3章:協力と暴露と失恋
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元セクター7であり、現在はロボウォーリアとして有名となっているシモンズという男の元にティスランド達は来ていた。セクター7という組織が何をやっていたのかということはデータで知っていた。
氷漬けになったメガトロンを調べ上げ、そしてその優れた技術を元に今の電子機器が次々と生み出されてきたのだ。彼らが長い間続けてきた研究、それは自分達の身体を解体して得たものだ。
ソレを目の当たりにしたティスランドの気分はあまり良いものではない。
ため息を一つこぼしたティスランドは変色している紙の束を手に取り目を通すと、トランスフォーマ達に関する物質が詳細に書かれていた。
「お嬢ちゃん、見ても良いが破くなよ?それはもう手に入らない貴重なデータだなんだ」
「解っている」
これ以上何か言われれば厄介だと判断したティスランドは、持っていた書類を元々あった場所に放り投げれるとその場所から埃が舞う。
少しばかり乱暴なその置き方にシモンズの顔が引きつるが、当の本人は気にしたそぶりを見せず室内を見渡す。
床から天井まで所狭しと置かれている資料の山。
全てがトランスフォーマー達の情報だ。
「(この中に)」
過去の自分は、彼は、ストラトスはいるのだろうか?と考えたが、すぐに馬鹿馬鹿しいと言うかのように肩をすくめる。
自分はこんな辺境の星に来た記憶はない。
何やら話をしている四人の後ろ姿をティスランドはぼんやりと見つめる。
今の自分は一体何だろうかと。
ティスランドという意識が常に主導権を握っている状態だが、少しでも切っ掛けがあればその主導権はいとも簡単に誰かに奪われてしまう。
スタースクリームが絡めばストラトスに。
人間としての意識が強くなればセイに。
コレでは駄目だと自分でも自覚をしているのだが、対処方というものが全くない。
「どうしたものか」
深々と息を吐き出しながら前髪を掻き上げる。
思い出すのは自分に命令を下してきたジャズの姿だ。
バイザー越しの彼の目が鋭くなっていたのをティスランドは知っている。
あの目はまるで敵を見ている目だった。
全てが終われば問い詰められる為、どうやってそれを切り抜けようかと考えていた時だ。
「とにかく!僕の頭の中に変な文字がグルグルしてて、ソレを狙って金髪美人のディセプティコンが攻めてくるし!助けに来てくれたかと思えばいきなりあり得ない威力をした拳銃をぶっ放す同級生もいるし!!散々な目に遭っているのわかる!?」
怒り狂った声でサムが叫んだことでティスランドはサムの方へと視線を向ける。
大げさな身振り手振りをしながらサムはシモンズに向かい、ずっと見えているという不思議なもの時について説明をしていた。
「(文字?)」
ホワイトボードに書かれているのはサイバトロン語だ。
かなり古い文字である為、ティスランドにはその文字の意味は解らない。
彼ならば、ストラトスならば何か知っているのだろうか?そう思いながら自身の中にいる存在に訴えてみるが、ストラトスは沈黙していることから彼も知らないのだ。
「(そういえばキューブの欠片がサムの家にあり、それによって家電がトランスフォームしたと報告があったな)」
バンブルビーから報告でサムの家の家電が突然トランスフォームをした為、破壊する為に戦闘行為を行ったという情報がオプティマスにされていた事をティスランドは思い出す。
欠片であれその中にある高エネルギーはかなりのものだ。
欠片を直接持った時にキューブに残されていた知識の一部が何らかの要因でサムの脳裏に移されたのだろうかとティスランドは予想する。
「大学の黒板にもそんな文字を書いていたな」
「・・・記憶にない。何かやって教授を怒らせたって記憶はあるけど」
「お前の部屋にも似たような文字が大量にあったな」
アリスからサムを守った際、部屋の中にディセプティコンが潜んでいないかティスランドは確認を密かにしたのだ。
部屋の中に色とりどりのペンキでサイバトロン語が描かれていた。
あの時は混乱していたのと、サムを守ることに意識が向かっていたため気づかなかったが、予兆はそれなりに出ていたのだなと理解した瞬間、そこまで冷静に物事を見ることが出来なかった自分の未熟さにティスランドは舌打ちをした。
氷漬けになったメガトロンを調べ上げ、そしてその優れた技術を元に今の電子機器が次々と生み出されてきたのだ。彼らが長い間続けてきた研究、それは自分達の身体を解体して得たものだ。
ソレを目の当たりにしたティスランドの気分はあまり良いものではない。
ため息を一つこぼしたティスランドは変色している紙の束を手に取り目を通すと、トランスフォーマ達に関する物質が詳細に書かれていた。
「お嬢ちゃん、見ても良いが破くなよ?それはもう手に入らない貴重なデータだなんだ」
「解っている」
これ以上何か言われれば厄介だと判断したティスランドは、持っていた書類を元々あった場所に放り投げれるとその場所から埃が舞う。
少しばかり乱暴なその置き方にシモンズの顔が引きつるが、当の本人は気にしたそぶりを見せず室内を見渡す。
床から天井まで所狭しと置かれている資料の山。
全てがトランスフォーマー達の情報だ。
「(この中に)」
過去の自分は、彼は、ストラトスはいるのだろうか?と考えたが、すぐに馬鹿馬鹿しいと言うかのように肩をすくめる。
自分はこんな辺境の星に来た記憶はない。
何やら話をしている四人の後ろ姿をティスランドはぼんやりと見つめる。
今の自分は一体何だろうかと。
ティスランドという意識が常に主導権を握っている状態だが、少しでも切っ掛けがあればその主導権はいとも簡単に誰かに奪われてしまう。
スタースクリームが絡めばストラトスに。
人間としての意識が強くなればセイに。
コレでは駄目だと自分でも自覚をしているのだが、対処方というものが全くない。
「どうしたものか」
深々と息を吐き出しながら前髪を掻き上げる。
思い出すのは自分に命令を下してきたジャズの姿だ。
バイザー越しの彼の目が鋭くなっていたのをティスランドは知っている。
あの目はまるで敵を見ている目だった。
全てが終われば問い詰められる為、どうやってそれを切り抜けようかと考えていた時だ。
「とにかく!僕の頭の中に変な文字がグルグルしてて、ソレを狙って金髪美人のディセプティコンが攻めてくるし!助けに来てくれたかと思えばいきなりあり得ない威力をした拳銃をぶっ放す同級生もいるし!!散々な目に遭っているのわかる!?」
怒り狂った声でサムが叫んだことでティスランドはサムの方へと視線を向ける。
大げさな身振り手振りをしながらサムはシモンズに向かい、ずっと見えているという不思議なもの時について説明をしていた。
「(文字?)」
ホワイトボードに書かれているのはサイバトロン語だ。
かなり古い文字である為、ティスランドにはその文字の意味は解らない。
彼ならば、ストラトスならば何か知っているのだろうか?そう思いながら自身の中にいる存在に訴えてみるが、ストラトスは沈黙していることから彼も知らないのだ。
「(そういえばキューブの欠片がサムの家にあり、それによって家電がトランスフォームしたと報告があったな)」
バンブルビーから報告でサムの家の家電が突然トランスフォームをした為、破壊する為に戦闘行為を行ったという情報がオプティマスにされていた事をティスランドは思い出す。
欠片であれその中にある高エネルギーはかなりのものだ。
欠片を直接持った時にキューブに残されていた知識の一部が何らかの要因でサムの脳裏に移されたのだろうかとティスランドは予想する。
「大学の黒板にもそんな文字を書いていたな」
「・・・記憶にない。何かやって教授を怒らせたって記憶はあるけど」
「お前の部屋にも似たような文字が大量にあったな」
アリスからサムを守った際、部屋の中にディセプティコンが潜んでいないかティスランドは確認を密かにしたのだ。
部屋の中に色とりどりのペンキでサイバトロン語が描かれていた。
あの時は混乱していたのと、サムを守ることに意識が向かっていたため気づかなかったが、予兆はそれなりに出ていたのだなと理解した瞬間、そこまで冷静に物事を見ることが出来なかった自分の未熟さにティスランドは舌打ちをした。