7章:不機嫌と興味と戦闘
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
自分の身に起きている異変にティスランドは気づいていた。
けれどその異変に気づこうとすると、それを妨害するかのように”何か”が思考を埋め尽くしていく。
いつもと比べて鈍くなった思考、見えない何かに覆われたかのような感覚をティスランドは感じ取っており、すぐさまそれに対処しなければならないと解っているのに、何故かそうすることが出来ない。
オマエハ、不要ダ
必要ナノハ・・・・
聞こえてきた誰かの声。
その声の主が求めているのは見覚えの無いトランスフォーマーだ。
けれどティスランドはその者を知っている。
出会ったことも無い、言葉を交わしたことも無い、データなど何一つとして無いはずなのに、ティスランドはそのトランスフォーマーを知っている。
その者が持つ目の色は赤。
人間の身体に流れる血を思わせるかのような色。
オマエハ、不要ダ
ソノ身体ノ主導権ヲ握ルベキナノハ・・・
「そう。ここに居るべきは、この身体を持つべき者は」
この身体の主導権を握るべき者の名を口にしようとした瞬間、痛いくらいに肩を掴まれたかと思えば乱暴に揺さぶられる。
霞がかっていた思考が一瞬にして正常なモノへと変わったのと同時に、ティスランドは自分の肩を掴んでいる者の手を掴むと問答無用で床へと叩付け、そのまま相手を拘束し首筋へと手を添えた。
「痛いッ!!痛いってッ!!!!!」
「・・・サム?」
「そうだよ、僕だよ!!」
聞こえてきたサムの悲鳴にティスランドはハッとした顔をする。
自分が拘束した人物が誰なのか認識すると慌てて拘束を解くと離れる。
起き上がったサムは腕や肩を擦りながら起き上がると、恨めしそうな目を向けてきた。
「すまない」
「本当だよッ!!全く・・・帰ってきてからずっと黙っていたかと思えば、小さい声で何か言っているから、どうしたのかと思って声かけたらコレだよ!?僕は君と比べて繊細なんだからねッ!?」
「あぁ。解っている。サムが私よりも脆弱な存在だって事は」
「・・・うん。君の言葉には悪意が無いって解っているけど、その言い方にはちょっとばかりカチンとくるね」
「すまない。そういう意味では無いんだ」
申し訳ない、そう言うかのように呟くと額に手を添えてそっと息を吐き出す。
その姿がいつも見慣れているティスランドとは違って見えたサムは、顔に浮かべていた不快感を消すと声を掛けてくる。
「ティスランド?体調が悪いの?ビーに頼んでラチェットに診てもらおうか?」
「いや大丈夫だ。人の姿になったのは久々だからな。少しばかり気分が高ぶっているだけだろうさ」
「なら・・・良いんだけど」
サムとしてはティスランドの言い分に少し引っかかるものを感じ取ったが、本人が問題ないと言っているのだからこれ以上の言及は不要だと判断する。
けれどその異変に気づこうとすると、それを妨害するかのように”何か”が思考を埋め尽くしていく。
いつもと比べて鈍くなった思考、見えない何かに覆われたかのような感覚をティスランドは感じ取っており、すぐさまそれに対処しなければならないと解っているのに、何故かそうすることが出来ない。
オマエハ、不要ダ
必要ナノハ・・・・
聞こえてきた誰かの声。
その声の主が求めているのは見覚えの無いトランスフォーマーだ。
けれどティスランドはその者を知っている。
出会ったことも無い、言葉を交わしたことも無い、データなど何一つとして無いはずなのに、ティスランドはそのトランスフォーマーを知っている。
その者が持つ目の色は赤。
人間の身体に流れる血を思わせるかのような色。
オマエハ、不要ダ
ソノ身体ノ主導権ヲ握ルベキナノハ・・・
「そう。ここに居るべきは、この身体を持つべき者は」
この身体の主導権を握るべき者の名を口にしようとした瞬間、痛いくらいに肩を掴まれたかと思えば乱暴に揺さぶられる。
霞がかっていた思考が一瞬にして正常なモノへと変わったのと同時に、ティスランドは自分の肩を掴んでいる者の手を掴むと問答無用で床へと叩付け、そのまま相手を拘束し首筋へと手を添えた。
「痛いッ!!痛いってッ!!!!!」
「・・・サム?」
「そうだよ、僕だよ!!」
聞こえてきたサムの悲鳴にティスランドはハッとした顔をする。
自分が拘束した人物が誰なのか認識すると慌てて拘束を解くと離れる。
起き上がったサムは腕や肩を擦りながら起き上がると、恨めしそうな目を向けてきた。
「すまない」
「本当だよッ!!全く・・・帰ってきてからずっと黙っていたかと思えば、小さい声で何か言っているから、どうしたのかと思って声かけたらコレだよ!?僕は君と比べて繊細なんだからねッ!?」
「あぁ。解っている。サムが私よりも脆弱な存在だって事は」
「・・・うん。君の言葉には悪意が無いって解っているけど、その言い方にはちょっとばかりカチンとくるね」
「すまない。そういう意味では無いんだ」
申し訳ない、そう言うかのように呟くと額に手を添えてそっと息を吐き出す。
その姿がいつも見慣れているティスランドとは違って見えたサムは、顔に浮かべていた不快感を消すと声を掛けてくる。
「ティスランド?体調が悪いの?ビーに頼んでラチェットに診てもらおうか?」
「いや大丈夫だ。人の姿になったのは久々だからな。少しばかり気分が高ぶっているだけだろうさ」
「なら・・・良いんだけど」
サムとしてはティスランドの言い分に少し引っかかるものを感じ取ったが、本人が問題ないと言っているのだからこれ以上の言及は不要だと判断する。