2章:喧嘩と秘密と任務
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出撃メンバーに選ばれ無かった者は基地の防衛が主な任務となっている。
基地に接近する敵は滅多におらず、基本的には自主訓練を行う事が主な仕事となっていた。
先日、人間と戦闘機にトランスフォームできる事が明らかになったティスランドは、その特異性を危惧したオプティマスによって出撃メンバーに加えられることはない。
人間からの書類仕事を終えたティスランドは時間を持て余しており、格納庫付近でぼんやりと空を見上げていたときだ。
『暇なんだろ。少し付き合え』
ぶっきらぼうな声で話しかけてきたのはサイドスワイプだ。
彼は一度もティスランドを見ることをせず、訓練場へと向かって移動をして行く姿を見たティスランドはサイドスワイプに続くかのように格納庫から離れる。
訓練場はオートボット達の大きさを配慮して作られているため、思い切り暴れ回っても何も問題は無い程の広さがあることは何度かここで訓練をしているためティスランドも知っている。
『準備は良いか?』
愛用のブレードを構えたサイドスワイプの姿を見たティスランドは驚いたようにカメラアイを大きく開く。
『ここでは模擬刀を使用する規則のはずだが・・・・』
『あんなモノ使った訓練なんて意味ねぇだろ?』
『だが、』
『ゴチャゴチャうるせぇな。規則なんてどうでも良いから始めるぞ』
そうして始まった訓練は最初こそ普通の訓練であったが、次第にソレは過激度を増していき、最終的には互いの命を奪うのでは無いかという程鬼気迫るほどになっていた。
先に冷静さを取り戻したティスランドはこの戦いを止めるために何をすべきか考えた末に、どうすべきか答えを見つけると持っていた武器を手放す。
すぐさまサイドスワイプの武器が無抵抗なティスランドの身体を掠めていく。
視界に表示されるエラーをティスランドは確認すると、それを無言のまま消去したときだ。
『俺はお前のことを認めない』
青い目を真っ直ぐ向けてきたサイドスワイプの言葉にティスランドは何も答えない。ただ、沈黙をして彼を見つめる事しかしなかった。
双方、発言をせず相手の顔を凝視していたが先に動いたのはティスランドだ。
落ちていた自分の武器を拾い上げると、無言のままサイドスワイプに背を向けると歩き出す。
『待てよ』
『何か?』
『・・・何かないのか?』
少しだけ困惑した音声にティスランドは怪訝な顔をして振り返る。
『貴方が私を認めないのだろう?ならば何を言っても無意味ではないか?』
『ッ・・・』
それだけだと言うかのように歩き出したティスランドに対し、サイドスワイプは何か言わなくてはと思うのに何も言えない。
視線を足下に落とした時、足下にオイルが滲んでいることに気づく。
負傷したのかと思い自身の状態を確認するが、負傷箇所はどこにもない。ならば答えは一つしか無い。
負傷したのはティスランドだ。
サイドスワイプの脳裏に先程自分が行った攻撃が思い浮かぶ。
『嘘だろ?』
慌てて自身のブレードを見てみれば剣先が濡れており、ソレを確認した瞬間嫌な感覚が足下から這い上がってくるのを感じ取った。
声を掛けようとしたサイドスワイプだったが何も言葉が思い浮かばず沈黙することしか出来なかった。
『何やってんだよ、俺』
目元を手で覆いながらサイドスワイプは力無い声で呟くがそれを聞いた者は誰も居ない。
基地に接近する敵は滅多におらず、基本的には自主訓練を行う事が主な仕事となっていた。
先日、人間と戦闘機にトランスフォームできる事が明らかになったティスランドは、その特異性を危惧したオプティマスによって出撃メンバーに加えられることはない。
人間からの書類仕事を終えたティスランドは時間を持て余しており、格納庫付近でぼんやりと空を見上げていたときだ。
『暇なんだろ。少し付き合え』
ぶっきらぼうな声で話しかけてきたのはサイドスワイプだ。
彼は一度もティスランドを見ることをせず、訓練場へと向かって移動をして行く姿を見たティスランドはサイドスワイプに続くかのように格納庫から離れる。
訓練場はオートボット達の大きさを配慮して作られているため、思い切り暴れ回っても何も問題は無い程の広さがあることは何度かここで訓練をしているためティスランドも知っている。
『準備は良いか?』
愛用のブレードを構えたサイドスワイプの姿を見たティスランドは驚いたようにカメラアイを大きく開く。
『ここでは模擬刀を使用する規則のはずだが・・・・』
『あんなモノ使った訓練なんて意味ねぇだろ?』
『だが、』
『ゴチャゴチャうるせぇな。規則なんてどうでも良いから始めるぞ』
そうして始まった訓練は最初こそ普通の訓練であったが、次第にソレは過激度を増していき、最終的には互いの命を奪うのでは無いかという程鬼気迫るほどになっていた。
先に冷静さを取り戻したティスランドはこの戦いを止めるために何をすべきか考えた末に、どうすべきか答えを見つけると持っていた武器を手放す。
すぐさまサイドスワイプの武器が無抵抗なティスランドの身体を掠めていく。
視界に表示されるエラーをティスランドは確認すると、それを無言のまま消去したときだ。
『俺はお前のことを認めない』
青い目を真っ直ぐ向けてきたサイドスワイプの言葉にティスランドは何も答えない。ただ、沈黙をして彼を見つめる事しかしなかった。
双方、発言をせず相手の顔を凝視していたが先に動いたのはティスランドだ。
落ちていた自分の武器を拾い上げると、無言のままサイドスワイプに背を向けると歩き出す。
『待てよ』
『何か?』
『・・・何かないのか?』
少しだけ困惑した音声にティスランドは怪訝な顔をして振り返る。
『貴方が私を認めないのだろう?ならば何を言っても無意味ではないか?』
『ッ・・・』
それだけだと言うかのように歩き出したティスランドに対し、サイドスワイプは何か言わなくてはと思うのに何も言えない。
視線を足下に落とした時、足下にオイルが滲んでいることに気づく。
負傷したのかと思い自身の状態を確認するが、負傷箇所はどこにもない。ならば答えは一つしか無い。
負傷したのはティスランドだ。
サイドスワイプの脳裏に先程自分が行った攻撃が思い浮かぶ。
『嘘だろ?』
慌てて自身のブレードを見てみれば剣先が濡れており、ソレを確認した瞬間嫌な感覚が足下から這い上がってくるのを感じ取った。
声を掛けようとしたサイドスワイプだったが何も言葉が思い浮かばず沈黙することしか出来なかった。
『何やってんだよ、俺』
目元を手で覆いながらサイドスワイプは力無い声で呟くがそれを聞いた者は誰も居ない。