8章:謀と喪失と暗躍者
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
タイトル名は”いざとなれば見ろ”とだけ書かれていて、ソレは恐らく自分が作成したモノだと気づいたストラトスはソレを開こうとしたのだがそれを実行することは何故か出来なかった。
何故か解らないが、そのフォルダを開くのは今ではないと無意識の内に思ったのだ。
気づけばそのフォルダを他人から決して解らないように自身のメモリの奥底へと隠し、そして何十にもロックを掛けていた。
『ストラトス?』
『私は、私はストラトスじゃない。私は、』
自らの名を口にするよりも早くサウンドウェーブは触手を使いティスランドにハッキングを行い、その意識を強制的に遮断する。
カメラアイから光が失われ、その身体が崩れ落ちそうになったがソレをサウンドウェーブの腕が支える。
『まだ完全に浸食できてはいないか』
思っていたよりも事が上手く運べなかったことに対し、少しばかり落胆を浮かべながらサウンドウェーブは呟いたが、けれどこれはこれで中々興味深くて面白いなと呟いた言葉を聞いたサムは、ティスランドが可笑しくなった原因が目の前にいる者だと悟る。
「何をしたんだ」
『貴様には関係の無いことだ』
「関係なくない!!僕はティスランドの友人なんだからッ!!」
強い声で言い返した直後、サムのすぐ側のタイルに勢いよく何かが叩付けられる。砕けたタイル、衝撃によって少量の土が宙を舞う中、サムは身じろぎ一つ出来ぬまま何が起こったのか解らず、突然の衝撃に呆けた顔をしていることしか出来なかった。
『その名で呼ぶな』
酷く不快だと言うかのようにサウンドウェーブは呟くとサムの側に叩付けていた触手を回収していく。
先程の衝撃は勢いよく金属の触手をタイルに叩付けたからなのだとサムは認識した瞬間、少しでもサウンドウェーブの手元が狂っていればきっと今頃自分は見るも無惨な姿になっていたのだと理解すると顔から血の気を引かせた。
「なら質問を変える。ストラトスって誰だ?」
『貴様には関係の無いことだ』
先程と同じ返答に思わずカッとなって言い返そうになったサムだったが、砕け散ったタイルがそうすることをサムに留まらせた。
「サウンドウェーブ。君が宝物のように大事そうに抱きかかえている方の情報とやらは僕にも教えられないことかな?」
『お前に言ったところで意味があるのか?』
「おやおや・・・君が軍へと極秘命令を出したいと言って、その為に影ながら君のためならばと色々と尽力した僕への感謝の言葉がソレかい?」
にこやかに微笑みながら会話に参戦したのはディランで、彼の姿を見たサウンドウェーブは呆れたような排気を一つすると淡々とした声でティスランドへと行った事を話し始める。
『ティスランドというこの機体に定期的に少量のウィルスを流し続けた。そのウィルスが行った事、それはティスランドという機体の人格を少しずつ消去していくことだ。失われたデータの代わりに俺の知っているストラトスという機体のデータを書き込むようにしていた』
一度に大量のデータを送ればティスランドは気づく。仮に気づかなかったとしても、定期メンテナンスなどによって異変に気づかれウィルスが排除される可能性が高い。
故に、人間を通じて少しずつ気づかれない程度のウィルスを流した。
USBという玩具と思えるようなモノの中に入る程度の微量なウィルス。
「僕たち人間も知らず知らずの内に毎日少しずつ毒を飲み続ければ、いずれ身体はその毒によって異変をきたす・・・気づいたときには手遅れってことだね」
『そうだ』
ディランは楽しそうな声でサウンドウェーブと話している間、サムの視線は意識を失っているティスランドへと向けられていたのだが、力無く開かれていたその手がキツく拳を握りしめたのと同時にサムは叫んだ。
何故か解らないが、そのフォルダを開くのは今ではないと無意識の内に思ったのだ。
気づけばそのフォルダを他人から決して解らないように自身のメモリの奥底へと隠し、そして何十にもロックを掛けていた。
『ストラトス?』
『私は、私はストラトスじゃない。私は、』
自らの名を口にするよりも早くサウンドウェーブは触手を使いティスランドにハッキングを行い、その意識を強制的に遮断する。
カメラアイから光が失われ、その身体が崩れ落ちそうになったがソレをサウンドウェーブの腕が支える。
『まだ完全に浸食できてはいないか』
思っていたよりも事が上手く運べなかったことに対し、少しばかり落胆を浮かべながらサウンドウェーブは呟いたが、けれどこれはこれで中々興味深くて面白いなと呟いた言葉を聞いたサムは、ティスランドが可笑しくなった原因が目の前にいる者だと悟る。
「何をしたんだ」
『貴様には関係の無いことだ』
「関係なくない!!僕はティスランドの友人なんだからッ!!」
強い声で言い返した直後、サムのすぐ側のタイルに勢いよく何かが叩付けられる。砕けたタイル、衝撃によって少量の土が宙を舞う中、サムは身じろぎ一つ出来ぬまま何が起こったのか解らず、突然の衝撃に呆けた顔をしていることしか出来なかった。
『その名で呼ぶな』
酷く不快だと言うかのようにサウンドウェーブは呟くとサムの側に叩付けていた触手を回収していく。
先程の衝撃は勢いよく金属の触手をタイルに叩付けたからなのだとサムは認識した瞬間、少しでもサウンドウェーブの手元が狂っていればきっと今頃自分は見るも無惨な姿になっていたのだと理解すると顔から血の気を引かせた。
「なら質問を変える。ストラトスって誰だ?」
『貴様には関係の無いことだ』
先程と同じ返答に思わずカッとなって言い返そうになったサムだったが、砕け散ったタイルがそうすることをサムに留まらせた。
「サウンドウェーブ。君が宝物のように大事そうに抱きかかえている方の情報とやらは僕にも教えられないことかな?」
『お前に言ったところで意味があるのか?』
「おやおや・・・君が軍へと極秘命令を出したいと言って、その為に影ながら君のためならばと色々と尽力した僕への感謝の言葉がソレかい?」
にこやかに微笑みながら会話に参戦したのはディランで、彼の姿を見たサウンドウェーブは呆れたような排気を一つすると淡々とした声でティスランドへと行った事を話し始める。
『ティスランドというこの機体に定期的に少量のウィルスを流し続けた。そのウィルスが行った事、それはティスランドという機体の人格を少しずつ消去していくことだ。失われたデータの代わりに俺の知っているストラトスという機体のデータを書き込むようにしていた』
一度に大量のデータを送ればティスランドは気づく。仮に気づかなかったとしても、定期メンテナンスなどによって異変に気づかれウィルスが排除される可能性が高い。
故に、人間を通じて少しずつ気づかれない程度のウィルスを流した。
USBという玩具と思えるようなモノの中に入る程度の微量なウィルス。
「僕たち人間も知らず知らずの内に毎日少しずつ毒を飲み続ければ、いずれ身体はその毒によって異変をきたす・・・気づいたときには手遅れってことだね」
『そうだ』
ディランは楽しそうな声でサウンドウェーブと話している間、サムの視線は意識を失っているティスランドへと向けられていたのだが、力無く開かれていたその手がキツく拳を握りしめたのと同時にサムは叫んだ。