『哀の王と光の英雄』 ディストピア×エクシード

『セラス様を追いかけて来たが…何故かロイパラに入れて…うむ…』

我の名はアルフレッド・ディストピア
ブラントゲート出身でセラス・ホワイト様に作られし
7つの感情を司る者『哀』を管理する者。
今日は我が主セラス・ホワイト様を探しに来たのだが…

『ここのロイパラは基本的闇を持つものはソウルセイバーの力で弾かれる筈なんだが…』

元の場所に戻り出たり入ったりをしてみたが
やはり普通に入れて…もしかしてアルフレッドと認識されて居るのか?
記憶の中にあるであろうバリアが張られた場所に触れると
ソウルセイバーの光が我を包むように周りに浮き出した…

『すまない…我は…』

ぐしゃぐしゃっと頭の中で蘇る植え付けられた記憶
暖かい記憶など…人の優しさなど…………

『要らない!我には…必要のない感情だ!』

光を力強く握りしめ壊すように地面に叩きつけた
スッ…と光は消えて我が安心していた瞬間声がした。

『アルフレッド?にしては光がなく闇が深いね?
また誰かが新たに作ったのかな?
大丈夫かい?』

優しい声色、優しい笑顔…そして…ジョーカーに似た口調…
水色の髪色で黄緑色の瞳をした青年は我に気付くとニコニコ笑って微笑みかけた。
あぁ…忘れもしない…我の唯一無二の友…そして………
護れなかった大切な…………。

『エクシード……………。』

『えっ!?あわわ!!大丈夫かい?そんなに悲しそうな顔をして…………って君は泣けないのかい?』

エクシードは慌てながらポッケにあるハンカチを出し我の涙を拭こうとした
だが、我は涙を流す事が出来ないアルフレッドの哀しみから生まれし存在だ
我の目の下には泣いた後である証拠として赤く痕が付く
それを見たエクシードは驚いてはいたが優しく笑って
我を抱きしめてくれた。

『大丈夫だよ?アルフレッド…
全く君は何も言わず皆の犠牲になろうとするから…
私も居るんだからちゃんと頼って欲しい…』

何も知らないエクシードを我は…騙していて良いのだろうか?
罪悪感で気持ちが押し潰されそうになるが
光のアルフレッドが来た場合は去れば良いと考え
とりあえずエクシードの部屋へ向かった…。
1/4ページ
スキ