最強軍団・オーガ襲来
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本来現れるはずの豪炎寺が姿を見せないことにカノンとリオが困惑していると、豪炎寺の前にいるはずのない夕香を発見する。
「カノン! あれ!」
「しまった! 先手を打たれたか!」
これはヒビキたちが豪炎寺を試合に出場させないための『揺さぶり』なのだ。偽夕香は豪炎寺を見ながら悲しそうに涙を流す。
「お兄ちゃん……行っちゃダメ……。お兄ちゃん…忘れたの……!? 私があんな目に遭ったのは、サッカーのせいよ。それでも、私の嫌いなサッカーをお兄ちゃんはやるの……?」
「!」
偽夕香の言葉に豪炎寺は戸惑いから一変して顔をしかめる。
「お前は誰だ!」
「私は夕香よ! 何言ってるの!?」
「夕香は誰よりも、俺がサッカーをやっていることを誇りに思ってくれていた……!」
「っ!」
「夕香は――サッカーを嫌ってはいない!」
豪炎寺が左腕を大きく振ると紫と赤の光が放って偽夕香は消えた。その光景に豪炎寺は目を瞬かせるが再びグラウンドへ足を運ぶ。
「よかった……」
「さすが豪炎寺さんだ……」
リオとカノンはホッと息を吐くと再び茂みに身を隠す。
瑞貴と円堂は振り向くと、なんと目金が脱ぎ捨てた10番のユニフォームを着た豪炎寺がこちらに向かって来る。
《おや……? 彼はもしや、昨年のフットボールフロンティアで一年生ながらその強烈なシュートで一躍ヒーローとなった、豪炎寺修也!? その豪炎寺がなんと雷門のユニフォームを着て、我々の前に登場しました――っ!!》
鬼道は彼が現れたことにニヤリと笑う。帝国学園の狙いは彼だったのだ。
「待ちなさい! 君はうちのサッカー部では……――あっ!」
「いいですよ。俺たちは」
「そ、それでは帝国学園が承認したため、選手交代を認めます!」
慌てて止めようとした冬海を、鬼道は右手を上げて制した。審判も鬼道が認めたことにより選手交代を了承する。
「豪炎寺……! やっぱり来てくれたか!」
豪炎寺を見て立ち上がろうとする円堂だが、ダメージが大きくて体が傾く。倒れる前に瑞貴と豪炎寺が支えた。
「守!」
「大丈夫か?」
「ああ。――遅すぎるぜ。お前」
「だね」
「フッ」
笑顔の円堂と瑞貴につられるかのように、豪炎寺も微笑んだ。そして豪炎寺の登場で他の雷門中サッカー部も次々と立ち上がった。
「我らの目的はここからだ」
「なるほど、奴が狙いか」
鬼道の言葉に、今まで不思議に思っていた辺見も豪炎寺が現れたことで納得した。
雷門からのキックオフで試合再開されたが、すぐに辺見にボールを奪われる。
「いけ。――デスゾーン」
鬼道が合図を出すと、佐久間と寺門と洞面がデスゾーンを再び円堂がいるゴールに向かって放たれた。
「「「デスゾーン!」」」
「よしっ!」
しかし豪炎寺は同時に帝国エリアに向かって走り出した。
《ああ! 走った! しかし何故か豪炎寺、逆走! 豪炎寺、円堂を全くフォローせず、一人、帝国ゴールに上がって行く! これはもしや井上と同じくシュートを決めに!? それとも、目金と同じ敵前逃亡か!?》
「「「「「!?」」」」」
豪炎寺が走って行くことに帝国学園サッカー部は驚いていた。それは他の者も同じだろう。……ただ二人を除いて。
「守、いける?」
「ああ。ここは任せろ。お前は豪炎寺にパスを回してくれ」
「OK!」
そして瑞貴も豪炎寺に続いて走って行った。円堂もデスゾーンに向かって構える。
「ゴッドハンド!」
円堂はゴッドハンドで再びデスゾーンを見事に止めた。
「瑞貴!」
円堂から渡されたボールは瑞貴に渡り、阻もうとする帝国学園サッカー部を抜いて行く。
「豪炎寺くん!」
豪炎寺はそれを受け取ってボールを蹴り上げる。瑞貴ほど高くないが、自分も回転しながら飛んで足に炎をまとう。
「ファイアトルネード!」
「あれは伝説のファイアトルネード!」
「本物だ! 本物だよ!」
豪炎寺のファイアトルネードにカノンもリオも興奮が高まった。そのままボールはゴールに向かい、源田も止めれずシュートが決まった。
《ゴォ――ルッ!! 雷門イレブン、とうとう2点目を取りました――っ!!》
角馬の実況に観客の歓声が大きく湧き上がる。あの帝国学園から再び点を取ったのだ。
「やりましたね、豪炎寺くん!」
「お、おい」
「「「「なっ!?」」」」
瑞貴は嬉しさのあまりに豪炎寺に抱きつき、豪炎寺は頬を染めて驚きながらも受け止める。その様子に円堂と風丸と半田と松野は凍りついた。
「スゴかったです!ナイスシュート!」
「……ありがとう」
転校初日のガチガチの雰囲気より打って変わって明るくなった瑞貴に、豪炎寺は目驚きながらも優しく微笑んだ。
「あっ、ごめんなさい。感極まって……」
勢いよく離れて謝る瑞貴に対し、豪炎寺は瑞貴が離れて少し寂しく思ったのは秘密である。もちろん瑞貴は気づいていない。
「たった今帝国学園から試合放棄の申し出があり、このゲームはここで終了します!」
審判が発表している間、瑞貴と豪炎寺は雷門エリアに戻ろうと足を進めると、鬼道が擦れ違い様に二人を見て笑っていた。
☆☆☆☆☆
モニターに映るのは笑顔の瑞貴に微笑み返す豪炎寺だ。揺さぶりを失敗して男たちは顔をしかめる。
「失敗とは……。豪炎寺修也もまた、円堂守の呪文と井上瑞貴の魔性の笑みの影響下にあったのか……」
「例の少年少女は動きを見せませんな」
カノンとリオが動く前に豪炎寺が偽夕香を払い除けたので、姿を見せることはなかった。バウゼンは顔を見上げて告げるとヒビキが指示を出す。
「うむ。次の手を打て」
「では、オーガの出撃を――」
「いや、彼らは切り札だ。できるだけこの時代のファクターを利用すべきではないか」
「ハッ。このあと雷門中はフットボールフロンティアに参戦しますが……どのような揺さぶりを?」
「事故はどこで起きるかわからん……。例えば、豪炎寺修也の妹のようにな……」
サングラス越しのヒビキの鋭い目には、サッカー界の闇の皇帝と呼ばれる影山の姿が映っていた。
☆☆☆☆☆
「「よしみんな! 練習試合も、フットボールフロンティア地区予選も、ガンガン勝っていこう/ぜ!」」
それから雷門中は尾刈斗中との練習試合から、フットボールフロンティアに出場する。特訓をして必殺技を生み出し、チームワークを高め、その間も試合以外で様々な困難や葛藤があったが、野生中や御影専農中や秋葉名戸中を相手に順調に勝ち進んでいった。
しかし冬海が帝国学園のスパイだと知り、監督がいない雷門中サッカー部はこのままじゃ地区予選決勝に出場できない。そこで円堂と瑞貴はかつてのイナズマイレブンだった響木正剛に監督になってくれるよう頼みに行く。初めは断られたが二人はあきらめなかった。
雷雷軒に着いた二人は扉を開けると、テーブル席で響木が新聞を読んでいた。響木も騒がしかったのか、こちらを向いた。
「またお前か」
「また、俺だよ!」
「私もいます」
元気よく入る円堂とは違い、瑞貴は少し控えめに入る。
「何度来ても答えは変わらんぞ」
「だったら、俺と勝負しよ!」
「勝負だぁ?」
「そうだよ!」
響木は呆れるように肘をテーブルに立てて新聞に目を落とす。
「刑事さんから聞いたよ。おじさんキーパーなんだろ?」
「ホォ~小麦粉の値上がりか」
バンッ!
話に一つも興味を持たない響木に円堂は顔をしかめると、スクールカバンをテーブルに叩きつけた。これには瑞貴も驚いて肩を跳ね上がった。
「おい! ――っ!」
響木は怒鳴ろうとするが、円堂の真剣な目に言葉を失くす。
「キーパーなら、どんな球でも受け止めるもんだろ」
最初と同じように何も言わない響木だが、今度は円堂の話を真剣に聞いてくれる。
「昔のこと聞いたよ。いっぺん試合できなくなったからってそれがどうした!」
「むしろ私たちなんて、最初は試合すらできなかったもんね」
「ああ! ――人生まだまだ終わってねーぞ!」
「フンッ。このガキンチョが」
ビシッと円堂は響木を指差す。しかし響木はその手を払いのけた。
「勝負だ!」
円堂は響木の正面に立って拳を向ける。
「勝負ね……」
「オウッ! キーパーの俺を見てくれ!」
「ホォ……」
その意気込みに響木は興味深そうに声を上げる。
「おじさんが三本シュートを撃って、俺が三本とも止めたら監督をやってくれ!」
「大した自信だな……」
――場所は変わって河川敷のグラウンド。
「瑞貴ー! 審判よろしくなー!」
「はーい」
二人の準備が完了したようだ。瑞貴は慌てて視線をグラウンドに移す。
「よし――来い!」
響木は足でボールを上げ、ゴールギリギリのところにシュートする。見事なコントロールだ。だが円堂も負けておらず、横っ飛びになってボールを跳ね返す。
瑞貴から見ても響木のシュートはスゴいパワーだろう。円堂も取った手の平を見て嬉しそうな顔をしている。
「なんてパワーだ…さすが元イナズマイレブン……! 一本目、止めたぞ!」
「やるな」
響木は感心するように声を上げ、続いて少し後ろに下がり手からボールを投げてシュートをする。今度は逆のゴールを狙っていた。円堂はそれを熱血パンチで止めて響木に返す。返されたボールは響木の手に治まった。
「カノン! あれ!」
「しまった! 先手を打たれたか!」
これはヒビキたちが豪炎寺を試合に出場させないための『揺さぶり』なのだ。偽夕香は豪炎寺を見ながら悲しそうに涙を流す。
「お兄ちゃん……行っちゃダメ……。お兄ちゃん…忘れたの……!? 私があんな目に遭ったのは、サッカーのせいよ。それでも、私の嫌いなサッカーをお兄ちゃんはやるの……?」
「!」
偽夕香の言葉に豪炎寺は戸惑いから一変して顔をしかめる。
「お前は誰だ!」
「私は夕香よ! 何言ってるの!?」
「夕香は誰よりも、俺がサッカーをやっていることを誇りに思ってくれていた……!」
「っ!」
「夕香は――サッカーを嫌ってはいない!」
豪炎寺が左腕を大きく振ると紫と赤の光が放って偽夕香は消えた。その光景に豪炎寺は目を瞬かせるが再びグラウンドへ足を運ぶ。
「よかった……」
「さすが豪炎寺さんだ……」
リオとカノンはホッと息を吐くと再び茂みに身を隠す。
瑞貴と円堂は振り向くと、なんと目金が脱ぎ捨てた10番のユニフォームを着た豪炎寺がこちらに向かって来る。
《おや……? 彼はもしや、昨年のフットボールフロンティアで一年生ながらその強烈なシュートで一躍ヒーローとなった、豪炎寺修也!? その豪炎寺がなんと雷門のユニフォームを着て、我々の前に登場しました――っ!!》
鬼道は彼が現れたことにニヤリと笑う。帝国学園の狙いは彼だったのだ。
「待ちなさい! 君はうちのサッカー部では……――あっ!」
「いいですよ。俺たちは」
「そ、それでは帝国学園が承認したため、選手交代を認めます!」
慌てて止めようとした冬海を、鬼道は右手を上げて制した。審判も鬼道が認めたことにより選手交代を了承する。
「豪炎寺……! やっぱり来てくれたか!」
豪炎寺を見て立ち上がろうとする円堂だが、ダメージが大きくて体が傾く。倒れる前に瑞貴と豪炎寺が支えた。
「守!」
「大丈夫か?」
「ああ。――遅すぎるぜ。お前」
「だね」
「フッ」
笑顔の円堂と瑞貴につられるかのように、豪炎寺も微笑んだ。そして豪炎寺の登場で他の雷門中サッカー部も次々と立ち上がった。
「我らの目的はここからだ」
「なるほど、奴が狙いか」
鬼道の言葉に、今まで不思議に思っていた辺見も豪炎寺が現れたことで納得した。
雷門からのキックオフで試合再開されたが、すぐに辺見にボールを奪われる。
「いけ。――デスゾーン」
鬼道が合図を出すと、佐久間と寺門と洞面がデスゾーンを再び円堂がいるゴールに向かって放たれた。
「「「デスゾーン!」」」
「よしっ!」
しかし豪炎寺は同時に帝国エリアに向かって走り出した。
《ああ! 走った! しかし何故か豪炎寺、逆走! 豪炎寺、円堂を全くフォローせず、一人、帝国ゴールに上がって行く! これはもしや井上と同じくシュートを決めに!? それとも、目金と同じ敵前逃亡か!?》
「「「「「!?」」」」」
豪炎寺が走って行くことに帝国学園サッカー部は驚いていた。それは他の者も同じだろう。……ただ二人を除いて。
「守、いける?」
「ああ。ここは任せろ。お前は豪炎寺にパスを回してくれ」
「OK!」
そして瑞貴も豪炎寺に続いて走って行った。円堂もデスゾーンに向かって構える。
「ゴッドハンド!」
円堂はゴッドハンドで再びデスゾーンを見事に止めた。
「瑞貴!」
円堂から渡されたボールは瑞貴に渡り、阻もうとする帝国学園サッカー部を抜いて行く。
「豪炎寺くん!」
豪炎寺はそれを受け取ってボールを蹴り上げる。瑞貴ほど高くないが、自分も回転しながら飛んで足に炎をまとう。
「ファイアトルネード!」
「あれは伝説のファイアトルネード!」
「本物だ! 本物だよ!」
豪炎寺のファイアトルネードにカノンもリオも興奮が高まった。そのままボールはゴールに向かい、源田も止めれずシュートが決まった。
《ゴォ――ルッ!! 雷門イレブン、とうとう2点目を取りました――っ!!》
角馬の実況に観客の歓声が大きく湧き上がる。あの帝国学園から再び点を取ったのだ。
「やりましたね、豪炎寺くん!」
「お、おい」
「「「「なっ!?」」」」
瑞貴は嬉しさのあまりに豪炎寺に抱きつき、豪炎寺は頬を染めて驚きながらも受け止める。その様子に円堂と風丸と半田と松野は凍りついた。
「スゴかったです!ナイスシュート!」
「……ありがとう」
転校初日のガチガチの雰囲気より打って変わって明るくなった瑞貴に、豪炎寺は目驚きながらも優しく微笑んだ。
「あっ、ごめんなさい。感極まって……」
勢いよく離れて謝る瑞貴に対し、豪炎寺は瑞貴が離れて少し寂しく思ったのは秘密である。もちろん瑞貴は気づいていない。
「たった今帝国学園から試合放棄の申し出があり、このゲームはここで終了します!」
審判が発表している間、瑞貴と豪炎寺は雷門エリアに戻ろうと足を進めると、鬼道が擦れ違い様に二人を見て笑っていた。
☆☆☆☆☆
モニターに映るのは笑顔の瑞貴に微笑み返す豪炎寺だ。揺さぶりを失敗して男たちは顔をしかめる。
「失敗とは……。豪炎寺修也もまた、円堂守の呪文と井上瑞貴の魔性の笑みの影響下にあったのか……」
「例の少年少女は動きを見せませんな」
カノンとリオが動く前に豪炎寺が偽夕香を払い除けたので、姿を見せることはなかった。バウゼンは顔を見上げて告げるとヒビキが指示を出す。
「うむ。次の手を打て」
「では、オーガの出撃を――」
「いや、彼らは切り札だ。できるだけこの時代のファクターを利用すべきではないか」
「ハッ。このあと雷門中はフットボールフロンティアに参戦しますが……どのような揺さぶりを?」
「事故はどこで起きるかわからん……。例えば、豪炎寺修也の妹のようにな……」
サングラス越しのヒビキの鋭い目には、サッカー界の闇の皇帝と呼ばれる影山の姿が映っていた。
☆☆☆☆☆
「「よしみんな! 練習試合も、フットボールフロンティア地区予選も、ガンガン勝っていこう/ぜ!」」
それから雷門中は尾刈斗中との練習試合から、フットボールフロンティアに出場する。特訓をして必殺技を生み出し、チームワークを高め、その間も試合以外で様々な困難や葛藤があったが、野生中や御影専農中や秋葉名戸中を相手に順調に勝ち進んでいった。
しかし冬海が帝国学園のスパイだと知り、監督がいない雷門中サッカー部はこのままじゃ地区予選決勝に出場できない。そこで円堂と瑞貴はかつてのイナズマイレブンだった響木正剛に監督になってくれるよう頼みに行く。初めは断られたが二人はあきらめなかった。
雷雷軒に着いた二人は扉を開けると、テーブル席で響木が新聞を読んでいた。響木も騒がしかったのか、こちらを向いた。
「またお前か」
「また、俺だよ!」
「私もいます」
元気よく入る円堂とは違い、瑞貴は少し控えめに入る。
「何度来ても答えは変わらんぞ」
「だったら、俺と勝負しよ!」
「勝負だぁ?」
「そうだよ!」
響木は呆れるように肘をテーブルに立てて新聞に目を落とす。
「刑事さんから聞いたよ。おじさんキーパーなんだろ?」
「ホォ~小麦粉の値上がりか」
バンッ!
話に一つも興味を持たない響木に円堂は顔をしかめると、スクールカバンをテーブルに叩きつけた。これには瑞貴も驚いて肩を跳ね上がった。
「おい! ――っ!」
響木は怒鳴ろうとするが、円堂の真剣な目に言葉を失くす。
「キーパーなら、どんな球でも受け止めるもんだろ」
最初と同じように何も言わない響木だが、今度は円堂の話を真剣に聞いてくれる。
「昔のこと聞いたよ。いっぺん試合できなくなったからってそれがどうした!」
「むしろ私たちなんて、最初は試合すらできなかったもんね」
「ああ! ――人生まだまだ終わってねーぞ!」
「フンッ。このガキンチョが」
ビシッと円堂は響木を指差す。しかし響木はその手を払いのけた。
「勝負だ!」
円堂は響木の正面に立って拳を向ける。
「勝負ね……」
「オウッ! キーパーの俺を見てくれ!」
「ホォ……」
その意気込みに響木は興味深そうに声を上げる。
「おじさんが三本シュートを撃って、俺が三本とも止めたら監督をやってくれ!」
「大した自信だな……」
――場所は変わって河川敷のグラウンド。
「瑞貴ー! 審判よろしくなー!」
「はーい」
二人の準備が完了したようだ。瑞貴は慌てて視線をグラウンドに移す。
「よし――来い!」
響木は足でボールを上げ、ゴールギリギリのところにシュートする。見事なコントロールだ。だが円堂も負けておらず、横っ飛びになってボールを跳ね返す。
瑞貴から見ても響木のシュートはスゴいパワーだろう。円堂も取った手の平を見て嬉しそうな顔をしている。
「なんてパワーだ…さすが元イナズマイレブン……! 一本目、止めたぞ!」
「やるな」
響木は感心するように声を上げ、続いて少し後ろに下がり手からボールを投げてシュートをする。今度は逆のゴールを狙っていた。円堂はそれを熱血パンチで止めて響木に返す。返されたボールは響木の手に治まった。