4章:戦闘と終幕と企事
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眼前にそびえ立つピラミッドを見つめながらティスランドは少し離れた所に居るだろうサムとミカエラへと視線を向けたが、すぐにそれは駄目だと自分の中の誰かが訴えてきたため視線を空へと向ける。
恋人達の睦言を聞くことは許されない。
どちらかがそう訴えてきた。
誰がそう言ったのか解っているティスランドは困ったように眦を下げて笑うと、降参だと言うかのように肩をすくめれば満足そうに誰かが笑った気がした。
無数に煌めく夜空を見上げながらティスランドはゆるく息を吐く。
「実を言うと、私はサムがメガトロンと再会した時に乱入した時に現れたのが本来の姿だ。ホラ。あの白いやつだ」
「えぇ!?アレが君!?君ってばあの姿でも人間でもかなり強いじゃないか!!」
「まぁそれなりに戦える」
「あの姿になって欲しいんだけど!?これからも僕をアレで守って欲しい!!!」
「すまないな。緊急時以外はこの姿にさせて貰う。お前の護衛はバンブルビーだろう?」
思い出したやり取りにティスランドは苦笑を浮かべた。
サムは結果的にティスランドを許してくれた。
その結論に至までの間にどれだけの苦悩があったのかティスランドには解らない。
ただ、彼はティスランドの事を許し、そして受け入れた。
他の者達もサム同様にティスランドを許し、そして認めてくれたのだ。ソレを嬉しいと思う反面、自分とは一体何なのだろうかとティスランドは考える。
一番最初のストラトス、二番目のセイ、そして現在のティスランド。
考えれば考えるほど自分が解らなくなる。
混じり合う思考が、主張する自我が、譲れぬ思いがティスランドの中で荒れ狂う。
ジェットファイアはどれか一人でも欠ければその力を失うと言っていた。どれも今の時点では欠けるとは思えない。
「唯一、欠けるというその可能性があるのは」
ストラトスだ。
彼はきっとスタースクリームを殺せばきっと消える。
空を奪った憎い相手を殺せれば、裏切り者を殺せれば彼はきっと満足し、そしてこの下らない関係から我先に抜けることくらい解っていた。
「なら」
セイは?
巻き込まれ命を落としただろう彼女の意識は、人の身を得た今となればかなり強く影響を及ぼすようになっていた。ティスランドの意思に反するかのように、機械では解らぬ感情を訴えるかのように。
「私は」
彼等を恐れている。
いとも簡単に自我を奪い、いとも簡単に主導権を奪っていく彼等を。
けれどそれと同時に彼等の存在を受け入れても居る。
ソレはきっとオートボットして許されぬ行為だ。
前回のスタースクリームとの戦いを終えて遭遇したジャズはティスランドの中に居るディセプティコンの存在に気づいた。
今回のこの任務が終わり次第、尋問が待っていることは間違い無いなと判断したティスランドは諦めに近い笑みを浮かべた。
ティスランドという存在が消えた後、誰がこの身体の主導権を握るのかは解らないが、少しだけ自分の中にあるモノを誰かに託せる事が純粋に嬉しい。
「何故嬉しいと思う?」
口から出た疑問は誰のモノなのかは解らない。
ただ、その言葉が虚しく響いた気がしたティスランドがそっと自身の胸元を押さえたときだ。
「解った!!解ったんだよ!!最後のキーワードの3人の王ってのが解った!!!」
サムの声にティスランドは身体を起こすと彼の元へと向かい、そしてサムが示す星座を見てなるほど、これは確かに抽象する以外の方法は無かったなと思うと笑う。
「もうすぐ終りだ。お前が一番最良と思える選択をしてくれ。私達は・・・ソレに従おう。結果がどうであれ、お前が望んだ答えはきっと我らにとって一番良い事なのだから」
青い目に穏やかな光をともしながらティスランドが告げれば、サムは任せろと言うかのように大きく頷いた。
恋人達の睦言を聞くことは許されない。
どちらかがそう訴えてきた。
誰がそう言ったのか解っているティスランドは困ったように眦を下げて笑うと、降参だと言うかのように肩をすくめれば満足そうに誰かが笑った気がした。
無数に煌めく夜空を見上げながらティスランドはゆるく息を吐く。
「実を言うと、私はサムがメガトロンと再会した時に乱入した時に現れたのが本来の姿だ。ホラ。あの白いやつだ」
「えぇ!?アレが君!?君ってばあの姿でも人間でもかなり強いじゃないか!!」
「まぁそれなりに戦える」
「あの姿になって欲しいんだけど!?これからも僕をアレで守って欲しい!!!」
「すまないな。緊急時以外はこの姿にさせて貰う。お前の護衛はバンブルビーだろう?」
思い出したやり取りにティスランドは苦笑を浮かべた。
サムは結果的にティスランドを許してくれた。
その結論に至までの間にどれだけの苦悩があったのかティスランドには解らない。
ただ、彼はティスランドの事を許し、そして受け入れた。
他の者達もサム同様にティスランドを許し、そして認めてくれたのだ。ソレを嬉しいと思う反面、自分とは一体何なのだろうかとティスランドは考える。
一番最初のストラトス、二番目のセイ、そして現在のティスランド。
考えれば考えるほど自分が解らなくなる。
混じり合う思考が、主張する自我が、譲れぬ思いがティスランドの中で荒れ狂う。
ジェットファイアはどれか一人でも欠ければその力を失うと言っていた。どれも今の時点では欠けるとは思えない。
「唯一、欠けるというその可能性があるのは」
ストラトスだ。
彼はきっとスタースクリームを殺せばきっと消える。
空を奪った憎い相手を殺せれば、裏切り者を殺せれば彼はきっと満足し、そしてこの下らない関係から我先に抜けることくらい解っていた。
「なら」
セイは?
巻き込まれ命を落としただろう彼女の意識は、人の身を得た今となればかなり強く影響を及ぼすようになっていた。ティスランドの意思に反するかのように、機械では解らぬ感情を訴えるかのように。
「私は」
彼等を恐れている。
いとも簡単に自我を奪い、いとも簡単に主導権を奪っていく彼等を。
けれどそれと同時に彼等の存在を受け入れても居る。
ソレはきっとオートボットして許されぬ行為だ。
前回のスタースクリームとの戦いを終えて遭遇したジャズはティスランドの中に居るディセプティコンの存在に気づいた。
今回のこの任務が終わり次第、尋問が待っていることは間違い無いなと判断したティスランドは諦めに近い笑みを浮かべた。
ティスランドという存在が消えた後、誰がこの身体の主導権を握るのかは解らないが、少しだけ自分の中にあるモノを誰かに託せる事が純粋に嬉しい。
「何故嬉しいと思う?」
口から出た疑問は誰のモノなのかは解らない。
ただ、その言葉が虚しく響いた気がしたティスランドがそっと自身の胸元を押さえたときだ。
「解った!!解ったんだよ!!最後のキーワードの3人の王ってのが解った!!!」
サムの声にティスランドは身体を起こすと彼の元へと向かい、そしてサムが示す星座を見てなるほど、これは確かに抽象する以外の方法は無かったなと思うと笑う。
「もうすぐ終りだ。お前が一番最良と思える選択をしてくれ。私達は・・・ソレに従おう。結果がどうであれ、お前が望んだ答えはきっと我らにとって一番良い事なのだから」
青い目に穏やかな光をともしながらティスランドが告げれば、サムは任せろと言うかのように大きく頷いた。