4章:戦闘と終幕と企事
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『いい加減にしろ馬鹿野郎。さっさと目を覚ませ。これ以上俺の手を煩わせるな』
口調こそ乱暴であったものの、その言葉の中に微かに自分を案じているかのような感情が確かにあった。
彼らしい激励だ。
そう思ったティスランドの意識は急速に意識が覚醒していく。
気づけば見知らぬ土地に倒れており、側には護衛対象のサム・ウィトウィッキーとその恋人であるミカエラが立っていた。いつの間にか見知らぬ年配の男女も居り、自分の意識が途絶えていた間に何が起きたのだ?一体どれくらい意識を失っていたのだ?と思いながらティスランドは身体を起こす。
『状況は?マトリクスはどうなった?司令官は復活したか?』
再起動したティスランドが矢継ぎ早に疑問を口にする。
その目が青いことに気づいたサムは唖然とした顔をしてその目を見つめていたが、またどこで機嫌をこねて赤い目になるのか解らない為慌てて返答する。
「まだだよ。君が突然シャットダウンしたから目を覚ますまで待ってたんだ」
『私が?・・・・ん?私は何故、ヒューマンモードからこの姿になっている?』
「えぇっと、話すと長いから後でビーから聞いてくれると助かる」
『そうしよう』
身体を起こしたティスランドはセンサーを使い敵と味方の位置を把握すると、事の成り行きを黙って見ていたバンブルビーへと話しかけた。
『すまない。迷惑を掛けたようだな』
『”君は不思議ね”』
『そうか?』
カシャカシャと忙しなくアイカメラを瞬かせたとき、前方から近づいてくる敵の姿に気づく。
辺りにある気配はどれもディセプティコンばかりで、味方の気配はここからかなり離れており援軍は見込めないと判断したティスランドは一つ排気をした。
自分達だけで全てを判断し、そして任務を遂行しなければならない。
サムを一刻も早くオプティマスの元へ向かわせなければならない。
そう思ったティスランドは持っていたハンドガンと日本刀を構える。
『私がある程度排除する。仕損じを任せても?』
『”任せて!”』
バトルフェイスをつけたバンブルビーの返答を聞いたのと同時にティスランドは駆け出す。
持っていた日本刀で最初の一体目のスパークを突き刺せば、絶命の声と共にオイルの臭いが辺りに満ちた。
ソレに構うことをせぬまま後方に居た敵へとハンドガンで攻撃をする。
殺傷力の低いソレは足止め程度にしかならない事くらいティスランドは解っていた。解った上での行動だ。
足止めしつつも新たに現れた敵の撃退を日本刀で行う中、足止めをしていた敵はバンブルビーにより倒され火花を上げながら砂の上に崩れ落ちてピクリとも動かない。
『お見事』
『”ティスランド””もね”』
バトルフェイスを外したバンブルビーが親指を立ててくる。
まるで人間のようだと思ったティスランドは笑みを浮かべると、センサーが新たな敵を感知したためソレを撃退するために攻撃を開始した。