3章:全てを見ていた月
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誰に対しても丁寧な対応をしているオプティマスであったが、目の前にいるメアリング長官に対し彼は語尾を荒げて話しかける。
抗うすべを持たない人間に対し、彼は暴力的とも思える対応をして彼女を責め立てていた。
「サイドスワイプ」
『なんだ?』
「アレは何?」
メアリング長官が来る少し前、ミソラはオプティマスから解放された。
困惑していたミソラの名を呼び近くに来るように声を掛けてきたのはサイドスワイプで、彼の言葉にミソラは素直に従ったのだ。
彼は相変わらず誰とも言葉を交わさなかった。
しかしアイアンハイドの言葉に反応を示し、そしてメアリングに食ってかかったのだ。
彼がここまで激怒する原因となっただろうもモノをミソラは見つめる。
『チェルノブイリで発見した。アレを見てからオプティマスは可笑しくなった・・・でもまぁそれはそうだよな』
「あれは、貴方達にとってどういう意味を持つの?」
予想でしかないがアレはきっと彼らオートボット達にとって深い意味を持つものだろうなとミソラが考えながら口を開いたときだった。
『そりゃ血相を変えるさ、なんたってアレは我らが偉大な船”アーク”のエンジンの一部だからな。アークとオプティマスは切っても切れない縁がある』
すぐ近くに現れたディーノの発言にミソラは彼を見つめる。
どういう意味だと言いたげなミソラの視線に対し、ディーノは意味深な笑みを浮かべるだけで何も言わない。
『アークの船長はオプティマスの師だ。名はセンチネル・プライム』
「プライム?」
黙り込んでしまったディーノの代わりというかのように、情報を教えてくれたラチェットの言葉にミソラはオプティマスへと視線を向ける。
彼はメアリングに対し、アークを調査することを許可するように求めている。アークにあるシェルター内部を調査していない事を指摘し、ディセプティコンよりも早くセンチネルを確保しなければならないと告げている。
「・・・そっか」
彼があんなにも必死になるのは尊敬する師がいるからなのだ。
別れて二度と会えないと思っていた存在がすぐ近くにいて、そして彼を助けられる術を持っているのだからこそ彼はあんなにも怒ったのだ。
アーク号の存在を隠されていなければもっと早くにセンチネルを助けることが出来たのだから。
「迎えに行くんだね」
『そのつもりだ。恐らく、私とオプティマスがアーク号内部を探索する』
軍医としてシェルターに隔離されていたセンチネルの状態を確認するため、ラチェットは同行するのだ。
頼りになる二人が去ってしまうことに不安が無いと言えば嘘になる。
ここには人の目がある。
以前のようにミソラを無理矢理連れ去ろうとする者達はいない。
『我々の不在の間はアイアンハイドの側に居ると良い。口下手だが君の事はきっちり守るだろう。彼もそのつもりだろうから私も話を通しておく』
「ありがとう、ラチェット」
残されるミソラが少しでも不安を感じないように配慮してくれるラチェットの優しさが嬉しかった。
そんな二人の姿をサイドスワイプとディーノが見つめており、それぞれが異なる感情を抱いてミソラを見下ろす。
抗うすべを持たない人間に対し、彼は暴力的とも思える対応をして彼女を責め立てていた。
「サイドスワイプ」
『なんだ?』
「アレは何?」
メアリング長官が来る少し前、ミソラはオプティマスから解放された。
困惑していたミソラの名を呼び近くに来るように声を掛けてきたのはサイドスワイプで、彼の言葉にミソラは素直に従ったのだ。
彼は相変わらず誰とも言葉を交わさなかった。
しかしアイアンハイドの言葉に反応を示し、そしてメアリングに食ってかかったのだ。
彼がここまで激怒する原因となっただろうもモノをミソラは見つめる。
『チェルノブイリで発見した。アレを見てからオプティマスは可笑しくなった・・・でもまぁそれはそうだよな』
「あれは、貴方達にとってどういう意味を持つの?」
予想でしかないがアレはきっと彼らオートボット達にとって深い意味を持つものだろうなとミソラが考えながら口を開いたときだった。
『そりゃ血相を変えるさ、なんたってアレは我らが偉大な船”アーク”のエンジンの一部だからな。アークとオプティマスは切っても切れない縁がある』
すぐ近くに現れたディーノの発言にミソラは彼を見つめる。
どういう意味だと言いたげなミソラの視線に対し、ディーノは意味深な笑みを浮かべるだけで何も言わない。
『アークの船長はオプティマスの師だ。名はセンチネル・プライム』
「プライム?」
黙り込んでしまったディーノの代わりというかのように、情報を教えてくれたラチェットの言葉にミソラはオプティマスへと視線を向ける。
彼はメアリングに対し、アークを調査することを許可するように求めている。アークにあるシェルター内部を調査していない事を指摘し、ディセプティコンよりも早くセンチネルを確保しなければならないと告げている。
「・・・そっか」
彼があんなにも必死になるのは尊敬する師がいるからなのだ。
別れて二度と会えないと思っていた存在がすぐ近くにいて、そして彼を助けられる術を持っているのだからこそ彼はあんなにも怒ったのだ。
アーク号の存在を隠されていなければもっと早くにセンチネルを助けることが出来たのだから。
「迎えに行くんだね」
『そのつもりだ。恐らく、私とオプティマスがアーク号内部を探索する』
軍医としてシェルターに隔離されていたセンチネルの状態を確認するため、ラチェットは同行するのだ。
頼りになる二人が去ってしまうことに不安が無いと言えば嘘になる。
ここには人の目がある。
以前のようにミソラを無理矢理連れ去ろうとする者達はいない。
『我々の不在の間はアイアンハイドの側に居ると良い。口下手だが君の事はきっちり守るだろう。彼もそのつもりだろうから私も話を通しておく』
「ありがとう、ラチェット」
残されるミソラが少しでも不安を感じないように配慮してくれるラチェットの優しさが嬉しかった。
そんな二人の姿をサイドスワイプとディーノが見つめており、それぞれが異なる感情を抱いてミソラを見下ろす。