2章:喧嘩と秘密と任務
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いつも余裕を見せている彼らしくない切羽詰まったその声に何が起こったのだと解っているのだが、お楽しみ中に水を差される形となったストラトスの顔が険しいものとなる。
現れたジャズはティスランドの姿を見ると驚いたように沈黙する。
『ティスランド、だよな?』
ジッと自分を観察してくるジャズの視線に耐えきれなくなったストラトスが、不機嫌さを隠さずに問いかける。
『これはこれは将校殿・・・・随分と慌てていたようだが何かあったのか?』
今のティスランドはストラトスとしての意識の方が強い。
そんなことを知らないジャズは、いつも礼儀正しい部下からのぶっきらぼうなその口調に信じられない気持ちを抱く。
目の前にいる機体は間違いなく自分達の同胞であるティスランドだ。
だが、目の前にいるティスランドの目は慣れ親しんだ青い色ではなく、赤い色をしている。何が起こったのだと必死に考えていたジャズだったが、今は考えるよりも先に任務を遂行する方が先だと決めると口を開く。
『・・・・撤退だ。お前は引き続きサムの護衛任務を続けろ』
『何故だ?』
『事情はバンブルビーから聞け』
『・・・納得出来ねぇ』
ここでスタースクリームを殺せるというのに、と言うかのように刀を地面に突き立てる。
そのあまりにもらしくないティスランドの姿にジャズは何も言わない。
双方が互いの意見を引き下げない中、ジャズの厳しい声が響く。
『これは上官命令だ』
どちらの立場が上なのか理解しろと言われた気がしたストラトスの目が大きく開く。
無い間、スタースクリームの元にいたストラトスは条件反射のようにその言葉に従う事を選択する。
僅かに出来たストラトスの隙をティスランドは見逃さない。
この好機を逃すことをせず、身体の主導権を奪うために行動を開始した。
少しずつ、少しずつ、赤い色が消えていく。
荒ぶるスパークを落ち着かせるかのように目を閉じれば、殺意と憎しみで荒れていたスパークが落ち着きをとりはじめる。
その感覚に身を任せていると、カチリ、と自分の中で何かがかみ合うような音がした。
一瞬だけ意識が途切れるが、目を開いた時にはこの身体の主導権はティスランドへと変わっていた。ティスランドは数度瞬きをするかのようにカシャカシャとカメラアイを動かす。
あれほど怒り高ぶっていたはずなのに、それが嘘だったかのように落ち着いた様子でティスランドはジャズを見ると口を開く。
『命令に従います、将校殿。申し訳ありませんでした』
『・・・・・あぁ』
目の色が赤から青に変わっていたことにジャズは気づく。
自分の見間違いではない。メモリーに残されたデータにあるティスランドの目は赤いのだ。
まるでディセプティコンのように。
そう思いながらジャズは厄介なことになりそうだと思いながら密かに排気した時だ。
『その選択をいつか後悔するぞ、ストラトス。ここで俺様を殺しておけば良かったとな!!!』
『命拾いをしたと解ればソレか。相変わらずだな・・・安心しろ、貴様は必ず俺が破壊してやる。それまで誰にも破壊されるなよ、スタースクリーム』
向けられた青い目、しかし、その目にジワリと滲む赤い色を見たスタースクリームの顔が嗤う。
『どれだけ姿形を変えようとも、貴様は貴様のままなのだな!!』
言い放つのと同時にトランスフォームをしたスタースクリームが空に逃げていく。
右翼とエンジンが負傷しているからなのか真っ直ぐ飛行することが出来ないが、それでも空を飛ぶというその姿にティスランドは複雑な気持ちを抱きながら逃げていくその姿を見つめていた。
『ティスランド、今は任務を遂行することだけを考えろ。今後はバンブルビーの指示に従え。俺達とは別行動となるが無茶はするなよ』
『はい』
いつものティスランドに戻ったことにジャズはホッとしながら自分よりも低い位置にある頭をそっと撫でてたのだが、その手がいつもよりも強ばっていたことをティスランドは知っていた。
現れたジャズはティスランドの姿を見ると驚いたように沈黙する。
『ティスランド、だよな?』
ジッと自分を観察してくるジャズの視線に耐えきれなくなったストラトスが、不機嫌さを隠さずに問いかける。
『これはこれは将校殿・・・・随分と慌てていたようだが何かあったのか?』
今のティスランドはストラトスとしての意識の方が強い。
そんなことを知らないジャズは、いつも礼儀正しい部下からのぶっきらぼうなその口調に信じられない気持ちを抱く。
目の前にいる機体は間違いなく自分達の同胞であるティスランドだ。
だが、目の前にいるティスランドの目は慣れ親しんだ青い色ではなく、赤い色をしている。何が起こったのだと必死に考えていたジャズだったが、今は考えるよりも先に任務を遂行する方が先だと決めると口を開く。
『・・・・撤退だ。お前は引き続きサムの護衛任務を続けろ』
『何故だ?』
『事情はバンブルビーから聞け』
『・・・納得出来ねぇ』
ここでスタースクリームを殺せるというのに、と言うかのように刀を地面に突き立てる。
そのあまりにもらしくないティスランドの姿にジャズは何も言わない。
双方が互いの意見を引き下げない中、ジャズの厳しい声が響く。
『これは上官命令だ』
どちらの立場が上なのか理解しろと言われた気がしたストラトスの目が大きく開く。
無い間、スタースクリームの元にいたストラトスは条件反射のようにその言葉に従う事を選択する。
僅かに出来たストラトスの隙をティスランドは見逃さない。
この好機を逃すことをせず、身体の主導権を奪うために行動を開始した。
少しずつ、少しずつ、赤い色が消えていく。
荒ぶるスパークを落ち着かせるかのように目を閉じれば、殺意と憎しみで荒れていたスパークが落ち着きをとりはじめる。
その感覚に身を任せていると、カチリ、と自分の中で何かがかみ合うような音がした。
一瞬だけ意識が途切れるが、目を開いた時にはこの身体の主導権はティスランドへと変わっていた。ティスランドは数度瞬きをするかのようにカシャカシャとカメラアイを動かす。
あれほど怒り高ぶっていたはずなのに、それが嘘だったかのように落ち着いた様子でティスランドはジャズを見ると口を開く。
『命令に従います、将校殿。申し訳ありませんでした』
『・・・・・あぁ』
目の色が赤から青に変わっていたことにジャズは気づく。
自分の見間違いではない。メモリーに残されたデータにあるティスランドの目は赤いのだ。
まるでディセプティコンのように。
そう思いながらジャズは厄介なことになりそうだと思いながら密かに排気した時だ。
『その選択をいつか後悔するぞ、ストラトス。ここで俺様を殺しておけば良かったとな!!!』
『命拾いをしたと解ればソレか。相変わらずだな・・・安心しろ、貴様は必ず俺が破壊してやる。それまで誰にも破壊されるなよ、スタースクリーム』
向けられた青い目、しかし、その目にジワリと滲む赤い色を見たスタースクリームの顔が嗤う。
『どれだけ姿形を変えようとも、貴様は貴様のままなのだな!!』
言い放つのと同時にトランスフォームをしたスタースクリームが空に逃げていく。
右翼とエンジンが負傷しているからなのか真っ直ぐ飛行することが出来ないが、それでも空を飛ぶというその姿にティスランドは複雑な気持ちを抱きながら逃げていくその姿を見つめていた。
『ティスランド、今は任務を遂行することだけを考えろ。今後はバンブルビーの指示に従え。俺達とは別行動となるが無茶はするなよ』
『はい』
いつものティスランドに戻ったことにジャズはホッとしながら自分よりも低い位置にある頭をそっと撫でてたのだが、その手がいつもよりも強ばっていたことをティスランドは知っていた。