんだってさ。そんとき作った特訓ノートらしい。帝国学園はスピードもパワーも想像以上さ。そいつらのシュートを止めるには、じいちゃんの技をマスターするしかないって思ってさ」
「井上も?」
「はい。私も入部した以上、付き合うと決めました。それに練習だろうが勝敗が見えようが試合には勝ちたいんです!」
ノートを見る円堂と拳を握る瑞貴に風丸は驚きつつ苦笑いをする。
「お前ら、本気で帝国に勝つ気なんだな」
「「ああ/はい!」」
円堂と瑞貴は迷いもなく答える。すると風丸が手を差し出した。その意図がわからない円堂は手と風丸を交互に見る。
「えっ? な、何?」
「お前らのその気合い、乗った!」
「「!」」
瑞貴と円堂は顔を見合わせ嬉しそうに微笑むと、円堂は風丸の手を握り返す。
「っ!」
「?」
円堂の言葉にまた豪炎寺が目を見開いた。アニメにこんなシーンはなかったのでどこで驚いたのか瑞貴はわからなかった。……その原因が自分ということも気づかずに。
「なあ、考え直してくれないかな?」
円堂は懸命に説得するが豪炎寺は何も言わずに夕日に視線を戻す。
「なんで……なんでやめちゃったんだ? よかったら、話してくれないか?」
それでも豪炎寺は何も言わない。瑞貴はただ二人を見守っていた。
「もったいないじゃないか、あれだけキック! 最初にお前を見たとき俺、鳥肌立ったんだぜ。やめたには理由があるんだろうけど……サッカー嫌いになった、なんてじゃないよな。好きでなきゃ、あんなキックできないもんな!」
「……お前、よくしゃべるな」
やっと話しかけてくれたかと思うと、豪炎寺はいかにも迷惑そうな顔をしていた。
「俺さ、お前と井上とサッカーやりたいんだよ。俺たち三人が組んだら最強のチームができるぞ!」
「もう俺に話しかけるな」
そう言うと豪炎寺は飛び降りる。瑞貴もつられて下を見ると上手に着地していた。
「じゃあ! なんで昨日、ボールを蹴った!?」
すると豪炎寺の強い瞳とぶつかる。すぐに下ろされてしまったが、どこか悲しそうな目をしていた。
「しつこいんだよ、お前は」
そう言うと豪炎寺はそのまま去って行ってしまった。
円堂は残念そうな顔をしていたが夕日を見ると「よし!」と声を上げてそばにあるタイヤに目を向けて瑞貴を見る。その目は決意をしていたことがわかった。
「特訓、始めましょうか」
「ああ。やるぞ、井上!」
「はい!」
それから特訓が始まった。円堂はタイヤを背負い、振り子のように木に吊るした別のタイヤを投げ飛ばしてキャッチしている。少し離れた所で瑞貴もタイヤを背負ってリフィテングや木に向かってシュートをする。
――もう辺りはすっかり暗くなり、街灯の灯りだけが頼りになる時間でも二人は特訓を続けていた。瑞貴は何度もイメージをしながらシュートをする。ボールを高く蹴り上げ、勢いよくジャンプしてシュートを撃つ。するとボールが光り、シュートを撃ち込まれた木は倒れた。
「で、できた?」
「ぐわぁ!」
瑞貴は思わずポカーンとすると、叫び声が聞こえたので顔を向けると、円堂が顔を地面に突っ伏している。体中擦り傷だらけだ。
「円堂くん!」
瑞貴は即座に円堂に駆け寄り「大丈夫?」と声をかけると円堂は「な、なんとか」と言っているが少し休んだ方がいいと判断して立たせようとする。
「――ムチャクチャだな、その特訓」
突然聞こえた第三者の声に瑞貴と円堂は顔を向ける。そこにいたのは――。
「「風丸/くん!」」
風丸だった。「変な特訓してるんだな」と言って風丸は瑞貴と一緒に円堂を立たせる。円堂もなんとか立ち上がった。
「それにしても、なんで井上までやってるんだ?」
「あっ、私サッカー部に入部したんです」
「えっ!? 意外だな」
「アハハハ……」
風丸は目を見開いて言うと、瑞貴は頬を一つかいて苦笑する。
「にしても、どうしてこんな特訓を?」
「ああ、あれだよ」
円堂が指した先にはベンチにある少しボロボロのノートだった。
風丸はそのノートを手にし、中を読むと口の端を引きつらせた。思わず「読めねぇ……」と言うほど。彼が見たノートを特訓が始まる前に瑞貴も見たが暗号みたいに解読していくと不思議と読めた。
「お前、これ読めるのか?」
「うん。読めるよ。シュートの止め方が書いてあるんだ」
「へぇ~」
「それ書いたの、じいちゃんなんだよね」
「じいちゃん?」
「ああ。俺が生まれる前に死んじゃってるけどね」
彼の所在を知っている瑞貴は何とも言えずに二人に見えない所で再び苦笑していた。
「昔、雷門サッカー部の監督だったんだってさ。そんとき作った特訓ノートらしい。帝国学園はスピードもパワーも想像以上さ。そいつらのシュートを止めるには、じいちゃんの技をマスターするしかないって思ってさ」
「井上も?」
「はい。私も入部した以上、付き合うと決めました。それに練習だろうが勝敗が見えようが試合には勝ちたいんです!」
ノートを見る円堂と拳を握る瑞貴に風丸は驚きつつ苦笑いをする。
「お前ら、本気で帝国に勝つ気なんだな」
「「ああ/はい!」」
円堂と瑞貴は迷いもなく答える。すると風丸が手を差し出した。その意図がわからない円堂は手と風丸を交互に見る。
「えっ? な、何?」
「お前らのその気合い、乗った!」
「「!」」
瑞貴と円堂は顔を見合わせ嬉しそうに微笑むと、円堂は風丸の手を握り返す。