1章:車と人と戦闘機
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格納庫から凄まじい勢いで一台の車が飛び出してくる。
真っ白なボディをしたソレをNEST隊員達は知っている。
乗せてくれと頼めば困ったような声で了承し、ドアを開けてくれるオートボットだ。
人間に対して友好的なそのオートボットの姿を見たNEST隊員達は、らしくもない登場の仕方に驚きつつも手を上げたり、声を掛けたりしてくる。
その対応に返答することなくティスランドは走り出す。
『(私は誰!?)』
混乱するブレインがエラーを表示する。
初めて見るエラー表示にティスランドの混乱は止まらない。ブレインに籠もる熱により体が内側から焼けるような痛みを放つ。
通信でジャズやラチェットが止まるようにメッセージを送ってくるが、ソレに答えられるだけの余裕はティスランドにはない。
『ティスランドッ!!!』
背後から聞こえた怒声に驚きながらもセンサーを使い確認をすると、真っ黒なトップキックの姿が見えた。
アイアンハイド、と声にならない声で呟く。
『止まれ!止まらないのならば強制的に止めるぞ!!!』
彼が何をしようとしているのか瞬時に悟ったティスランドは止まらなければ、と思うのに体は止まってくれることはない。
むしろ、先程よりもスピードを増していく一方だ。
『反抗的だな・・・ならば仕方ない!!』
『アイアンハイド!乱暴はするな!!ティスランドは混乱しているだけだ!!!』
ニヤリと笑ったアイアンハイドに対し、ラチェットが思い止まるように彼を止めるがアイアンハイドは大人しく従うつもりは無いようだった。
トップキックからトランスフォームをしたアイアンハイドは、両腕のバズーカを構えると前を走るティスランドへと狙いを定め容赦なく弾丸を放つ。
センサーが危険を感知し警告を出す。
咄嗟に車体を右へと逸らしたティスランドの車体ギリギリを弾丸が掠めていく。
遅れて響く爆音にティスランドは言葉を失う。
『本当に撃った!?』
『当たり前だろう!!!』
殺される。
その考えに支配されたティスランドは限界速度まで一気に加速をする。
そもそも、こんな体になったからだ。
人間であったのならばアイアンハイドもここまで乱暴な手段を選ばなかったはずだ。自分が金属で出来ているのから彼はこうして攻撃をしてくるのだ。
混乱するブレインの中でティスランドがそう結論づけた瞬間だった。
突然、スパークが大きく震えた事にティスランドは気づく。
何だと思うまもなく、体が動かなくなりティスランドは近くにあった建物に突っ込んでしまう。大小様々な破片が体に降りかかる中、自分の体が凄まじ勢いで何かに作り替えられる事をティスランドが驚いている事しか出来ぬ中で視界が一気に低くなりはじめる。
地面に倒れ込むと破片が体を傷つけたのが解った。
自分の身に一体何が起っているのか解らず呆然とすることしか出来ずにいると、すぐ近くから聞き慣れた足音がした。
『アイアンハイド!やり過ぎだ!!!』
『俺の攻撃が命中したわけじゃない。あのじゃじゃ馬が勝手にミスって建物に突っ込んだけだろう?・・・ティスランド、覚悟は良いな?』
目の前にあった大きな破片が外される。
差し込んできた光があまりに眩しくてティスランドは両手を顔の前にかざしたときだった。
何かが可笑しいことに気づく。
自分の手は、こんなにも小さくて細かっただろうかと。
ソレに気づいたのはティスランドだけではなかった。破片を外したアイアンハイドは言葉を失ってそこに居た”何か”を凝視していた。
『ティスランド?』
「そうだが?」
ティスランドもまた頭上にあるアイアンハイドの顔を凝視していた。
彼の顔はこんなにも大きかっただろうかと考えていた時、不意に妙に肌寒い事に気づき身を震わせながら両腕を掴んだときだった。
掌から伝わる懐かしい感触にティスランドは自分の体を見下ろし、そして、自分の姿を見て言葉を失った。
真っ白なボディをしたソレをNEST隊員達は知っている。
乗せてくれと頼めば困ったような声で了承し、ドアを開けてくれるオートボットだ。
人間に対して友好的なそのオートボットの姿を見たNEST隊員達は、らしくもない登場の仕方に驚きつつも手を上げたり、声を掛けたりしてくる。
その対応に返答することなくティスランドは走り出す。
『(私は誰!?)』
混乱するブレインがエラーを表示する。
初めて見るエラー表示にティスランドの混乱は止まらない。ブレインに籠もる熱により体が内側から焼けるような痛みを放つ。
通信でジャズやラチェットが止まるようにメッセージを送ってくるが、ソレに答えられるだけの余裕はティスランドにはない。
『ティスランドッ!!!』
背後から聞こえた怒声に驚きながらもセンサーを使い確認をすると、真っ黒なトップキックの姿が見えた。
アイアンハイド、と声にならない声で呟く。
『止まれ!止まらないのならば強制的に止めるぞ!!!』
彼が何をしようとしているのか瞬時に悟ったティスランドは止まらなければ、と思うのに体は止まってくれることはない。
むしろ、先程よりもスピードを増していく一方だ。
『反抗的だな・・・ならば仕方ない!!』
『アイアンハイド!乱暴はするな!!ティスランドは混乱しているだけだ!!!』
ニヤリと笑ったアイアンハイドに対し、ラチェットが思い止まるように彼を止めるがアイアンハイドは大人しく従うつもりは無いようだった。
トップキックからトランスフォームをしたアイアンハイドは、両腕のバズーカを構えると前を走るティスランドへと狙いを定め容赦なく弾丸を放つ。
センサーが危険を感知し警告を出す。
咄嗟に車体を右へと逸らしたティスランドの車体ギリギリを弾丸が掠めていく。
遅れて響く爆音にティスランドは言葉を失う。
『本当に撃った!?』
『当たり前だろう!!!』
殺される。
その考えに支配されたティスランドは限界速度まで一気に加速をする。
そもそも、こんな体になったからだ。
人間であったのならばアイアンハイドもここまで乱暴な手段を選ばなかったはずだ。自分が金属で出来ているのから彼はこうして攻撃をしてくるのだ。
混乱するブレインの中でティスランドがそう結論づけた瞬間だった。
突然、スパークが大きく震えた事にティスランドは気づく。
何だと思うまもなく、体が動かなくなりティスランドは近くにあった建物に突っ込んでしまう。大小様々な破片が体に降りかかる中、自分の体が凄まじ勢いで何かに作り替えられる事をティスランドが驚いている事しか出来ぬ中で視界が一気に低くなりはじめる。
地面に倒れ込むと破片が体を傷つけたのが解った。
自分の身に一体何が起っているのか解らず呆然とすることしか出来ずにいると、すぐ近くから聞き慣れた足音がした。
『アイアンハイド!やり過ぎだ!!!』
『俺の攻撃が命中したわけじゃない。あのじゃじゃ馬が勝手にミスって建物に突っ込んだけだろう?・・・ティスランド、覚悟は良いな?』
目の前にあった大きな破片が外される。
差し込んできた光があまりに眩しくてティスランドは両手を顔の前にかざしたときだった。
何かが可笑しいことに気づく。
自分の手は、こんなにも小さくて細かっただろうかと。
ソレに気づいたのはティスランドだけではなかった。破片を外したアイアンハイドは言葉を失ってそこに居た”何か”を凝視していた。
『ティスランド?』
「そうだが?」
ティスランドもまた頭上にあるアイアンハイドの顔を凝視していた。
彼の顔はこんなにも大きかっただろうかと考えていた時、不意に妙に肌寒い事に気づき身を震わせながら両腕を掴んだときだった。
掌から伝わる懐かしい感触にティスランドは自分の体を見下ろし、そして、自分の姿を見て言葉を失った。