『哀の王と光の英雄』 ディストピア×エクシード

『じゃあ…ディストピアさんと呼ぶね、ほらそんなに悲しそうな顔をしないで?私はここに居るよ?』

『…エクシード。』
(あぁ…エクシード…お前はずっとこの救われた世界で光のアルフレッドと共に今を進んで居るんだな………我は………我は………)

私の手を力強く握りしめ目を閉じまた黙り込んでしまった彼を私は見つめることしか出来なかった。

『何だい?』

『わ…我は…ッ…お前を護れ……』

『て無くとも君のせいじゃない、きっと私が選んだ道だと思うから…ディストピアさん…いや、アルフレッド…私を最後まで護ろうとしてくれてありがとう…』

首を勢いよく振りながら私と再び目が合ったディストピアさんは悲しそうな顔をした後、私を弾き飛ばし自分自身を責め始めた。

『ッ…我が悪いんだ!!エクシードっ…お前を護れなかった!!
友を…部下を護れない王など…嫌だっ…違う…違う…っ…!!!!』

ディストピアさんは後退りをしながら窓にぶつかりそうに…
あっ…危な…

『ディストピアさ……………!!!!!』

もうダメだと感じた瞬間ブワッと風が吹き目を開けると目の前にはディストピアさんを抱きかかえた………

『……………わ、私?』

『ディストピアが帰ってこないと思っていたら…
エクシード…君の所に居たんだね。』

私より髪が長く私より濃い緑がかった水色のツインテでディストピアさんと同じ軍服を着た彼は私を知っていてディストピアさんを知っていた…

『エクシード…君にはアルフレッドが居るじゃないか…
私には…ディストピアしか居ないんだ、私の王を奪わないで……………。』

『私は…そんなつもりじゃ…………』

『私はアルフレッドの"約束"を破り裏切った…
悪を司り、裏切りを象徴する者
ブラスタージョーカーそれが私の名前だよ。』

ブラスタージョーカー?それは私がネルトリンガーに捕まった時になった姿…まさか!!

『君はあの時のわた………………』

赤黒いオーラと共に渦を巻きながらもう一度風が吹き再び目を開けると二人とも居なかった…

『…一体何なんだろうか?』

分からない事ばかりだが、ディストピアさんが心配で仕方なかった…
大丈夫だと良いけど………………

後にディストピアさんと出会えるのはまた別の話。

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