長い夜が明けた後の話(運命更新後)
とても小さな手が、なんのためらいもなくヨミエルの大きな手に伸ばされる。
戸惑ったヨミエルが引くより早く、リンネは彼の手--はちょっと間に合わなかったので、指をしっかりとつかんだ。
にぶい音がしたのは、たぶん、気のせいだ。
「アンタ、一体なにがしたいんだ……?」
「えっとね、手をつなぎたいの!」
「……手?」
はしゃいでいるせいか、リンネの手はヨミエルの手より暖かい。
つかまれた指からその暖かさがじんわりと伝わって来るのと同時に、離してもらいたいというのと、このまま離してもらいたくないというムジュンした気持ちが、ヨミエルの中にゆったりと広がっていく。
カオをしかめてリンネを見下ろすと、彼女は「だって、」とヨミエルを引っ張り、たとんとステップを踏んだ。
「楽しいと手をつなぎたくなるんだもん!」
バランスをくずして慌てるヨミエルに、少女はけらけらと笑って答えた。
戸惑ったヨミエルが引くより早く、リンネは彼の手--はちょっと間に合わなかったので、指をしっかりとつかんだ。
にぶい音がしたのは、たぶん、気のせいだ。
「アンタ、一体なにがしたいんだ……?」
「えっとね、手をつなぎたいの!」
「……手?」
はしゃいでいるせいか、リンネの手はヨミエルの手より暖かい。
つかまれた指からその暖かさがじんわりと伝わって来るのと同時に、離してもらいたいというのと、このまま離してもらいたくないというムジュンした気持ちが、ヨミエルの中にゆったりと広がっていく。
カオをしかめてリンネを見下ろすと、彼女は「だって、」とヨミエルを引っ張り、たとんとステップを踏んだ。
「楽しいと手をつなぎたくなるんだもん!」
バランスをくずして慌てるヨミエルに、少女はけらけらと笑って答えた。