長い夜が明けた後の話(運命更新後)
ミサイルの《死》の運命を変えようと死者の世界に入ると、見つけたのはもうひとつの《死者のコア》だった。
この小さなカラダの割に大きな好奇心を持つ小動物の《死》の運命を変えるには、この《コア》からさらにもう一度さかのぼるしかない。
そう思ってトリツいてみたのだが……。おどろいたコトにカレは“キオク”も“カタチ”も失っていなかった。
《レンキンジュツ氏》……そう名乗ったカレは、“私”がしゃべるコ トを否定しているようだった。
死者の世界では思ったコトがそのまま伝わる。“コトワリ”とやらはやっかいだが、カレはミサイルが助かるための“手がかり”かもしれない。
……死者は自分のスガタを自由に変えることができる。
カレの警戒心をとくために、私は“あの一夜”のナゾを追った懐かしいスガタに見た目を変えた。
「これで、アンタの“コトワリ”通りのスガタだろうか」
するとカレはとても驚いたようだ った。
まあ、ムリもない。私もあのクネクネした電気スタンドに話しかけられた時、毛が逆立つほど驚いたのだから。
「シセルさん! ボクも“スガタ”を変えちまいますかッ」
「いや、アンタはいい。あのヒラヒラ氏を混乱させることはない」
ユイイツ驚かなかった小動物がどんな“スガタ”になるかキョーミはあるが、今はこのオトコが“なぜ”ここにいるのか知るべきだ。
カレは“カタチ”を失っていない。この小動物クンが死ぬ原因となった“白い粉”について何か知っているかもしれない。
そう思って、看守のように思考をグルグルさせているレンキンジュツ氏に聞いてみることにしたのだが……。
「それは答えられないな」
「な、なぜだ?」
「きみと私は今日“初めて”あったんだ。よく知らないヒトに踏み込んだコトを聞くのは、プライバシーの侵害だよ」
“ぷらいばしー”というのはなんなのかわからないが、カレのアタマに土 足で入り込んでいるのには変わらない。
といっても、死者に足などないのだが。
(やれやれ……自分で調べるしかなさそうだな)
「それでは……アンタの“死”の4分前に戻って確かめさせてもらおう」
「ちょ、ちょっと待ってくれ! 一体なにをするつもりだ?!」
「ココロなんて、準備できるモノではありませんよッ」
こうして私は、このちらかった部屋の真相を……小動物クンの“死”の原因を目撃することとなった。
この小さなカラダの割に大きな好奇心を持つ小動物の《死》の運命を変えるには、この《コア》からさらにもう一度さかのぼるしかない。
そう思ってトリツいてみたのだが……。おどろいたコトにカレは“キオク”も“カタチ”も失っていなかった。
《レンキンジュツ氏》……そう名乗ったカレは、“私”がしゃべるコ トを否定しているようだった。
死者の世界では思ったコトがそのまま伝わる。“コトワリ”とやらはやっかいだが、カレはミサイルが助かるための“手がかり”かもしれない。
……死者は自分のスガタを自由に変えることができる。
カレの警戒心をとくために、私は“あの一夜”のナゾを追った懐かしいスガタに見た目を変えた。
「これで、アンタの“コトワリ”通りのスガタだろうか」
するとカレはとても驚いたようだ った。
まあ、ムリもない。私もあのクネクネした電気スタンドに話しかけられた時、毛が逆立つほど驚いたのだから。
「シセルさん! ボクも“スガタ”を変えちまいますかッ」
「いや、アンタはいい。あのヒラヒラ氏を混乱させることはない」
ユイイツ驚かなかった小動物がどんな“スガタ”になるかキョーミはあるが、今はこのオトコが“なぜ”ここにいるのか知るべきだ。
カレは“カタチ”を失っていない。この小動物クンが死ぬ原因となった“白い粉”について何か知っているかもしれない。
そう思って、看守のように思考をグルグルさせているレンキンジュツ氏に聞いてみることにしたのだが……。
「それは答えられないな」
「な、なぜだ?」
「きみと私は今日“初めて”あったんだ。よく知らないヒトに踏み込んだコトを聞くのは、プライバシーの侵害だよ」
“ぷらいばしー”というのはなんなのかわからないが、カレのアタマに土 足で入り込んでいるのには変わらない。
といっても、死者に足などないのだが。
(やれやれ……自分で調べるしかなさそうだな)
「それでは……アンタの“死”の4分前に戻って確かめさせてもらおう」
「ちょ、ちょっと待ってくれ! 一体なにをするつもりだ?!」
「ココロなんて、準備できるモノではありませんよッ」
こうして私は、このちらかった部屋の真相を……小動物クンの“死”の原因を目撃することとなった。