4章:戦闘と終幕と企事
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ようやく見つけたプライムの墓。
そこにあったマトリクスは気の遠くなるような長い年月の間にその力を失い、ただの細かな欠片へと成り果てる。ソレをサムが大切そうに集める姿を直視することが出来なかったティスランドは視線を外へと向ける。
希望は潰えた。
頭の中ではその答えを得ているのに、何故かティスランドはその答えを受け入れることができなかった。
「蘇ると思うか?」
気づけば隣に居たバンブルビーへと問いかけており、彼は一寸間を置いてから返答する。
『”それは彼の事?””それとも大切な物?”』
「両方だ」
バンブルビーの問いにティスランドは苦虫をかみ潰したかのような顔をして答えた。
希望は潰えた。
何の意味も成さないソレをサムが大切そうに自身の靴下へと流し込むのをティスランドは見ることをしない。
無意味だと解っているのだ。
けれどサムに対して止めろと言うことだけは何故か出来なかった。
無意識の内に彼の行った行動に必ず意味があると解ってしまったからだ。
『”私は信じる””奇跡はいつだって起きるものなんだから”』
きっぱりと言い放ったバンブルビーの発言にティスランドは口元だけの笑みを浮かべた。 彼がその選択をしたのはきっと正しい。
いずれそうなることだと解っているのだ。
戦士の直感。
それを信じるべきだと思うのに、それが正しいと思うのにティスランドの中にある何かが必死にソレを否定する。
「奇跡なんてものは・・・そうそう都合良く起こるものでもないし、なにより自分にとって良いものとは限らない」
奇跡が起きて自分はこうして存在していることを知っているティスランドは自嘲の笑みを浮かべながら言葉を返す。
他人の存在を受け入れつつ存在しているティスランドというある意味で本当に半端な存在でしかない。
ディセプティコンでもオートボットでも無い、矛盾した存在の自分が生きられるほどこの世界が甘いものでは無いことくらい解っている。
いつか双方から命を狙われる可能性があるのだということくらい。
「それでも奇跡を起こそうとするのか?」
『”信じる””きっとラストはハッピーエンド”』
真っ直ぐ向けられた青い目。
愛らしいその目には強い意志が宿っていることに気づいたティスランドは純粋に羨ましいと思う。
信じたいものを、叶えたい願いを、口にすることが出来るバンブルビーを。
『”迷っているの?”』
ティスランドの気持ちを見抜いたかのようにバンブルビーは問う。
帰ってきたのは沈黙だった事にバンブルビーは気づくと、少し考えた後、誰が一番良いアドバイスをこの新人に出来るのだろうか考える。
『”もしも迷うのならば・・・頼めば良い””銀色の””バイザーの””彼”』
「将校殿か?今はちょっと将校殿には会いたくないなぁ」
尊敬している上司から冷たい目で見つめられ、尋問されると思えば少しだけスパークが痛くなった。
『“喧嘩したの?”』
「いいや。私が悪いだけだ」
『”一緒に謝ってあげる”』
「ありがとう。でも大丈夫さ。なんとかしてみるが、もしも駄目だったときは頼む」
ぎこちなく微笑んだティスランドはペシンッと自分の頬を打つ。
出来る事は限られている。
けれど、自分達にしか出来ない事も確かにある。
そう思いながら目を見据えたティスランドの目に、光がともっていることに気づいたバンブルビーは満足そうに笑った。
そこにあったマトリクスは気の遠くなるような長い年月の間にその力を失い、ただの細かな欠片へと成り果てる。ソレをサムが大切そうに集める姿を直視することが出来なかったティスランドは視線を外へと向ける。
希望は潰えた。
頭の中ではその答えを得ているのに、何故かティスランドはその答えを受け入れることができなかった。
「蘇ると思うか?」
気づけば隣に居たバンブルビーへと問いかけており、彼は一寸間を置いてから返答する。
『”それは彼の事?””それとも大切な物?”』
「両方だ」
バンブルビーの問いにティスランドは苦虫をかみ潰したかのような顔をして答えた。
希望は潰えた。
何の意味も成さないソレをサムが大切そうに自身の靴下へと流し込むのをティスランドは見ることをしない。
無意味だと解っているのだ。
けれどサムに対して止めろと言うことだけは何故か出来なかった。
無意識の内に彼の行った行動に必ず意味があると解ってしまったからだ。
『”私は信じる””奇跡はいつだって起きるものなんだから”』
きっぱりと言い放ったバンブルビーの発言にティスランドは口元だけの笑みを浮かべた。 彼がその選択をしたのはきっと正しい。
いずれそうなることだと解っているのだ。
戦士の直感。
それを信じるべきだと思うのに、それが正しいと思うのにティスランドの中にある何かが必死にソレを否定する。
「奇跡なんてものは・・・そうそう都合良く起こるものでもないし、なにより自分にとって良いものとは限らない」
奇跡が起きて自分はこうして存在していることを知っているティスランドは自嘲の笑みを浮かべながら言葉を返す。
他人の存在を受け入れつつ存在しているティスランドというある意味で本当に半端な存在でしかない。
ディセプティコンでもオートボットでも無い、矛盾した存在の自分が生きられるほどこの世界が甘いものでは無いことくらい解っている。
いつか双方から命を狙われる可能性があるのだということくらい。
「それでも奇跡を起こそうとするのか?」
『”信じる””きっとラストはハッピーエンド”』
真っ直ぐ向けられた青い目。
愛らしいその目には強い意志が宿っていることに気づいたティスランドは純粋に羨ましいと思う。
信じたいものを、叶えたい願いを、口にすることが出来るバンブルビーを。
『”迷っているの?”』
ティスランドの気持ちを見抜いたかのようにバンブルビーは問う。
帰ってきたのは沈黙だった事にバンブルビーは気づくと、少し考えた後、誰が一番良いアドバイスをこの新人に出来るのだろうか考える。
『”もしも迷うのならば・・・頼めば良い””銀色の””バイザーの””彼”』
「将校殿か?今はちょっと将校殿には会いたくないなぁ」
尊敬している上司から冷たい目で見つめられ、尋問されると思えば少しだけスパークが痛くなった。
『“喧嘩したの?”』
「いいや。私が悪いだけだ」
『”一緒に謝ってあげる”』
「ありがとう。でも大丈夫さ。なんとかしてみるが、もしも駄目だったときは頼む」
ぎこちなく微笑んだティスランドはペシンッと自分の頬を打つ。
出来る事は限られている。
けれど、自分達にしか出来ない事も確かにある。
そう思いながら目を見据えたティスランドの目に、光がともっていることに気づいたバンブルビーは満足そうに笑った。