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継がれない思いと継がれていく思い

「あら?あらあら~?スティル?怒ってるのですか~?」

「………。」

ダータウン地区のアジトに気絶しているダクロを連れて戻ってきたスティル。
そこにはラグースのトップ2のへーリオスがいた。

「あ~!やっぱ怒ってる~!初めて見ましたよぉ!!ラッキぃー!!!っだぁ!!」

「うっせんだよ…
おい、スティル。てめぇ会議に出ねぇとは良い度胸じゃねぇか」

騒がしいへーリオスの頭を殴って黙らせる、ラグースのトップ1のネフェレー。
スティルを見下ろし圧をかける。

「…あぁ、それでアンタらがわざわざここに来てんだな…俺は忙しいんだ帰っておくれ」

「あ?そんな死に損ないの方が大事ってんのか?」

「あぁ。今の俺にはアンタらのくだらない話より大事だ。じゃあな」

「「………。」」

そう言い足早にその場を後にするスティル。
スティルがこの二人に反抗することは滅多にない。
その滅多にないことが現実に起きていて、呆然とする二人。

「アイツが担いでた奴…ダーシャの後継者だったな」

「ですね。ダクロって言いましたかね…
愛する長を殺してしまい、カザ様に刃向かったために愛する友たちとも引き裂かれ…
そして…これから地獄の拷問を受けるだなんて…可哀想な生き様ですね!!スティルの拷問見たい~!!」

「…んだ。アイツ拷問できんのか…」

「しないだけですよ。だってスティルは甘ちゃんですから!」

「その甘ちゃんが拷問するって訳か…面白ぇな」

「しかしまぁ…何にそんな怒ってるんでしょうね」

「知らねぇよ…用は済んだ。てめぇもちゃんと仕事しな」

「え~!久しぶりに会えたのにもう帰っちゃ…はぁ~。一人で拷問見てもつまらないし、僕も帰ろ」
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