8章:謀と喪失と暗躍者
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触手から強力な電流が流されているのかティスランドは身体を硬直させ、苦痛に顔を歪めて絶叫し続けていた。
「やめろよ!なんでそんな酷い事をするんだッ!!」
『黙っていろ。もう終わる』
その宣言通り、ティスランドの首筋に刺さっていた金属の触手は乱暴に抜かれる。
苦痛から解放されたティスランドは目を閉じており、硬いタイルの上に頭から倒れようとしていることに気づいたサムは慌てて駆け寄るとティスランドの身体を受け止めた。
「ティスランド?ねぇ・・・大丈夫!?しっかりしてよ!!」
意識を完全に失っているらしいティスランドの頬を軽く叩きながらサムは何度も何度も名前を呼んでいると、閉じられていた瞼が微かに震えたことに気づき顔を破顔させた。
ゆっくりと開かれた瞼から現れたのは真っ赤な瞳。
赤い瞳と目が合った瞬間、サムは理由もなくティスランドの事が恐ろしいと思ってしまう。
ティスランドは軍人故か、言動も素っ気なく、態度もあまりよろしくはない、何かあればすぐに武器による解決を選択する少しばかり物騒な思考をしているのだが、それでも恐ろしいと思った事は今まで一度も無かった。
「・・・ティスランド?」
エジプトでロボット姿になったティスランドに助けられた時、その時のティスランドの目は今のように赤く、言動も行動もそれこそ普段よりも余計に暴力的だった。
けれどその時だって恐ろしいと、それこそまさに命の危機を感じ取るかのようなことはなかった。
「ティスランドッ!!」
「『あー?誰だよ、ソイツは・・・ってか貴様は誰だ?俺の許可無くなれなれしく触っているんじゃねぇよ?』」
赤い目に浮かぶのは殺意だった。
その事にサムは気づいたのと同時に逃げようとしたのだが、それよりも早く襟首を掴まれると問答無用でタイルの上に叩付けられ、脇腹を容赦なく蹴り上げられる。
痛みと衝撃により一瞬息の出来なくなったサムは身体を硬直させたが、その硬直から解放されるのと同時に全身に凄まじい激痛が走った。
「『人間が俺に触ってんじゃねぇよ』」
痛みで身体を丸めながら咳き込むサムに対して気づかうことすらせず、むしろ殺されなくて良かったなと言うかのような笑みを浮かべたティスランドの姿をサムは信じられなかった。
『ストラトス』
「『・・・・サウンドウェーブ?珍しいな、アンタが地上に降りているなんて』」
『計画が大詰めになったからな。俺も地球に降りて部隊の指揮を執ることになった』
「『アンタ相手に戦うクソボッツ共が哀れだなぁ。そういや計画とか言っていたが、どこまで進んでいるんだ?俺には計画が知らされていないみたいなんだが?』」
まさか自分だけ除け者にするのか?というかのように腕を組み不快そうに赤い目を細めたストラトスだったが、サウンドウェーブが妙に大きいことに気づく片眉を勢いよくつり上げる。
『勿論、優秀なお前を計画から排除するなんて事はしないさ。お前は俺の直属の部下なのだからな』
「『ならなんで俺はその計画ってのは知らねぇんだよ?』」
『そう急かすな・・・お前には地球に降りて潜入調査をして貰っていた。任務中にオートボットと交戦し、その時に負傷をして一部のデータが破損してしまった』
「『マジかよ。記憶にねぇなぁ』」
今の説明では納得はしていないと言うかのような顔をしているが、事実、自分の中でデータが無いことは明らかだったため、サウンドウェーブの説明に納得をしたときだ。
「ティスランドッ!君、一体どうしたんだよ・・・なんでディセプティコンとそんな風に親密にしているんだ?」
今起っている事が理解が出来ないと言うかのような顔をしたサムはストラトスへと問うが、その問いに対して返されたのは不機嫌きわまりない顔だった。
「やめろよ!なんでそんな酷い事をするんだッ!!」
『黙っていろ。もう終わる』
その宣言通り、ティスランドの首筋に刺さっていた金属の触手は乱暴に抜かれる。
苦痛から解放されたティスランドは目を閉じており、硬いタイルの上に頭から倒れようとしていることに気づいたサムは慌てて駆け寄るとティスランドの身体を受け止めた。
「ティスランド?ねぇ・・・大丈夫!?しっかりしてよ!!」
意識を完全に失っているらしいティスランドの頬を軽く叩きながらサムは何度も何度も名前を呼んでいると、閉じられていた瞼が微かに震えたことに気づき顔を破顔させた。
ゆっくりと開かれた瞼から現れたのは真っ赤な瞳。
赤い瞳と目が合った瞬間、サムは理由もなくティスランドの事が恐ろしいと思ってしまう。
ティスランドは軍人故か、言動も素っ気なく、態度もあまりよろしくはない、何かあればすぐに武器による解決を選択する少しばかり物騒な思考をしているのだが、それでも恐ろしいと思った事は今まで一度も無かった。
「・・・ティスランド?」
エジプトでロボット姿になったティスランドに助けられた時、その時のティスランドの目は今のように赤く、言動も行動もそれこそ普段よりも余計に暴力的だった。
けれどその時だって恐ろしいと、それこそまさに命の危機を感じ取るかのようなことはなかった。
「ティスランドッ!!」
「『あー?誰だよ、ソイツは・・・ってか貴様は誰だ?俺の許可無くなれなれしく触っているんじゃねぇよ?』」
赤い目に浮かぶのは殺意だった。
その事にサムは気づいたのと同時に逃げようとしたのだが、それよりも早く襟首を掴まれると問答無用でタイルの上に叩付けられ、脇腹を容赦なく蹴り上げられる。
痛みと衝撃により一瞬息の出来なくなったサムは身体を硬直させたが、その硬直から解放されるのと同時に全身に凄まじい激痛が走った。
「『人間が俺に触ってんじゃねぇよ』」
痛みで身体を丸めながら咳き込むサムに対して気づかうことすらせず、むしろ殺されなくて良かったなと言うかのような笑みを浮かべたティスランドの姿をサムは信じられなかった。
『ストラトス』
「『・・・・サウンドウェーブ?珍しいな、アンタが地上に降りているなんて』」
『計画が大詰めになったからな。俺も地球に降りて部隊の指揮を執ることになった』
「『アンタ相手に戦うクソボッツ共が哀れだなぁ。そういや計画とか言っていたが、どこまで進んでいるんだ?俺には計画が知らされていないみたいなんだが?』」
まさか自分だけ除け者にするのか?というかのように腕を組み不快そうに赤い目を細めたストラトスだったが、サウンドウェーブが妙に大きいことに気づく片眉を勢いよくつり上げる。
『勿論、優秀なお前を計画から排除するなんて事はしないさ。お前は俺の直属の部下なのだからな』
「『ならなんで俺はその計画ってのは知らねぇんだよ?』」
『そう急かすな・・・お前には地球に降りて潜入調査をして貰っていた。任務中にオートボットと交戦し、その時に負傷をして一部のデータが破損してしまった』
「『マジかよ。記憶にねぇなぁ』」
今の説明では納得はしていないと言うかのような顔をしているが、事実、自分の中でデータが無いことは明らかだったため、サウンドウェーブの説明に納得をしたときだ。
「ティスランドッ!君、一体どうしたんだよ・・・なんでディセプティコンとそんな風に親密にしているんだ?」
今起っている事が理解が出来ないと言うかのような顔をしたサムはストラトスへと問うが、その問いに対して返されたのは不機嫌きわまりない顔だった。