7章:不機嫌と興味と戦闘
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ティスランドの前に居るカーリーは興味津々という顔をしてティスランドの頬を先程からずっと触っている。
「凄いわね。本当に人間みたい」
人肌を保ったままの体温、どこに触れても人と変わらぬ柔らかさ、それを堪能するかのようにカーリーはティスランドをさわり続けていた。
「こっちも私達と一緒?」
そう言うのと同時に顔を触っていたカーリーの手がティスランドの上半身へと伸びる。
同性故の遠慮の無さでティスランドの肩やら胸元やらを触るカーリーの事を運転席に座っているサムがミラー越しに見つめており、その目は呆れ半分、妬ましさ半分、といったもので彼が今何を考えているのか雄弁に物語っていた。
「触った感触は全く同じよね」
「そうでなければ困るだろう?触ってみて固い金属の感触なら大問題になる」
「まぁ・・・そうだけど。他の人達も貴方みたいに人の姿になれるの?」
以前、ディーノにこの機能のことを話したとき説明半ばで既に聞く気を無くしており、人間になるなど心底御免被ると言うかのようにスリープモードへと移行していた。
説明をしていたのはラチェットで、彼は呆れたような腹立たしいような目をしてディーノを睨み付けていたが彼が人間に対してどのような対応をしているのか思い出すと、致し方が無いと言うかのように排気をしていた。
「この姿になれるのは一部の者達にのみだ。本当ならば全員がこの機能を持っておくべきなのだが、最終的には個人の意思が尊重される」
「あの場所に居た車を見た限りだと、全員ハリウッドスターみたいな感じよね」
「女性隊員達からは高評価だ」
カーリーからの問いかけに対して淡々とした声でティスランドが答える間、カーリーは目をキラキラと輝かせながらティスランドの身体を触り続けている。
最初こそサムと一緒にバンブルビーと一緒に乗ってやって来たティスランドに対し、その関係性が解らずに小首を傾げていたカーリーであったが、ティスランドが自己紹介をして先程出会ったオートボットの一人だと告げれば彼女は信じられないと言うかのような視線を向けてきた。
けれどサムが説得したこと、何よりも人とは違うことの証明である微かに光を放つ目を見て納得をしてくれた。
そこまでは良かったのだ。
ティスランドと少し話をしたいと告げたカーリーは後部座席へと移動すると、矢継ぎ早に質問をしつつティスランドの顔、肌、髪を問答無用で触り始めた。
その感触が人と変わらない事に感嘆の声を上げながら、尚もティスランドに触る手を止めることはしない。
「貴方の今の姿って誰か元になった人間っているの?」
「・・・元?」
どういう意味だと言うかのようにティスランドがカーリーを見ると、彼女は可笑しなことを言ったのだろうか?と言いたげな顔をしながら口を動かす。
「その姿って誰かをベースにしたんじゃないの?それとも貴方が今みたいな姿になりたいって思って色々とカスタマイズしたの?」
「あ、僕もどうしてかなぁって思っていたんだ。大学の時は留学してきたんだろうなぁって思っていたけど、君の正体を知ってからはどうしてアジア人なんだろうって疑問は抱いていたよ?」
「そうよね。この国で人間の振りをするのなら目立たないようにするのなら欧米人にすべきでしょ?」
もっともな指摘をしたカーリーの言葉にティスランドはどう言葉を返すべきか解らず、ただ視線を逸らすことしかできない。
本来ならばカーリーの言うように欧米人の姿をしている方が任務を行う際には都合が良い。
事実、ヒューマンモードを取り入れている者達の多くは欧米人をメインとして取り込み、後は個人的に色々と好みにカスタマイズしていた。
欧米諸国で生きている者達の中に居ても目立たない容姿をしている仲間達と比べ、アジア人の姿をしているティスランドは良い意味でも、悪い意味でも異彩を放っているのが現実だ。
ティスランドが人間になった時になるのはセイの姿だ。
自分の前世とも言える存在。
それをこの2人にその事を伝えたとしても信じてはもらえないだろうという事も理解している。
どうやってこの質問を切り抜けようかと考えていた時だ。
「凄いわね。本当に人間みたい」
人肌を保ったままの体温、どこに触れても人と変わらぬ柔らかさ、それを堪能するかのようにカーリーはティスランドをさわり続けていた。
「こっちも私達と一緒?」
そう言うのと同時に顔を触っていたカーリーの手がティスランドの上半身へと伸びる。
同性故の遠慮の無さでティスランドの肩やら胸元やらを触るカーリーの事を運転席に座っているサムがミラー越しに見つめており、その目は呆れ半分、妬ましさ半分、といったもので彼が今何を考えているのか雄弁に物語っていた。
「触った感触は全く同じよね」
「そうでなければ困るだろう?触ってみて固い金属の感触なら大問題になる」
「まぁ・・・そうだけど。他の人達も貴方みたいに人の姿になれるの?」
以前、ディーノにこの機能のことを話したとき説明半ばで既に聞く気を無くしており、人間になるなど心底御免被ると言うかのようにスリープモードへと移行していた。
説明をしていたのはラチェットで、彼は呆れたような腹立たしいような目をしてディーノを睨み付けていたが彼が人間に対してどのような対応をしているのか思い出すと、致し方が無いと言うかのように排気をしていた。
「この姿になれるのは一部の者達にのみだ。本当ならば全員がこの機能を持っておくべきなのだが、最終的には個人の意思が尊重される」
「あの場所に居た車を見た限りだと、全員ハリウッドスターみたいな感じよね」
「女性隊員達からは高評価だ」
カーリーからの問いかけに対して淡々とした声でティスランドが答える間、カーリーは目をキラキラと輝かせながらティスランドの身体を触り続けている。
最初こそサムと一緒にバンブルビーと一緒に乗ってやって来たティスランドに対し、その関係性が解らずに小首を傾げていたカーリーであったが、ティスランドが自己紹介をして先程出会ったオートボットの一人だと告げれば彼女は信じられないと言うかのような視線を向けてきた。
けれどサムが説得したこと、何よりも人とは違うことの証明である微かに光を放つ目を見て納得をしてくれた。
そこまでは良かったのだ。
ティスランドと少し話をしたいと告げたカーリーは後部座席へと移動すると、矢継ぎ早に質問をしつつティスランドの顔、肌、髪を問答無用で触り始めた。
その感触が人と変わらない事に感嘆の声を上げながら、尚もティスランドに触る手を止めることはしない。
「貴方の今の姿って誰か元になった人間っているの?」
「・・・元?」
どういう意味だと言うかのようにティスランドがカーリーを見ると、彼女は可笑しなことを言ったのだろうか?と言いたげな顔をしながら口を動かす。
「その姿って誰かをベースにしたんじゃないの?それとも貴方が今みたいな姿になりたいって思って色々とカスタマイズしたの?」
「あ、僕もどうしてかなぁって思っていたんだ。大学の時は留学してきたんだろうなぁって思っていたけど、君の正体を知ってからはどうしてアジア人なんだろうって疑問は抱いていたよ?」
「そうよね。この国で人間の振りをするのなら目立たないようにするのなら欧米人にすべきでしょ?」
もっともな指摘をしたカーリーの言葉にティスランドはどう言葉を返すべきか解らず、ただ視線を逸らすことしかできない。
本来ならばカーリーの言うように欧米人の姿をしている方が任務を行う際には都合が良い。
事実、ヒューマンモードを取り入れている者達の多くは欧米人をメインとして取り込み、後は個人的に色々と好みにカスタマイズしていた。
欧米諸国で生きている者達の中に居ても目立たない容姿をしている仲間達と比べ、アジア人の姿をしているティスランドは良い意味でも、悪い意味でも異彩を放っているのが現実だ。
ティスランドが人間になった時になるのはセイの姿だ。
自分の前世とも言える存在。
それをこの2人にその事を伝えたとしても信じてはもらえないだろうという事も理解している。
どうやってこの質問を切り抜けようかと考えていた時だ。