幕間:貴方と私を繋ぐのは
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久しぶりに見た地上は思っていたよりも変わってはいなかった。
それはここが基地だからだろうなとミソラは考えながら、眼下に広がる基地を見つめていた。
ここは以前、オプティマスと来た場所だ。
久しぶりに感じる風が頬を撫でる。少し乱れた髪を手で押さえながらミソラは沈む夕日を見つめる。
『怖くはないか?』
「ううん、怖くないよ」
ミソラは今、オプティマスの肩に座っている。
支えが特にないためオプティマスの手がミソラの膝に添えられており、彼の大きな指の上にミソラは肘をついて景色を楽しんでいた。
二人の間にあまり会話はない。
時折、ぽつりぽつりと会話をするくらいであったがとても穏やかな時間。
『ミソラ』
「なんですか?」
『君は怖くはないのか?』
再度問われた言葉にミソラはオプティマスへと視線を向ける。
彼は沈む夕日を見つめているので視線が合うことはない。
ミソラもまた視線を夕日に戻すと、再度オプティマスが問いかけてきた意味を考える。
『ミソラ、君の抱いている不安や恐怖を口にして欲しい。たくさんの人達が君を心配している。勿論、私もだ・・・君一人で全てを抱え込まないで欲しい』
優しく諭すように言われた言葉。
オプティマスからの気遣いにミソラは彼の方へと視線を向ければ、青い瞳と目が合う。
鏡のようなその瞳に映っている自分の顔が今にも泣き出しそうだとミソラは人ごとのように考えていると、無意識の内に唇が言葉を紡ぐ。
「・・・怖い」
消えそうなほど小さな声だった。
感情を音にしてしまった瞬間、ミソラは己の失態に泣きたくなる。この言葉は彼を困らせてしまうだけだ。
今の発言にオプティマスが気づかなければ良いと思う反面、心のどこかで聞いて欲しいと願う気持ちもあるのだ。
「だって、先が解らないもの。一体いつまで私は人でいられるのか解らないから・・・」
人ならざるモノになった自分の姿を想像出来ない。
だから怖いのだ。
助けて欲しいと、この恐怖を奪い去って欲しいと願う。
だが、それを口にしてはいけない。
迷惑を掛けるだけなのだから。
溢れそうになる救いを求める声をミソラは唇をかみしめて押し殺す。
『ミソラ』
「大丈夫。今の言葉、忘れて?ね?私なら大丈夫だから」
『ミソラ、ミソラ・・・良いんだ。君の抱く不安は当然のことなのだから』
「オプティマス」
これ以上話しては駄目だ、話題を変えなくては。
白くなる思考の中で必死にミソラは話題を探そうとする。
サムの話も良いかもしれない、レノックス大佐の家族の話題、訪ねてきてくれるオートボット達の話題、次々ときっかけは出てくるというのにそれは声にならない。
『ミソラ』
優しい声が名前を呼ぶ。
たったそれだけなのにミソラは感情を抑えきれなかった。
「っ・・・・」
金属の指に額を押しつけて涙を流したミソラをオプティマスは何も言わず、足を押さえていた手を伸ばす。
ただ指先で優しく背中を撫でてくれる。
ぎこちない指の動きにミソラは声を上げて涙を流した。
『私は君と約束をした。君を守ると・・・だから大丈夫だ。君の感じる不安や恐怖から私は君を守ろう』
指先に押しつけられている額がその申し出を受け入れるかのように縦に動いた。
「(でも)」
彼の優しさが本当であることは解っている。
けれどミソラにはその約束を守れないことを悟ってしまう。
それはオールスパークの力がそうさせるのか、またはミソラの思い込みなのはかは解らない。
叶うならば少しでもその約束が守られるよう、願うことしか今のミソラにはできない。
それはここが基地だからだろうなとミソラは考えながら、眼下に広がる基地を見つめていた。
ここは以前、オプティマスと来た場所だ。
久しぶりに感じる風が頬を撫でる。少し乱れた髪を手で押さえながらミソラは沈む夕日を見つめる。
『怖くはないか?』
「ううん、怖くないよ」
ミソラは今、オプティマスの肩に座っている。
支えが特にないためオプティマスの手がミソラの膝に添えられており、彼の大きな指の上にミソラは肘をついて景色を楽しんでいた。
二人の間にあまり会話はない。
時折、ぽつりぽつりと会話をするくらいであったがとても穏やかな時間。
『ミソラ』
「なんですか?」
『君は怖くはないのか?』
再度問われた言葉にミソラはオプティマスへと視線を向ける。
彼は沈む夕日を見つめているので視線が合うことはない。
ミソラもまた視線を夕日に戻すと、再度オプティマスが問いかけてきた意味を考える。
『ミソラ、君の抱いている不安や恐怖を口にして欲しい。たくさんの人達が君を心配している。勿論、私もだ・・・君一人で全てを抱え込まないで欲しい』
優しく諭すように言われた言葉。
オプティマスからの気遣いにミソラは彼の方へと視線を向ければ、青い瞳と目が合う。
鏡のようなその瞳に映っている自分の顔が今にも泣き出しそうだとミソラは人ごとのように考えていると、無意識の内に唇が言葉を紡ぐ。
「・・・怖い」
消えそうなほど小さな声だった。
感情を音にしてしまった瞬間、ミソラは己の失態に泣きたくなる。この言葉は彼を困らせてしまうだけだ。
今の発言にオプティマスが気づかなければ良いと思う反面、心のどこかで聞いて欲しいと願う気持ちもあるのだ。
「だって、先が解らないもの。一体いつまで私は人でいられるのか解らないから・・・」
人ならざるモノになった自分の姿を想像出来ない。
だから怖いのだ。
助けて欲しいと、この恐怖を奪い去って欲しいと願う。
だが、それを口にしてはいけない。
迷惑を掛けるだけなのだから。
溢れそうになる救いを求める声をミソラは唇をかみしめて押し殺す。
『ミソラ』
「大丈夫。今の言葉、忘れて?ね?私なら大丈夫だから」
『ミソラ、ミソラ・・・良いんだ。君の抱く不安は当然のことなのだから』
「オプティマス」
これ以上話しては駄目だ、話題を変えなくては。
白くなる思考の中で必死にミソラは話題を探そうとする。
サムの話も良いかもしれない、レノックス大佐の家族の話題、訪ねてきてくれるオートボット達の話題、次々ときっかけは出てくるというのにそれは声にならない。
『ミソラ』
優しい声が名前を呼ぶ。
たったそれだけなのにミソラは感情を抑えきれなかった。
「っ・・・・」
金属の指に額を押しつけて涙を流したミソラをオプティマスは何も言わず、足を押さえていた手を伸ばす。
ただ指先で優しく背中を撫でてくれる。
ぎこちない指の動きにミソラは声を上げて涙を流した。
『私は君と約束をした。君を守ると・・・だから大丈夫だ。君の感じる不安や恐怖から私は君を守ろう』
指先に押しつけられている額がその申し出を受け入れるかのように縦に動いた。
「(でも)」
彼の優しさが本当であることは解っている。
けれどミソラにはその約束を守れないことを悟ってしまう。
それはオールスパークの力がそうさせるのか、またはミソラの思い込みなのはかは解らない。
叶うならば少しでもその約束が守られるよう、願うことしか今のミソラにはできない。