6章:再会と反抗と不穏
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オプティマス達がロシアへと出撃している間、基地の防衛に務めるように命じられていたティスランドは大人しく過ごしていた。
オプティマス不在の間の指揮はジャズが執り行うこととなっているのだが、特に問題は起こることがないため誰もが時間を持て余している状態だ。ティスランドもNEST隊員達と訓練を行ったりする以外、特にこれと言ってやることはない。
今日は仲良くしている隊員が休みを貰っており、顔見知りも近くにはいないため、久々に完全に一人きりになっていた。
『よっ!ティスランド!暇してるのか?』
『将校殿』
『ジャズで良いって言ってるだろう?出会ってから今日までの間、俺をそんな堅苦しい呼び方で呼ぶのはお前くらいなもんだ』
『貴方が私の上官である事は変わりない』
『うん。そうだな。ったく・・・お前のそういった性格を他のヤツにも見習って欲しいもんだ。特にディーノあたりに!!!』
ぐっと拳を握ったジャズの言葉を聞いた瞬間、ティスランドの脳裏に最近になって地球に来たオートボットの顔が思い浮かぶ。
赤いフェラーリをスキャンした新たな仲間へとNEST隊員達は気さくに話しかけたが彼はそれを完全無視したのだ。
正確には人間という存在を完全に眼中から外している。
その事に関してオプティマスとジャズが何か言ったらしいが、ディーノの態度は変わることはなかった。
少しばかりディーノと面識のあるサイドスワイプが色々と言ったり、時にはディーノの行動をフォローしたり、ディーノの代わりにNEST隊員に謝罪をしているのだが、当のディーノは仲間達のそんな行動を解っているのに何一つとして変えない。
『将校殿。ディーノに関しては少しばかり問題だと私も思います。先日の戦闘でも彼は当初立てた作戦には従わずに単独行動行いその結果、NEST隊員に重傷者が出ています。彼の行動を怪しんだサイドスワイプが事前にレノックス大佐に報告し、NEST隊員を下がらせるように伝えていなければ死者も出ていたでしょう』
『・・・・・あぁ、あの事件か。基地に戻ってきてからその件で俺は色々と大変だったんだ。各部署への報告書、予定よりも被害が大きかったことに対する反省書、そして被害に遭ったNEST隊員への謝罪。うん。休む間もなくずっと書類と睨めっこだった』
少しばかり遠い目をしたジャズの言葉にティスランドは少しばかり同情する。
ある意味でディーノに関する戦闘時に彼の尻ぬぐいをする事になっているのはサイドスワイプで、上層部への謝罪と反省所などの書類仕事に関してはジャズだ。
時折ジャズが消えそうな声で走りに行きたいと呟いているのを聞いたことがある。
『ここがディエゴガルシアであれば違ったのでしょうね・・・・』
誰の目を気にすることなく思うがまま走り、溜っていたストレスと発散することが出来たのだろう。
『本当それだよなぁ。俺としても、政府の上層部が何をどう考えて人間の多いこの街にNEST基地を移設したのかが解らねぇ。俺達のことを隠したいのなら人目の少ない場所に隔離した方が良かっただろ?ってか絶対にそうした方が良かっただろうッ!?』
隔離状態にされていたと言って良いディエゴガルシア基地から、ワシントンへと基地が移された時こそティスランドは人の多い場所で暮らせる事に対し期待したのだ。
けれどその期待は呆気ないほど簡単に消えてしまった。
この場所に基地を定めてからというもの、オートボット達に対する規制は今までとは比べものにならない程に厳しいものとなったからだ。
アレをしては駄目、コレをしても駄目、ソレも駄目。
あまりにも多い項目に驚きながらも全員はその規約に従うと約束をした。
結果、今ではディエゴガルシアに帰りたいと呟く者達もいる。
『まぁ木の葉を隠すのならば森の中、変形する車を隠すのならば車が密集する街の中と考えたのでしょうね』
『難しい言葉を知っているなぁ』
感心したとジャズが呟いた時、スーツを着た見覚えのない男が格納庫にやって来たため2体は会話を止めてその男へと視線を向けると、男はティスランドに対して一枚の書類とUSBをかざした。
「ティスランド。お前に命令だ」
『解った』
慣れた様子でティスランドはUSBへとコードを延ばし、その中に保管されているデータを読み込む。
オプティマス不在の間の指揮はジャズが執り行うこととなっているのだが、特に問題は起こることがないため誰もが時間を持て余している状態だ。ティスランドもNEST隊員達と訓練を行ったりする以外、特にこれと言ってやることはない。
今日は仲良くしている隊員が休みを貰っており、顔見知りも近くにはいないため、久々に完全に一人きりになっていた。
『よっ!ティスランド!暇してるのか?』
『将校殿』
『ジャズで良いって言ってるだろう?出会ってから今日までの間、俺をそんな堅苦しい呼び方で呼ぶのはお前くらいなもんだ』
『貴方が私の上官である事は変わりない』
『うん。そうだな。ったく・・・お前のそういった性格を他のヤツにも見習って欲しいもんだ。特にディーノあたりに!!!』
ぐっと拳を握ったジャズの言葉を聞いた瞬間、ティスランドの脳裏に最近になって地球に来たオートボットの顔が思い浮かぶ。
赤いフェラーリをスキャンした新たな仲間へとNEST隊員達は気さくに話しかけたが彼はそれを完全無視したのだ。
正確には人間という存在を完全に眼中から外している。
その事に関してオプティマスとジャズが何か言ったらしいが、ディーノの態度は変わることはなかった。
少しばかりディーノと面識のあるサイドスワイプが色々と言ったり、時にはディーノの行動をフォローしたり、ディーノの代わりにNEST隊員に謝罪をしているのだが、当のディーノは仲間達のそんな行動を解っているのに何一つとして変えない。
『将校殿。ディーノに関しては少しばかり問題だと私も思います。先日の戦闘でも彼は当初立てた作戦には従わずに単独行動行いその結果、NEST隊員に重傷者が出ています。彼の行動を怪しんだサイドスワイプが事前にレノックス大佐に報告し、NEST隊員を下がらせるように伝えていなければ死者も出ていたでしょう』
『・・・・・あぁ、あの事件か。基地に戻ってきてからその件で俺は色々と大変だったんだ。各部署への報告書、予定よりも被害が大きかったことに対する反省書、そして被害に遭ったNEST隊員への謝罪。うん。休む間もなくずっと書類と睨めっこだった』
少しばかり遠い目をしたジャズの言葉にティスランドは少しばかり同情する。
ある意味でディーノに関する戦闘時に彼の尻ぬぐいをする事になっているのはサイドスワイプで、上層部への謝罪と反省所などの書類仕事に関してはジャズだ。
時折ジャズが消えそうな声で走りに行きたいと呟いているのを聞いたことがある。
『ここがディエゴガルシアであれば違ったのでしょうね・・・・』
誰の目を気にすることなく思うがまま走り、溜っていたストレスと発散することが出来たのだろう。
『本当それだよなぁ。俺としても、政府の上層部が何をどう考えて人間の多いこの街にNEST基地を移設したのかが解らねぇ。俺達のことを隠したいのなら人目の少ない場所に隔離した方が良かっただろ?ってか絶対にそうした方が良かっただろうッ!?』
隔離状態にされていたと言って良いディエゴガルシア基地から、ワシントンへと基地が移された時こそティスランドは人の多い場所で暮らせる事に対し期待したのだ。
けれどその期待は呆気ないほど簡単に消えてしまった。
この場所に基地を定めてからというもの、オートボット達に対する規制は今までとは比べものにならない程に厳しいものとなったからだ。
アレをしては駄目、コレをしても駄目、ソレも駄目。
あまりにも多い項目に驚きながらも全員はその規約に従うと約束をした。
結果、今ではディエゴガルシアに帰りたいと呟く者達もいる。
『まぁ木の葉を隠すのならば森の中、変形する車を隠すのならば車が密集する街の中と考えたのでしょうね』
『難しい言葉を知っているなぁ』
感心したとジャズが呟いた時、スーツを着た見覚えのない男が格納庫にやって来たため2体は会話を止めてその男へと視線を向けると、男はティスランドに対して一枚の書類とUSBをかざした。
「ティスランド。お前に命令だ」
『解った』
慣れた様子でティスランドはUSBへとコードを延ばし、その中に保管されているデータを読み込む。