序章:彼と彼女と私
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何の前触れも無く両翼が打ち抜かれたことにより、空中飛行が不可能となった体が勢いよく地面に墜落する。
黒煙を上げ、火花を散らす両翼を信じられない眼差しで見つめた後、ストラトスは自身の翼を打ち抜いただろう者へと視線を向けて鋭い声で問いかけた。
『何故だ!?何故、何故こんなッ!!!』
『おいおい、ストラトス、俺様がこういう性格なのは知っていただろ?』
『だがッ!だからと言って!!』
『まさかお前、自分は特別だとか思っていたのかよ?いつからそんなにも、おめでたい思考になったんだ?随分とお前らしくないんじゃないのか?』
嘲笑うかのように見下ろされる赤い瞳を見上げることしか出来ない。
今まで共に空を舞っていたが、今、空に居るのは憎い敵だけで、自分は惨めにも地べたに這いつくばっている。
『貴様ッ!!貴様ぁぁぁぁぁ!!!』
怒りで熱が籠もった体内がエラーを表示する。
いくつも表示されるソレを全て無視し、ストラトスは宙に浮かんでいる機体を睨み付けることしかできずにいた時、センサーがこちらに迫ってくる敵兵を探知した。
信じられないような目をしてその方向を見ると、土煙を上げながら接近してきている敵軍がいた。
ソレを見てスタースクリームが何故自分を撃ち落としたのかストラトスは理解する。
彼は自分が助かるためだけに部下を犠牲にしたのだ。
『一撃で破壊されると良いなぁ?』
『貴様だけは絶対に許さねぇッ!!必ず殺してやる!!』
『ここで死ぬ貴様には俺様を殺すことなんて不可能だ・・・・じゃあな、ストラトス!貴様と過ごした時間はそれなりに楽しかったぜ?』
残された部下の生死は解りきった上でスタースクリームはそう告げると、愉しげにニヤリと嗤うと自身の機体を変形させて一瞬でこの場から居なくなる。
残されたティスランドは悔しさを叩付けるかのように拳を地面に叩付ける。
『スタースクリーム!!!貴様だけは、貴様だけは必ず殺してやるッ!!』
上官であった機体。
直属の部下となり、彼の元で働く内にそれなりに信頼をしてくれていたと思っていたのだが、それなのにスタースクリームは裏切った。
己が逃げるために、部下の両翼を打ち抜き、オートボット達の囮としたのだ。
握りしめた拳が破損したとき、ストラトスの元にオートボット達が集結したかと思えば一斉に銃を構える。
『上官に見捨てられたか?』
『アレは俺の上官ではない。あんな奴など、俺の上官であるわけがねぇ!!!』
オートボットの青い目を睨み付ける。
あんな奴の下に居た己の無能さにストラトスは笑う。
自分はここでスパークを打ち抜かれて終わる。いつか破壊されるだろうとは思っていたが、こんな終わりなど想像すらしていなかった。
『アンタ、ストラトスだったな・・・』
『俺のことを知っているのか?って、そりゃそうだよな。俺はお前のお仲間を大量に殺したからな。憎い敵って奴だな』
『解っているのなら』
向けられた銃口にエネルギーが集まる。
一瞬で終わらせるつもりらしいオートボットに対しストラトスはニヤリと笑いかける。
『俺と同じようにあの馬鹿野郎を殺してくれよ』
『・・・・言われなくとも』
直後、スパークに銃弾が撃ち込まれる。
視界がエラーで埋め尽くされ、そしてそれに対処しきれなくなった体は機能を停止した。
砕けたスパークから光が消えたのと同時にカメラアイから赤い光が静かに消えていった。
それが”俺”の最後のメモリー
黒煙を上げ、火花を散らす両翼を信じられない眼差しで見つめた後、ストラトスは自身の翼を打ち抜いただろう者へと視線を向けて鋭い声で問いかけた。
『何故だ!?何故、何故こんなッ!!!』
『おいおい、ストラトス、俺様がこういう性格なのは知っていただろ?』
『だがッ!だからと言って!!』
『まさかお前、自分は特別だとか思っていたのかよ?いつからそんなにも、おめでたい思考になったんだ?随分とお前らしくないんじゃないのか?』
嘲笑うかのように見下ろされる赤い瞳を見上げることしか出来ない。
今まで共に空を舞っていたが、今、空に居るのは憎い敵だけで、自分は惨めにも地べたに這いつくばっている。
『貴様ッ!!貴様ぁぁぁぁぁ!!!』
怒りで熱が籠もった体内がエラーを表示する。
いくつも表示されるソレを全て無視し、ストラトスは宙に浮かんでいる機体を睨み付けることしかできずにいた時、センサーがこちらに迫ってくる敵兵を探知した。
信じられないような目をしてその方向を見ると、土煙を上げながら接近してきている敵軍がいた。
ソレを見てスタースクリームが何故自分を撃ち落としたのかストラトスは理解する。
彼は自分が助かるためだけに部下を犠牲にしたのだ。
『一撃で破壊されると良いなぁ?』
『貴様だけは絶対に許さねぇッ!!必ず殺してやる!!』
『ここで死ぬ貴様には俺様を殺すことなんて不可能だ・・・・じゃあな、ストラトス!貴様と過ごした時間はそれなりに楽しかったぜ?』
残された部下の生死は解りきった上でスタースクリームはそう告げると、愉しげにニヤリと嗤うと自身の機体を変形させて一瞬でこの場から居なくなる。
残されたティスランドは悔しさを叩付けるかのように拳を地面に叩付ける。
『スタースクリーム!!!貴様だけは、貴様だけは必ず殺してやるッ!!』
上官であった機体。
直属の部下となり、彼の元で働く内にそれなりに信頼をしてくれていたと思っていたのだが、それなのにスタースクリームは裏切った。
己が逃げるために、部下の両翼を打ち抜き、オートボット達の囮としたのだ。
握りしめた拳が破損したとき、ストラトスの元にオートボット達が集結したかと思えば一斉に銃を構える。
『上官に見捨てられたか?』
『アレは俺の上官ではない。あんな奴など、俺の上官であるわけがねぇ!!!』
オートボットの青い目を睨み付ける。
あんな奴の下に居た己の無能さにストラトスは笑う。
自分はここでスパークを打ち抜かれて終わる。いつか破壊されるだろうとは思っていたが、こんな終わりなど想像すらしていなかった。
『アンタ、ストラトスだったな・・・』
『俺のことを知っているのか?って、そりゃそうだよな。俺はお前のお仲間を大量に殺したからな。憎い敵って奴だな』
『解っているのなら』
向けられた銃口にエネルギーが集まる。
一瞬で終わらせるつもりらしいオートボットに対しストラトスはニヤリと笑いかける。
『俺と同じようにあの馬鹿野郎を殺してくれよ』
『・・・・言われなくとも』
直後、スパークに銃弾が撃ち込まれる。
視界がエラーで埋め尽くされ、そしてそれに対処しきれなくなった体は機能を停止した。
砕けたスパークから光が消えたのと同時にカメラアイから赤い光が静かに消えていった。
それが”俺”の最後のメモリー