3章:協力と暴露と失恋
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サムにはティスランドが良く解らない。
オプティマスからの命令で自分を守るように極秘任務を受けていた軍人だと思える人、という認識しかないのだがティスランドの目を見ていると不思議な気持ちになる。
まるでオートボットと話しているかのような錯覚を抱くのだ。
「やるよ・・・それでも、僕はやる」
あの時、大学に入ってすぐの頃、オプティマスが自分を頼ってきてくれたのに自分はその申し出を退けた。
あの時、頷いていれば今は違っていたのかもしれない。
オプティマスは死なかったかもしれないのだ。
「もうなにもしないで後悔したくないんだ。それに、家の家訓は”犠牲なくして勝利なし”だからね・・・僕らはもう十分すぎるほどの犠牲を払った」
オプティマスというかけがえのない存在を犠牲にしてしまった。
ソレを悔いるかのようにサムはギュッと手を握りしめる。
「だから勝たなきゃならない」
へらりと笑ったサムの言葉にティスランドはしばらくの間、そのままでいたがフッと息を吐くと銃を下ろすとぎこちなく微笑む。
凜々しい顔をして見たかと思えば、こんな風に情けない顔に一瞬でなってしまう。
どちらが本物のサム・ウィトウィッキーという人間の本質なのかティスランドには解らない。
だが、そんなサムのことを出会った時と比べて好ましく思っている自分が居る事に気づいたティスランドはらしくない、と思いながら銃をしまう。
服の下にしまわれた銃を見たサムがあからさまにホッとした顔をして胸をなで下ろす。
「お前がそう決めたのならば私はその意思を尊重しよう。私はお前の護衛だからな。私には何と引き替えてでもお前を守る義務があるんだよ、サム」
ティスランドが初めて名前を呼んでくれたことにサムは嬉しそうに微笑む。
その笑みを見たティスランドは複雑な気持ちになりながら視線を逸らした。
「無事に話し合いが終わったようだな!ならさっさと行くぞ!!」
宇宙博物館の場所は既に把握していると言うかのようにシモンズが告げれば、皆は一斉にその場所へと向かうために行動を開始した。
外で待っていたバンブルビーへと説明を終えれば、彼は自身の持つ情報を使い宇宙博物館へと向かい走り出す。
「それにしても手かがりがあって良かったよ」
「本当よね」
運転席に座ったサムと助手席に座っているミカエラが嬉しそうに話しているのとは対照的に、ティスランドの顔が今まで以上に険しい事に気づいたレオが引きつった顔をして距離を作る。
「あまり楽観視しない方が良いぞ」
「え?なんで?」
「シーカーが私達の味方になってくれるのかはまだ解らない」
どのような性格をしているのかは解らない以上は油断しない方が良いだろうと思いながらティスランドは自分の状態を密かにスキャンする。
やはり表示されるのは人間よりも多少身体能力が高いだけのものだ。
ディセプティコンが作り出しているプリテンダーと比べれば遥かに弱い。こんな自分がどれだけ敵からサムを守れるだろうかと考える。
『”私が居るわ””アンタの出番なんてない!!””弱っちいアンタは引っ込んでなさいよ”』
ティスランドの考えを見抜いたらしいバンブルビーが抗議してくる。
「ビー!お前とティスランドを一緒にするな!!ティスランドは拳銃一つで僕を守ってくれているんだぞ!?」
『”坊やは知らないのよ””その泥棒猫がどんな奴なのか!!!”』
ただの人間ではなく自分と同じくオートボットなのだと言いたげにビーは抗議をするが、ティスランドに関する事をサムに話すなと言われているらしく、その正体を口にすることはしない。
狭い車内で繰り広げられる喧嘩にティスランドは遊びに行くのではないのに、と思いながらそっと嘆息した。
オプティマスからの命令で自分を守るように極秘任務を受けていた軍人だと思える人、という認識しかないのだがティスランドの目を見ていると不思議な気持ちになる。
まるでオートボットと話しているかのような錯覚を抱くのだ。
「やるよ・・・それでも、僕はやる」
あの時、大学に入ってすぐの頃、オプティマスが自分を頼ってきてくれたのに自分はその申し出を退けた。
あの時、頷いていれば今は違っていたのかもしれない。
オプティマスは死なかったかもしれないのだ。
「もうなにもしないで後悔したくないんだ。それに、家の家訓は”犠牲なくして勝利なし”だからね・・・僕らはもう十分すぎるほどの犠牲を払った」
オプティマスというかけがえのない存在を犠牲にしてしまった。
ソレを悔いるかのようにサムはギュッと手を握りしめる。
「だから勝たなきゃならない」
へらりと笑ったサムの言葉にティスランドはしばらくの間、そのままでいたがフッと息を吐くと銃を下ろすとぎこちなく微笑む。
凜々しい顔をして見たかと思えば、こんな風に情けない顔に一瞬でなってしまう。
どちらが本物のサム・ウィトウィッキーという人間の本質なのかティスランドには解らない。
だが、そんなサムのことを出会った時と比べて好ましく思っている自分が居る事に気づいたティスランドはらしくない、と思いながら銃をしまう。
服の下にしまわれた銃を見たサムがあからさまにホッとした顔をして胸をなで下ろす。
「お前がそう決めたのならば私はその意思を尊重しよう。私はお前の護衛だからな。私には何と引き替えてでもお前を守る義務があるんだよ、サム」
ティスランドが初めて名前を呼んでくれたことにサムは嬉しそうに微笑む。
その笑みを見たティスランドは複雑な気持ちになりながら視線を逸らした。
「無事に話し合いが終わったようだな!ならさっさと行くぞ!!」
宇宙博物館の場所は既に把握していると言うかのようにシモンズが告げれば、皆は一斉にその場所へと向かうために行動を開始した。
外で待っていたバンブルビーへと説明を終えれば、彼は自身の持つ情報を使い宇宙博物館へと向かい走り出す。
「それにしても手かがりがあって良かったよ」
「本当よね」
運転席に座ったサムと助手席に座っているミカエラが嬉しそうに話しているのとは対照的に、ティスランドの顔が今まで以上に険しい事に気づいたレオが引きつった顔をして距離を作る。
「あまり楽観視しない方が良いぞ」
「え?なんで?」
「シーカーが私達の味方になってくれるのかはまだ解らない」
どのような性格をしているのかは解らない以上は油断しない方が良いだろうと思いながらティスランドは自分の状態を密かにスキャンする。
やはり表示されるのは人間よりも多少身体能力が高いだけのものだ。
ディセプティコンが作り出しているプリテンダーと比べれば遥かに弱い。こんな自分がどれだけ敵からサムを守れるだろうかと考える。
『”私が居るわ””アンタの出番なんてない!!””弱っちいアンタは引っ込んでなさいよ”』
ティスランドの考えを見抜いたらしいバンブルビーが抗議してくる。
「ビー!お前とティスランドを一緒にするな!!ティスランドは拳銃一つで僕を守ってくれているんだぞ!?」
『”坊やは知らないのよ””その泥棒猫がどんな奴なのか!!!”』
ただの人間ではなく自分と同じくオートボットなのだと言いたげにビーは抗議をするが、ティスランドに関する事をサムに話すなと言われているらしく、その正体を口にすることはしない。
狭い車内で繰り広げられる喧嘩にティスランドは遊びに行くのではないのに、と思いながらそっと嘆息した。