7章:不機嫌と興味と戦闘
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
凄まじい勢いで接近する追撃者が三体いたことにティスランドはチッと舌打ちをする。
「(見た感じではチームワークならば彼方の方が上だな。急ごしらえでチームを組んだ此方と比べ、仲が良さそうで羨ましい限りだ)」
ティスランドは心の中で吐き捨てるようにして呟く。
秘密を共有しているという事でティスランドはサイドスワイプとは何度か一緒に任務に出た事があったのだが、バンブルビーとディーノとは共に出撃をした事が無い。
今までこのメンバーで共に出撃してはおらず、ティスランドは色々とこちらにとって不利な状況であることを悟る。
「(よりにもよって三体か)」
センチネルを守る者達が三人だと解っているから追撃者も三人にした、と言うかのような状態にティスランドは違和感を抱く。
もしも本当に、ディセプティコンがセンチネルを捕らえるために追手を放つのならば普通は一部隊を送っているはずだ。
それなのに追撃者の数があまりにも少なすぎるとティスランドには感じられた。
敵は明らかにこちらの情勢を知っていて、そしてソレを踏まえた上で対処してきている。
「厄介な事この上ないな」
「ティスランド?どうしたの?」
「・・・独り言だから気にするな。サム、可能性として無いと解っているんだがあえて聞くぞ?まさか拳銃とか持っていないよな?」
「持ってるわけないでしょ!?君じゃないんだからッ!!!仮に持っていたら何するつもりさ?拳銃でアイツ等を倒そうって言うの?」
「威嚇程度には使えるだろう?目か関節を狙えば足止めくらいできるだろうさ」
「無理だッ!!!」
強い声で否定をしたサムの言葉にティスランドは何とも言えない顔をして黙り込む。
バンブルビーを通してレノックス大佐に救援要請をしたまでは良いが、彼等が自分達と合流できるのは時間を要する。それまでの間、自分達だけでセンチネルを守れるのだろうか?と考えたティスランドだったがすぐさまその考えを否定した。
単純な迎撃だけならば可能かもしれない。
けれど、誰かを守りながら戦うなんて大それた事を自分達に出来るわけなどない。
そう結論づけたティスランドは自分達残された手段など最初から決まっているではないかと思うと、バンブルビーに向かい話しかける。
「バンブルビー。悪いがサイドスワイプとディーノに回線を繋げるか?できれば作戦会議をしたいからオープン回線が望ましいんだが・・・」
『”できるよ!”』
陽気な声で返答をしたバンブルビーのラジオから微かなノイズ音が車内に響く。
それほど間を置かず二体と通信を繋いだらしいバンブルビーのラジオから聞き慣れた声が聞こえてくる。
『ティスランド。何か考えがあるのか?』
最初に声を出したのはサイドスワイプだ。
「ある。というかソレしか選択肢はないな・・・我々が選ぶのはセンチネル・プライムをNEST基地へと護送しつつ逃げの一手を選ぶしかないだろう」
『俺も選ぶならばその手しか無いだろうとは解っていた。だが、アイツ等はどうする?』
自分達を易々と見逃してくれるわけなどないだろう、と言うかのようなサイドスワイプの言葉にティスランドは忌々しい追撃者だと思いながら鼻を一つ鳴らすと答える。
「バンブルビーに頼んでレノックス大佐に連絡を取った」
恐らくレノックスからの報告を受けたオートボットの誰かが動いてくれるはずだ。
オプティマスかジャズがNEST部隊と連絡を行いつつ、センチネルの護衛と敵の殲滅の為にアイアンハイドが先行隊を率いてきてくれるだろうとティスランドは予測していた。
「私達のやる事は一つ。彼等に対して敵を迎撃ポイントまでおびき寄せる。恐らく、準備を終えたレノックス大佐から合流ポイントを知らせる座標が送られてくるだろう。それまでの間、私達は敵を引きつけておかなければならない」
実際に囮役を行うのは自分ではなく、バンブルビーとサイドスワイプとディーノだ。
自らが危険な役割を引き受けない事への罪悪感からかティスランドの声は微かに震えていた。
「(見た感じではチームワークならば彼方の方が上だな。急ごしらえでチームを組んだ此方と比べ、仲が良さそうで羨ましい限りだ)」
ティスランドは心の中で吐き捨てるようにして呟く。
秘密を共有しているという事でティスランドはサイドスワイプとは何度か一緒に任務に出た事があったのだが、バンブルビーとディーノとは共に出撃をした事が無い。
今までこのメンバーで共に出撃してはおらず、ティスランドは色々とこちらにとって不利な状況であることを悟る。
「(よりにもよって三体か)」
センチネルを守る者達が三人だと解っているから追撃者も三人にした、と言うかのような状態にティスランドは違和感を抱く。
もしも本当に、ディセプティコンがセンチネルを捕らえるために追手を放つのならば普通は一部隊を送っているはずだ。
それなのに追撃者の数があまりにも少なすぎるとティスランドには感じられた。
敵は明らかにこちらの情勢を知っていて、そしてソレを踏まえた上で対処してきている。
「厄介な事この上ないな」
「ティスランド?どうしたの?」
「・・・独り言だから気にするな。サム、可能性として無いと解っているんだがあえて聞くぞ?まさか拳銃とか持っていないよな?」
「持ってるわけないでしょ!?君じゃないんだからッ!!!仮に持っていたら何するつもりさ?拳銃でアイツ等を倒そうって言うの?」
「威嚇程度には使えるだろう?目か関節を狙えば足止めくらいできるだろうさ」
「無理だッ!!!」
強い声で否定をしたサムの言葉にティスランドは何とも言えない顔をして黙り込む。
バンブルビーを通してレノックス大佐に救援要請をしたまでは良いが、彼等が自分達と合流できるのは時間を要する。それまでの間、自分達だけでセンチネルを守れるのだろうか?と考えたティスランドだったがすぐさまその考えを否定した。
単純な迎撃だけならば可能かもしれない。
けれど、誰かを守りながら戦うなんて大それた事を自分達に出来るわけなどない。
そう結論づけたティスランドは自分達残された手段など最初から決まっているではないかと思うと、バンブルビーに向かい話しかける。
「バンブルビー。悪いがサイドスワイプとディーノに回線を繋げるか?できれば作戦会議をしたいからオープン回線が望ましいんだが・・・」
『”できるよ!”』
陽気な声で返答をしたバンブルビーのラジオから微かなノイズ音が車内に響く。
それほど間を置かず二体と通信を繋いだらしいバンブルビーのラジオから聞き慣れた声が聞こえてくる。
『ティスランド。何か考えがあるのか?』
最初に声を出したのはサイドスワイプだ。
「ある。というかソレしか選択肢はないな・・・我々が選ぶのはセンチネル・プライムをNEST基地へと護送しつつ逃げの一手を選ぶしかないだろう」
『俺も選ぶならばその手しか無いだろうとは解っていた。だが、アイツ等はどうする?』
自分達を易々と見逃してくれるわけなどないだろう、と言うかのようなサイドスワイプの言葉にティスランドは忌々しい追撃者だと思いながら鼻を一つ鳴らすと答える。
「バンブルビーに頼んでレノックス大佐に連絡を取った」
恐らくレノックスからの報告を受けたオートボットの誰かが動いてくれるはずだ。
オプティマスかジャズがNEST部隊と連絡を行いつつ、センチネルの護衛と敵の殲滅の為にアイアンハイドが先行隊を率いてきてくれるだろうとティスランドは予測していた。
「私達のやる事は一つ。彼等に対して敵を迎撃ポイントまでおびき寄せる。恐らく、準備を終えたレノックス大佐から合流ポイントを知らせる座標が送られてくるだろう。それまでの間、私達は敵を引きつけておかなければならない」
実際に囮役を行うのは自分ではなく、バンブルビーとサイドスワイプとディーノだ。
自らが危険な役割を引き受けない事への罪悪感からかティスランドの声は微かに震えていた。