2章:喧嘩と秘密と任務
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ジョルトの治療は丁寧でティスランドは痛みがないことに内心安堵していた。視界に表示されていたエラーが消えた事にティスランドがホッとしたとき、ジョルトが話しかけてくる。
『この傷はサイドスワイプにやられたんだろう?』
『・・・どこかに引っかけてしまっただけだ』
『彼の剣術は独特だからね。傷も一目見たらすぐ解る。嘘をついても意味は無いよ?』
『流石はジョルトだな』
『お褒め頂きありがとう。今日一日、この保護フィルムを剥がさないでくれ。明日、状態を確認したいからもう一度来てくれ』
『解った』
診療台から下りたティスランドは腕の状態を確認する。
保護フィルムはボディと同じ色をしているのでパッと見ただけでは解らないが、よく見ると怪我をしていることがはっきりと解ってしまう。
ジャズ辺りに見つかれば厄介だなと思ったティスランドの顔が盛大に歪む。
彼のティスランドに対する過保護っぷりは最近NESTでも有名になりつつあり、隊員達からそのことでからかわれることが多くなってきていた。
『ティスランド・・・司令官に伝えようか?さすがに怪我を負わせるとはやりすぎた』
『必要ない。言っただろう?引っかけただけだと』
ここでオプティマスに報告が上がればどうなるのかということくらい解っている。
『ジョルト、何故サイドスワイプは私を嫌うんだろうな・・・少なくとも最初の頃は普通に話せていたんだ』
当時のメモリーを思い出しながら呟いたティスランドの声はいつもと比べると落ち込んでいた。
表面上は何でも無いと言っていたティスランドであったが、やはりサイドスワイプとの関係を気にしていたのだろうとジョルトは今になり理解した。そして今回、彼に傷を付けられたと言うことで完全に落ち込んでしまったのだと理解したジョルトは何と言えば良いのか解らない。
『僕らにも理由を教えてくれないんだ。きっと彼なりに考えがあってのことなんだろうけど・・・いつかきっと話してくれるだろうから、あまり気にしない方が良い』
『そうだな。ありがとう、ジョルト。少し楽になった』
自分よりも少し年上となる彼に向かい感謝の言葉を告げると、ジョルトは少しばかり顔を曇らせていたが無理矢理自分を納得させるかのように頷く。
『何かあればすぐに言うんだよ?僕でなくても良いから』
『あぁ、ありがとう』
ジョルトの元から離れたティスランドはこの後どうしようかと考える。
腕がこのような状態では訓練も出来ない。
なにより負傷箇所が見つかると色々と厄介なので、今日はこのままビーグルモードになって一日大人しくしていた方が良いかもしれないと決めると、格納庫に向かって歩き出す。可能ならば誰にも会わず無事に一日を終わらせたいと願いつつ、いつもよりも若干早めに移動をする。
あと少しで格納庫の入り口に到着出来る、そう思ったティスランドがそっと排気をしたときだった。
『ティスランド』
格納庫の入り口から顔を覗かせたオートボットを見てティスランドは動きを止めた。
よりにもよってある意味で一番見つかりたくない相手だったからだ。
『将校殿。人間との会合は終わったのですか?』
『あぁついさっきな・・・さてティスランド。俺に報告することあるよな?』
にっこりと微笑んでいるというのに背後からはドロドロとした凄まじい殺気を放っているジャズの姿に、ティスランドは無意識の内に背筋を伸ばす。
どうやってこの状況を切り抜けるべきか必死に考えるが答えは見つからなかった。
『この傷はサイドスワイプにやられたんだろう?』
『・・・どこかに引っかけてしまっただけだ』
『彼の剣術は独特だからね。傷も一目見たらすぐ解る。嘘をついても意味は無いよ?』
『流石はジョルトだな』
『お褒め頂きありがとう。今日一日、この保護フィルムを剥がさないでくれ。明日、状態を確認したいからもう一度来てくれ』
『解った』
診療台から下りたティスランドは腕の状態を確認する。
保護フィルムはボディと同じ色をしているのでパッと見ただけでは解らないが、よく見ると怪我をしていることがはっきりと解ってしまう。
ジャズ辺りに見つかれば厄介だなと思ったティスランドの顔が盛大に歪む。
彼のティスランドに対する過保護っぷりは最近NESTでも有名になりつつあり、隊員達からそのことでからかわれることが多くなってきていた。
『ティスランド・・・司令官に伝えようか?さすがに怪我を負わせるとはやりすぎた』
『必要ない。言っただろう?引っかけただけだと』
ここでオプティマスに報告が上がればどうなるのかということくらい解っている。
『ジョルト、何故サイドスワイプは私を嫌うんだろうな・・・少なくとも最初の頃は普通に話せていたんだ』
当時のメモリーを思い出しながら呟いたティスランドの声はいつもと比べると落ち込んでいた。
表面上は何でも無いと言っていたティスランドであったが、やはりサイドスワイプとの関係を気にしていたのだろうとジョルトは今になり理解した。そして今回、彼に傷を付けられたと言うことで完全に落ち込んでしまったのだと理解したジョルトは何と言えば良いのか解らない。
『僕らにも理由を教えてくれないんだ。きっと彼なりに考えがあってのことなんだろうけど・・・いつかきっと話してくれるだろうから、あまり気にしない方が良い』
『そうだな。ありがとう、ジョルト。少し楽になった』
自分よりも少し年上となる彼に向かい感謝の言葉を告げると、ジョルトは少しばかり顔を曇らせていたが無理矢理自分を納得させるかのように頷く。
『何かあればすぐに言うんだよ?僕でなくても良いから』
『あぁ、ありがとう』
ジョルトの元から離れたティスランドはこの後どうしようかと考える。
腕がこのような状態では訓練も出来ない。
なにより負傷箇所が見つかると色々と厄介なので、今日はこのままビーグルモードになって一日大人しくしていた方が良いかもしれないと決めると、格納庫に向かって歩き出す。可能ならば誰にも会わず無事に一日を終わらせたいと願いつつ、いつもよりも若干早めに移動をする。
あと少しで格納庫の入り口に到着出来る、そう思ったティスランドがそっと排気をしたときだった。
『ティスランド』
格納庫の入り口から顔を覗かせたオートボットを見てティスランドは動きを止めた。
よりにもよってある意味で一番見つかりたくない相手だったからだ。
『将校殿。人間との会合は終わったのですか?』
『あぁついさっきな・・・さてティスランド。俺に報告することあるよな?』
にっこりと微笑んでいるというのに背後からはドロドロとした凄まじい殺気を放っているジャズの姿に、ティスランドは無意識の内に背筋を伸ばす。
どうやってこの状況を切り抜けるべきか必死に考えるが答えは見つからなかった。