長い夜が明けた後の話(運命更新後)
「ねえシセル、手伝ってくれる?シセルさんがスコーンを焼いてくれたんだけど、ジャムのビンが開かないの」
“コア”を通じた会話をしていたところに現れたリンネに、私とヨミエルは同時にカオを向けた。差し出された小さなビンは、きっちりフタが閉じられている。
「わかった。やってみよう」
ヨミエルのヒザに乗っていたカラダから離れた私は、フタにトリツき、ヒネりあげた。だが、フタはとても手強い。どんなにアヤツっても硬くてピクリとも動かなった。
(何かいい手はないのか…?)
「…いいかい、シセル。それにリンネ刑事。こういうのはコツがあるのさ。こう……緩めるフリをして、一気にチカラを入れるんだ」
全力でアヤツっても全く変わらない様子に、ヨミエルが手を動かし、ジェスチャー付きでビンをヒネるアドバイスをしてくれる。こういうコトはヨミエルの方が上手だ。
(なるほど。力加減が重要なのだな)
アドバイスを受けて、私はもう1度フタをアヤツル。すると、カポンと音を立ててフタがビンからハズれた。
「やった!ありがとうシセル!」
「よくやったな。これで美味しいスコーンが食べられる」
2人の笑顔に、私はフタを震わせて応えた。私もお裾分けをもらいたい。そういう想いを込めて。
“コア”を通じた会話をしていたところに現れたリンネに、私とヨミエルは同時にカオを向けた。差し出された小さなビンは、きっちりフタが閉じられている。
「わかった。やってみよう」
ヨミエルのヒザに乗っていたカラダから離れた私は、フタにトリツき、ヒネりあげた。だが、フタはとても手強い。どんなにアヤツっても硬くてピクリとも動かなった。
(何かいい手はないのか…?)
「…いいかい、シセル。それにリンネ刑事。こういうのはコツがあるのさ。こう……緩めるフリをして、一気にチカラを入れるんだ」
全力でアヤツっても全く変わらない様子に、ヨミエルが手を動かし、ジェスチャー付きでビンをヒネるアドバイスをしてくれる。こういうコトはヨミエルの方が上手だ。
(なるほど。力加減が重要なのだな)
アドバイスを受けて、私はもう1度フタをアヤツル。すると、カポンと音を立ててフタがビンからハズれた。
「やった!ありがとうシセル!」
「よくやったな。これで美味しいスコーンが食べられる」
2人の笑顔に、私はフタを震わせて応えた。私もお裾分けをもらいたい。そういう想いを込めて。