2章:喧嘩と秘密と任務
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サイドスワイプと離れたティスランドは視界の片隅で何度も表示されているエラーに対し、どうしたものかと考える。
チラリと視線を負傷した右腕へと向けてみれば、見るも無惨な程に外装はえぐられ、中の配線が丸見え状態になっていた。いくつか配線が切られているらしく時折、配線の一部から火花が飛び散っており、これは自己修復では無理だろうとティスランドは判断するとどうやってこの傷を負ったのか誤魔化そうかと考えるのだが、ラチェット相手では勝ち目が薄いと思うと排気を一つこぼす。
『(完全な私闘だ。ラチェットに見つかれば小言をもらうだけでは済まない)』
ラチェットの説教を聞きながら治療される事は間違い無い。
ソレは以前、同じような事をして、同じような怪我をしたアイアンハイドに対してラチェットが実際に行った事をティスランドは知っている。
柔らかな口調で話しかけているのだが言っている内容はかなり辛辣なもので、自らの非を認めたアイアンハイドが白旗を揚げたのだが、ラチェットはソレを黙殺して治療の間ずっとお説教は続けられた。
『(お説教で済めば良い方かな)』
一番最悪なのはオプティマスに事の詳細が伝わってしまうことだ。
訓練規則を堂々と破った末の怪我となれば、あの厳格な司令官がどんな事をするのかくらいティスランドにも容易く想像出来る。
『(罰則だけで済めば良いが・・・・そう上手くはいかないだろうなぁ)』
今回の訓練、ある意味で私闘と言って良いの原因は自分にあるとティスランドは認識をしていた。
宇宙からやってきた新しい仲間達とティスランドは表面上、穏やかに対面を果たした。
戦力の補充が行われ、今後の作戦において様々な事が選択できたことを誰もが喜んだ。
もっともその喜びは長くは続かなかった。
ある日突然、サイドスワイプが一方的にティスランドに対し、威圧的で好戦的な態度で接するようになり始めたのだ。見かねたオプティマスとアイアンハイドが仲裁に入ったのだが、サイドスワイプの態度は変わらない。
『私は彼に何かしただろうか?』
メモリーを探るがそれらしい情報は無い。
ならば彼の態度は何故だろうとティスランドは考える。彼を侮辱する発言はしていないし、彼も最初は新たに出来た新人に対して友好的だったのだ。
本当になんの前触れもなく突然、あのような態度になってしまった。
困惑するティスランド以上にまわりも理由を考えてくれたが、誰も解らないのだ。
サイドスワイプの師であるアイアンハイドもかなりきつく問い詰めたらしいが、当の本人は黙りを貫き通し、結局誰もサイドスワイプの心情が解らないまま今日まできた。
『それにしても今日はタイミングが悪すぎた』
今日はオプティマスとアイアンハイドが出撃しており、お目付役のラチェットとジャズは人間達との会合があるため席を外していた。
いつも訓練となれば誰かが監視役としているのだが、今日に限っては誰一人としていなかったが故にサイドスワイプが実戦武器を用いて訓練するという暴挙に出てしまった。
『本当・・・どうしたものか』
『ティスランド?なにか問題でもあったのかい?』
『ジョルト』
現れた青い機体の名を呼ぶと彼は驚いたように目を開く。
近づいて来たジョルトはティスランドの腕を見ると顔を歪めた。
『酷いね』
『・・・見ての通りだ』
『これは治療しないと駄目だね。自己修復では治らないよ』
『任せても?』
『先生は今居ないから僕で良ければ喜んで』
人間達との会合が予定よりも長引いているためか、予定時刻になっても医務室にラチェットが戻っていない事にティスランドは安心したと言うかのように排気を一つした。
チラリと視線を負傷した右腕へと向けてみれば、見るも無惨な程に外装はえぐられ、中の配線が丸見え状態になっていた。いくつか配線が切られているらしく時折、配線の一部から火花が飛び散っており、これは自己修復では無理だろうとティスランドは判断するとどうやってこの傷を負ったのか誤魔化そうかと考えるのだが、ラチェット相手では勝ち目が薄いと思うと排気を一つこぼす。
『(完全な私闘だ。ラチェットに見つかれば小言をもらうだけでは済まない)』
ラチェットの説教を聞きながら治療される事は間違い無い。
ソレは以前、同じような事をして、同じような怪我をしたアイアンハイドに対してラチェットが実際に行った事をティスランドは知っている。
柔らかな口調で話しかけているのだが言っている内容はかなり辛辣なもので、自らの非を認めたアイアンハイドが白旗を揚げたのだが、ラチェットはソレを黙殺して治療の間ずっとお説教は続けられた。
『(お説教で済めば良い方かな)』
一番最悪なのはオプティマスに事の詳細が伝わってしまうことだ。
訓練規則を堂々と破った末の怪我となれば、あの厳格な司令官がどんな事をするのかくらいティスランドにも容易く想像出来る。
『(罰則だけで済めば良いが・・・・そう上手くはいかないだろうなぁ)』
今回の訓練、ある意味で私闘と言って良いの原因は自分にあるとティスランドは認識をしていた。
宇宙からやってきた新しい仲間達とティスランドは表面上、穏やかに対面を果たした。
戦力の補充が行われ、今後の作戦において様々な事が選択できたことを誰もが喜んだ。
もっともその喜びは長くは続かなかった。
ある日突然、サイドスワイプが一方的にティスランドに対し、威圧的で好戦的な態度で接するようになり始めたのだ。見かねたオプティマスとアイアンハイドが仲裁に入ったのだが、サイドスワイプの態度は変わらない。
『私は彼に何かしただろうか?』
メモリーを探るがそれらしい情報は無い。
ならば彼の態度は何故だろうとティスランドは考える。彼を侮辱する発言はしていないし、彼も最初は新たに出来た新人に対して友好的だったのだ。
本当になんの前触れもなく突然、あのような態度になってしまった。
困惑するティスランド以上にまわりも理由を考えてくれたが、誰も解らないのだ。
サイドスワイプの師であるアイアンハイドもかなりきつく問い詰めたらしいが、当の本人は黙りを貫き通し、結局誰もサイドスワイプの心情が解らないまま今日まできた。
『それにしても今日はタイミングが悪すぎた』
今日はオプティマスとアイアンハイドが出撃しており、お目付役のラチェットとジャズは人間達との会合があるため席を外していた。
いつも訓練となれば誰かが監視役としているのだが、今日に限っては誰一人としていなかったが故にサイドスワイプが実戦武器を用いて訓練するという暴挙に出てしまった。
『本当・・・どうしたものか』
『ティスランド?なにか問題でもあったのかい?』
『ジョルト』
現れた青い機体の名を呼ぶと彼は驚いたように目を開く。
近づいて来たジョルトはティスランドの腕を見ると顔を歪めた。
『酷いね』
『・・・見ての通りだ』
『これは治療しないと駄目だね。自己修復では治らないよ』
『任せても?』
『先生は今居ないから僕で良ければ喜んで』
人間達との会合が予定よりも長引いているためか、予定時刻になっても医務室にラチェットが戻っていない事にティスランドは安心したと言うかのように排気を一つした。