4章:戦闘と終幕と企事
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銀色の髪、小柄ながらも鍛え上げられた体躯、そして目元を覆う見慣れたバイザー、とても見覚えのあるその特徴に気づいたレノックスの顔が引きつる。
信じたくない、そう思いながらもレノックスはその人物へと問いかけた。
「・・・お前さん、もしかしてジャズか?」
「やっぱ解るか?」
ニヤニヤと笑ったジャズは目元を居っていたバイザーを外す。
現れた目は微かに発光した青い色をしていた。
人ならば決してあり得ない現象を認識したレノックスはチッと舌打ちをしたくなった。
よりにもよって一番厄介な敵が現れたものだ。
「悔しいくらいの色男だな」
「お褒め頂き光栄ッ!!そういうわけでティスランドの・・・いやセイの面倒は俺が見るから安心して良いぜ?オプティマスにも許可を得ているし、モーシャワー大佐からの許可も得ているからな」
にこやかな笑みを浮かべながらジャズが告げた言葉。
爽やかな印象を相手に抱かせながらも、やっていることはれっきとした威嚇である事に気づいたレノックスは相手が悪いなと密かに思う。
自分の名を呼ばれたセイはレノックスの背に押しつけていた顔をそっと持ち上げ、恐る恐るといった動作でジャズを見つめる。
「よっ!」
青い目と視線が合った瞬間、気さくな挨拶が返されたことに一瞬フリーズしたもののレノックスの背に顔を押しつけた。
「(これじゃ駄目だ)」
レノックスとオートボット達のやり取りは聞いていたから知っている。
なんとなくだが、自分は人間では無くて、彼等に近いのだという認識もしていた。
チラリと銀髪の男性へと視線を向ければ彼はとても優しい目をして自分を見ていた。
「(あ。同じだ)」
微かに発光する青い目に気づいた瞬間、セイはレノックスから離れる。
引き寄せられるかのようにジャズへと近づく。
ジッとジャズの顔を見つめるセイの顔には不安しか無い。
怯えるかのように立ち尽くしていたセイに向かいジャズは手を差し伸べる。
「俺はジャズ」
「セイ、です・・・あの。なんか私はティスランドっていう名前もあるみたいなんですけど」
「そっか。で?どっちで呼ばれたい?」
「セイ」
「解った」
ジャズとのやり取りは少ない。
けれどその少ない言葉の中に彼の自分に対する気遣いや、優しさを感じるには十分だった。気づけばジャズの手をセイは掴んでおり、ソレに気づいたレノックスが声にならない悲鳴を上げていたがそんなことなどセイは気づくことはしない。
否、目の前に居る男が気づかせない。
「貴方は私と同じですか?」
「あぁ」
「・・・そっか。ならちょっとだけ安心した」
無邪気な笑みを浮かべたセイは縋るようにジャズの手をキュッと握った。
伝わる体温は自分よりも少しだけ低くて、ジャズの手はセイの手を覆ってしまえるほど大きい。
「セイ。俺からとっておきの提案があるんだがいいか?」
「なんでしょう?」
「ちょっとの間だけ俺と一緒に出かけよう」
にっこりと微笑んだジャズの発言にセイはどういう意味だと言いたげに小首を傾げた時だ。
『嘘だろッ!?俺が足に使われるのかよ!!!!』
背後に居るロボット集団の中から突然悲鳴に近い声が上がった。
驚いたセイが視線を向ければ、そこには足がタイヤの形をしている銀色のロボットがおり、先程の悲鳴は彼が上げたのだと理解したセイは何があったのだろうかと思いながらジッとそのロボットを見つめる。
「エスコートは完璧にしてやる。だから”YES”って言えよ」
手の甲に感じた柔らかな感触に気づいたセイが視線をジャズへと向ければ、そこにはセイの左手を持ったジャズが手の甲にキスをしている姿があった。
一瞬、なにが起きたのか解らなかったセイだったが手の甲を通して伝わってくる他人の柔らかな感触に気づいた瞬間、掴まれていた手を引っ込める。
「な・・・・なっ!!」
顔を真っ赤にして左手を隠しているセイの姿をジャズは呆気にとられたかのように見つめていたが、手を引いた行為が拒絶ではなく羞恥からだと理解すると満足そうに笑う。
その笑みを見たセイは自分には最初から拒否権なんて無かったのだと理解するのと同時に、痛いくらいに早く脈打つ心臓をそっと左手で押さえた。
信じたくない、そう思いながらもレノックスはその人物へと問いかけた。
「・・・お前さん、もしかしてジャズか?」
「やっぱ解るか?」
ニヤニヤと笑ったジャズは目元を居っていたバイザーを外す。
現れた目は微かに発光した青い色をしていた。
人ならば決してあり得ない現象を認識したレノックスはチッと舌打ちをしたくなった。
よりにもよって一番厄介な敵が現れたものだ。
「悔しいくらいの色男だな」
「お褒め頂き光栄ッ!!そういうわけでティスランドの・・・いやセイの面倒は俺が見るから安心して良いぜ?オプティマスにも許可を得ているし、モーシャワー大佐からの許可も得ているからな」
にこやかな笑みを浮かべながらジャズが告げた言葉。
爽やかな印象を相手に抱かせながらも、やっていることはれっきとした威嚇である事に気づいたレノックスは相手が悪いなと密かに思う。
自分の名を呼ばれたセイはレノックスの背に押しつけていた顔をそっと持ち上げ、恐る恐るといった動作でジャズを見つめる。
「よっ!」
青い目と視線が合った瞬間、気さくな挨拶が返されたことに一瞬フリーズしたもののレノックスの背に顔を押しつけた。
「(これじゃ駄目だ)」
レノックスとオートボット達のやり取りは聞いていたから知っている。
なんとなくだが、自分は人間では無くて、彼等に近いのだという認識もしていた。
チラリと銀髪の男性へと視線を向ければ彼はとても優しい目をして自分を見ていた。
「(あ。同じだ)」
微かに発光する青い目に気づいた瞬間、セイはレノックスから離れる。
引き寄せられるかのようにジャズへと近づく。
ジッとジャズの顔を見つめるセイの顔には不安しか無い。
怯えるかのように立ち尽くしていたセイに向かいジャズは手を差し伸べる。
「俺はジャズ」
「セイ、です・・・あの。なんか私はティスランドっていう名前もあるみたいなんですけど」
「そっか。で?どっちで呼ばれたい?」
「セイ」
「解った」
ジャズとのやり取りは少ない。
けれどその少ない言葉の中に彼の自分に対する気遣いや、優しさを感じるには十分だった。気づけばジャズの手をセイは掴んでおり、ソレに気づいたレノックスが声にならない悲鳴を上げていたがそんなことなどセイは気づくことはしない。
否、目の前に居る男が気づかせない。
「貴方は私と同じですか?」
「あぁ」
「・・・そっか。ならちょっとだけ安心した」
無邪気な笑みを浮かべたセイは縋るようにジャズの手をキュッと握った。
伝わる体温は自分よりも少しだけ低くて、ジャズの手はセイの手を覆ってしまえるほど大きい。
「セイ。俺からとっておきの提案があるんだがいいか?」
「なんでしょう?」
「ちょっとの間だけ俺と一緒に出かけよう」
にっこりと微笑んだジャズの発言にセイはどういう意味だと言いたげに小首を傾げた時だ。
『嘘だろッ!?俺が足に使われるのかよ!!!!』
背後に居るロボット集団の中から突然悲鳴に近い声が上がった。
驚いたセイが視線を向ければ、そこには足がタイヤの形をしている銀色のロボットがおり、先程の悲鳴は彼が上げたのだと理解したセイは何があったのだろうかと思いながらジッとそのロボットを見つめる。
「エスコートは完璧にしてやる。だから”YES”って言えよ」
手の甲に感じた柔らかな感触に気づいたセイが視線をジャズへと向ければ、そこにはセイの左手を持ったジャズが手の甲にキスをしている姿があった。
一瞬、なにが起きたのか解らなかったセイだったが手の甲を通して伝わってくる他人の柔らかな感触に気づいた瞬間、掴まれていた手を引っ込める。
「な・・・・なっ!!」
顔を真っ赤にして左手を隠しているセイの姿をジャズは呆気にとられたかのように見つめていたが、手を引いた行為が拒絶ではなく羞恥からだと理解すると満足そうに笑う。
その笑みを見たセイは自分には最初から拒否権なんて無かったのだと理解するのと同時に、痛いくらいに早く脈打つ心臓をそっと左手で押さえた。