3章:全てを見ていた月
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オプティマス達が不在の間、ミソラはアイアンハイド達と一緒に行動をしていた。彼の弟子であるサイドスワイプとは親友と言うかのような間柄になっており、他愛ない話から今後の話までするようになっている。
その彼とアイアンハイドが訓練をしている。
素早く動き回りながらブレードを巧みに扱い、アイアンハイドの死角を狙うサイドスワイプだったが彼の行動を読んでいるかのようなアイアンハイドは他愛なく攻撃をかわし反撃をする。
訓練が始まってすでに二時間が経過している。
人とは違う構造をしている彼らだが、休憩も無しにずっと動いていることはあまり良くないと思ったミソラは、そろそろ止めた方が良いのではないかと考える。
「私の声に気づいてくれるかな」
白熱した戦いを行っている二体が気づいてくれる可能性は低そうだ。
困ったなと呟いた時だった。
ミソラが座っていた椅子のすぐ側に一台の車がゆっくりとしたスピードでやってきた。隣で止まったことに気づいたミソラが視線を向けるとそこには見たくない赤があった。
思わず視線を逸らしたミソラを無視してトランスフォームをすると、長い間戦いっぱなしの師弟を見つめながら声を出す
『そんなつれない態度をとるなよ、bambina』
「・・・こんにちは」
『Buon giorno』
この赤いオートボットはよくイタリア語を好んで使っている。
何気ないときの会話だったり、相手に喧嘩を売るときなど、その意味を仲間である彼らは解っているが、ミソラは解らない。
今の言葉も悪意はないが聞き慣れない単語は妙な不安を抱かせる。
『見ていて楽しいか?』
「・・・あまり。ですがここに居ろと言われてしまったので」
アイアンハイドはミソラに対し少しだけ過保護だ。
それはレノックスが娘に対して親ばかを発揮しているのと似ている。
彼のそうした態度は亡き両親を思い出させ、少しばかりミソラの良心を責め、そして温かな気持ちにさせてくれるのだ。
『そうか。だったら俺が楽しくしてやるよ』
「え?」
どういう意味だと問いかけるよりも早く、ディーノは隙だらけのサイドスワイプの背中に斬りかかる。
咄嗟に左手のブレードでソレを流したサイドスワイプは文句の言いたげな眼差しでディーノを見つめると、若干苛立ったような声で問いかける。
『何するんだよ?』
『ハッハァ!あんまりにも隙だらけだったんでな!!敵は常に一体って訳じゃないんだぜ?bambino!そんなんだからいつまで経ってもアイアンハイドに勝つことは出来ないんだよ!』
『・・・・テメェ!!』
元々訓練で気の立っていたせいもあるのだろう。
サイドスワイプはブレードをディーノに向かい突き立てるが、ディーノはソレをひらりと交わしてしまう。
そうして始まった二人の喧嘩にミソラは戸惑っていると、弟子を奪われてしまったアイアンハイドが隣にやってくる。
『あんな安い挑発に乗るなんてまだまだってことか』
「サイドスワイプってちょっと短気ですからね」
『・・・それがあいつの良いところでもあるんだが、戦場では不利に繋がることもある。少しばかりディーノを見習って欲しいと思う反面、あのままでいて欲しいと思う。ディーノはもう少し素直になるべきだがな』
戦っている二人を見つめながらアイアンハイドは呆れたように排気を一つ吐き出す。
彼の言葉の意味が分らず、ミソラはアイアンハイドとディーノを交互に見つめることしか出来なかった。
その彼とアイアンハイドが訓練をしている。
素早く動き回りながらブレードを巧みに扱い、アイアンハイドの死角を狙うサイドスワイプだったが彼の行動を読んでいるかのようなアイアンハイドは他愛なく攻撃をかわし反撃をする。
訓練が始まってすでに二時間が経過している。
人とは違う構造をしている彼らだが、休憩も無しにずっと動いていることはあまり良くないと思ったミソラは、そろそろ止めた方が良いのではないかと考える。
「私の声に気づいてくれるかな」
白熱した戦いを行っている二体が気づいてくれる可能性は低そうだ。
困ったなと呟いた時だった。
ミソラが座っていた椅子のすぐ側に一台の車がゆっくりとしたスピードでやってきた。隣で止まったことに気づいたミソラが視線を向けるとそこには見たくない赤があった。
思わず視線を逸らしたミソラを無視してトランスフォームをすると、長い間戦いっぱなしの師弟を見つめながら声を出す
『そんなつれない態度をとるなよ、bambina』
「・・・こんにちは」
『Buon giorno』
この赤いオートボットはよくイタリア語を好んで使っている。
何気ないときの会話だったり、相手に喧嘩を売るときなど、その意味を仲間である彼らは解っているが、ミソラは解らない。
今の言葉も悪意はないが聞き慣れない単語は妙な不安を抱かせる。
『見ていて楽しいか?』
「・・・あまり。ですがここに居ろと言われてしまったので」
アイアンハイドはミソラに対し少しだけ過保護だ。
それはレノックスが娘に対して親ばかを発揮しているのと似ている。
彼のそうした態度は亡き両親を思い出させ、少しばかりミソラの良心を責め、そして温かな気持ちにさせてくれるのだ。
『そうか。だったら俺が楽しくしてやるよ』
「え?」
どういう意味だと問いかけるよりも早く、ディーノは隙だらけのサイドスワイプの背中に斬りかかる。
咄嗟に左手のブレードでソレを流したサイドスワイプは文句の言いたげな眼差しでディーノを見つめると、若干苛立ったような声で問いかける。
『何するんだよ?』
『ハッハァ!あんまりにも隙だらけだったんでな!!敵は常に一体って訳じゃないんだぜ?bambino!そんなんだからいつまで経ってもアイアンハイドに勝つことは出来ないんだよ!』
『・・・・テメェ!!』
元々訓練で気の立っていたせいもあるのだろう。
サイドスワイプはブレードをディーノに向かい突き立てるが、ディーノはソレをひらりと交わしてしまう。
そうして始まった二人の喧嘩にミソラは戸惑っていると、弟子を奪われてしまったアイアンハイドが隣にやってくる。
『あんな安い挑発に乗るなんてまだまだってことか』
「サイドスワイプってちょっと短気ですからね」
『・・・それがあいつの良いところでもあるんだが、戦場では不利に繋がることもある。少しばかりディーノを見習って欲しいと思う反面、あのままでいて欲しいと思う。ディーノはもう少し素直になるべきだがな』
戦っている二人を見つめながらアイアンハイドは呆れたように排気を一つ吐き出す。
彼の言葉の意味が分らず、ミソラはアイアンハイドとディーノを交互に見つめることしか出来なかった。