3章:全てを見ていた月
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青い海をしたディエゴガルシア基地からオートボット達の基地はDCへとその本拠を移動してから見えるのは背の高い建物ばかりだ。
今となってはもう見ることの出来なくなってしまった青い海をミソラは時々思い出しては寂しい気持ちを抱く。オプティマスと一緒に同じ景色を二人で見ることが出来たのはあそこだけだったからだ。
「ここには必ず誰かがいる」
誰かしらの視線が必ずあるためオプティマスと二人きりになることはない。
世間の目から逃れるかのように、あの辺境の基地で過ごしていたのとはまるで違う生活。
なによりも違うのは地下での生活から解放された事だ。
それはミソラが付けているネックレスのおかげだ。
『ネックレスの調子はどうかね?』
ほんわかとした口調で話しかけてきたキューに向かいミソラは首から提げていたネックレスを持ち上げる。
きらきらと輝く石はマトリクスと同じ色をしており、光の加減で石の中で光が揺らめいている。
「えぇ、大丈夫です。この間こっそりサイドスワイプと抜け出したけど誰も気づかなかったの」
『あぁ!あれか!!オプティマスが血相を変えていたのと、サイドスワイプがアイアンハイドに見るも無惨なほど痛めつけられていたという。私もこの目で見たかったよ!』
ネックレスの効果を確かめるためという名目でサイドスワイプはミソラとこっそり抜け出したのだ。
突然やってきたサイドスワイプの提案に対し、ミソラは渋っていたのだが、許可ならすでに得ているとサイドスワイプは堂々と嘘をついたのだ。それを素直に信じたミソラは彼に乗り込み、深夜遅くに人目を忍んだドライブをした。
ネックレスの効果かディセプティコンの襲撃もなく二人はハイウェイを二時間ほど走り、基地へと帰還した二人を待っていたのは怒髪天を衝いた二人組だった。
『あの時のオプティマスはすごかった』
二人を入り口で待っていたのは仁王立ちするオプティマスと、今にも襲いかかってきそうなアイアンハイドの姿だった。
基本的にミソラに対して甘い対応をするオプティマスであったが、その時だけは静かな怒りをその目に宿し、幼子に言い聞かせるかのような口調でミソラに対しお説教が始まったその傍らで、サイドスワイプはアイアンハイドの手により折檻がされていたのだ。
『あの頃からかな?』
「何がですか?」
『ディーノが君に関心を抱くようになったのは』
今聞きたくない名前にミソラの顔が強ばるが、そのことにキューは気づかずに一人でうんうんと頷いている。
『オプティマスが血相を変えてあちこちに連絡をしていたからね。そしてサイドスワイプが勝手に君を連れ出したと知ったときの彼はすごかった・・・それぐらいからディーノが君の情報を集め始めていたよ』
「そう、ですか」
急に現れたことの理由は判明した。
恐らく情報を集める際にミソラが抱くオプティマスへの気持ちも知ったのだろう。
『・・・・口も悪いし、態度も悪いが、根は良い奴だ』
フォローするかのようにキューが告げた言葉にミソラは曖昧な笑みを浮かべるとそっと首筋に手を添える。
ディーノにより負傷された傷はすでに治っており、痛みなど全くないのにディーノの名を聞くとズキズキと痛むような気がするのだ。
『いつまで経っても悪ガキなままだ。ここは一つ、ミソラが大人になってくれると嬉しいのだが?』
年長者らしい口調で言われた言葉にミソラが返答しようとしたときだった。
『ガキ扱いしてんじゃねーよ、perfavore』
聞きたくない声が聞こえる。
身を固くしたミソラは縋るようにキュッとネックレスに着いている青い石を握りしめた。
今となってはもう見ることの出来なくなってしまった青い海をミソラは時々思い出しては寂しい気持ちを抱く。オプティマスと一緒に同じ景色を二人で見ることが出来たのはあそこだけだったからだ。
「ここには必ず誰かがいる」
誰かしらの視線が必ずあるためオプティマスと二人きりになることはない。
世間の目から逃れるかのように、あの辺境の基地で過ごしていたのとはまるで違う生活。
なによりも違うのは地下での生活から解放された事だ。
それはミソラが付けているネックレスのおかげだ。
『ネックレスの調子はどうかね?』
ほんわかとした口調で話しかけてきたキューに向かいミソラは首から提げていたネックレスを持ち上げる。
きらきらと輝く石はマトリクスと同じ色をしており、光の加減で石の中で光が揺らめいている。
「えぇ、大丈夫です。この間こっそりサイドスワイプと抜け出したけど誰も気づかなかったの」
『あぁ!あれか!!オプティマスが血相を変えていたのと、サイドスワイプがアイアンハイドに見るも無惨なほど痛めつけられていたという。私もこの目で見たかったよ!』
ネックレスの効果を確かめるためという名目でサイドスワイプはミソラとこっそり抜け出したのだ。
突然やってきたサイドスワイプの提案に対し、ミソラは渋っていたのだが、許可ならすでに得ているとサイドスワイプは堂々と嘘をついたのだ。それを素直に信じたミソラは彼に乗り込み、深夜遅くに人目を忍んだドライブをした。
ネックレスの効果かディセプティコンの襲撃もなく二人はハイウェイを二時間ほど走り、基地へと帰還した二人を待っていたのは怒髪天を衝いた二人組だった。
『あの時のオプティマスはすごかった』
二人を入り口で待っていたのは仁王立ちするオプティマスと、今にも襲いかかってきそうなアイアンハイドの姿だった。
基本的にミソラに対して甘い対応をするオプティマスであったが、その時だけは静かな怒りをその目に宿し、幼子に言い聞かせるかのような口調でミソラに対しお説教が始まったその傍らで、サイドスワイプはアイアンハイドの手により折檻がされていたのだ。
『あの頃からかな?』
「何がですか?」
『ディーノが君に関心を抱くようになったのは』
今聞きたくない名前にミソラの顔が強ばるが、そのことにキューは気づかずに一人でうんうんと頷いている。
『オプティマスが血相を変えてあちこちに連絡をしていたからね。そしてサイドスワイプが勝手に君を連れ出したと知ったときの彼はすごかった・・・それぐらいからディーノが君の情報を集め始めていたよ』
「そう、ですか」
急に現れたことの理由は判明した。
恐らく情報を集める際にミソラが抱くオプティマスへの気持ちも知ったのだろう。
『・・・・口も悪いし、態度も悪いが、根は良い奴だ』
フォローするかのようにキューが告げた言葉にミソラは曖昧な笑みを浮かべるとそっと首筋に手を添える。
ディーノにより負傷された傷はすでに治っており、痛みなど全くないのにディーノの名を聞くとズキズキと痛むような気がするのだ。
『いつまで経っても悪ガキなままだ。ここは一つ、ミソラが大人になってくれると嬉しいのだが?』
年長者らしい口調で言われた言葉にミソラが返答しようとしたときだった。
『ガキ扱いしてんじゃねーよ、perfavore』
聞きたくない声が聞こえる。
身を固くしたミソラは縋るようにキュッとネックレスに着いている青い石を握りしめた。