幕間:貴方と私を繋ぐのは
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外部に声が漏れないようにするシステムをラチェットが起動したことにオプティマスは気づくと、どうしたと言うかのように彼に視線を向ける。
『先日、人間の研究者達がここに来た』
オプティマスと一緒に任務に向かう事になったラチェットは念のため、ジョルトにここに居るように命じた。
一種の虫の知らせという物だったのかもしれない。
それは見事当たることとなる。
オートボットが居ないと判断した過激派の研究者達がミソラを捕まえようとしたのだ。
強引に事を運ぼうとした彼らに対し、ジョルトはそれなりの制裁をしたらしい。彼曰く、可愛いお仕置きをしただけだと言っていたが、妙に嬉しそうな顔をして武器の手入れをしていた助手の姿からラチェットは何となくどのようなお仕置きか理解した。
ジョルトが作り上げた新作武器の餌食になっただろう研究者達に対しラチェットは少しだけ同情した。
『彼女には何も知らせていない。だが、薄々何が起ったのか解っているのだろうな。ここ最近は私かジョルトの側に居ることが多い』
ラチェットの哀れむかのような声にオプティマスは何も答えない。
怖いと言えば良いのにそれを口にはしない。
迷惑になることを嫌う、そういう娘だったなと今になってラチェットは思い出す。
『彼女は聡い。己の置かれている立場を理解した上で行動している・・・私としてはもっと我儘を言ってくれることを願っているのだがね』
その事件が起るまでは地下施設内を歩き回ることがあったのだが、最近では滅多に部屋から出なくなってしまっている。
レノックスに相談をしてみると彼は任せてくれと言ったので彼に一任をしたのだ。
結果、彼は最良の決断をしてくれた。
『君との外出がきっかけになると良いのだが』
『私に出来ることならば全力を持って対処しよう』
『・・・それほど意気込まねばならないことかね?』
『半端な態度で彼女のガードを解くことはできそうもない。あぁ見えて強情なのはお前の方が解っているだろう?』
『そうだったな。だが、私は君にとってもいいきっかけになれば良いと思っている』
意味深な発言に対しオプティマスは沈黙する。
あからさまな態度にラチェットは笑いそうになるが、下手に笑って気分を悪くしてこの後のドライブに影響を出してもかわいそうだと思い堪える。
にやけそうになる顔を隠すかのように彼は引き出しへと顔を向け、中にあったものを取り出すとオプティマスに渡す。
『・・・試作品だがこれを』
『ネックレス?』
『エネルゴンの流出を抑える物だ。何もないよりは良いだろうからな』
少しでも憂いを感じることなく楽しんできて欲しいというラチェットの思いやりだ。
この半年の間、少しずつだが時間を見つけてはこういった品をラチェットは作成してきた。失敗作ばかりだったが先日やっと完成したのがこれだ。
完成にはほど遠いのでまだ改良の余地はあるものだが、一時の時間くらい目くらましになるだろう事は解っている。
『君から渡せ』
『私が?ラチェット、お前が作ったのだから』
『駄目だ。君が渡せ・・・オプティマス、私はこれでも鋭い方なのだよ?どこぞの戦闘狂師弟と一緒にしてもらっては困る』
甘く見ないでくれたまえ、と言うかのように顔の前で人差し指を振ったラチェットに対し、オプティマスは言葉を返せなかった。
その反応でラチェットは何となくオプティマスの考えを理解する。
『言わずに終わるつもりか?』
互いに同じ気持ちを抱いておきながら、それを相手に伝えずに終わる道を選ぼうとしている二人。
つくづく似たもの同士だとラチェットは思い肩をすくめた。
『先日、人間の研究者達がここに来た』
オプティマスと一緒に任務に向かう事になったラチェットは念のため、ジョルトにここに居るように命じた。
一種の虫の知らせという物だったのかもしれない。
それは見事当たることとなる。
オートボットが居ないと判断した過激派の研究者達がミソラを捕まえようとしたのだ。
強引に事を運ぼうとした彼らに対し、ジョルトはそれなりの制裁をしたらしい。彼曰く、可愛いお仕置きをしただけだと言っていたが、妙に嬉しそうな顔をして武器の手入れをしていた助手の姿からラチェットは何となくどのようなお仕置きか理解した。
ジョルトが作り上げた新作武器の餌食になっただろう研究者達に対しラチェットは少しだけ同情した。
『彼女には何も知らせていない。だが、薄々何が起ったのか解っているのだろうな。ここ最近は私かジョルトの側に居ることが多い』
ラチェットの哀れむかのような声にオプティマスは何も答えない。
怖いと言えば良いのにそれを口にはしない。
迷惑になることを嫌う、そういう娘だったなと今になってラチェットは思い出す。
『彼女は聡い。己の置かれている立場を理解した上で行動している・・・私としてはもっと我儘を言ってくれることを願っているのだがね』
その事件が起るまでは地下施設内を歩き回ることがあったのだが、最近では滅多に部屋から出なくなってしまっている。
レノックスに相談をしてみると彼は任せてくれと言ったので彼に一任をしたのだ。
結果、彼は最良の決断をしてくれた。
『君との外出がきっかけになると良いのだが』
『私に出来ることならば全力を持って対処しよう』
『・・・それほど意気込まねばならないことかね?』
『半端な態度で彼女のガードを解くことはできそうもない。あぁ見えて強情なのはお前の方が解っているだろう?』
『そうだったな。だが、私は君にとってもいいきっかけになれば良いと思っている』
意味深な発言に対しオプティマスは沈黙する。
あからさまな態度にラチェットは笑いそうになるが、下手に笑って気分を悪くしてこの後のドライブに影響を出してもかわいそうだと思い堪える。
にやけそうになる顔を隠すかのように彼は引き出しへと顔を向け、中にあったものを取り出すとオプティマスに渡す。
『・・・試作品だがこれを』
『ネックレス?』
『エネルゴンの流出を抑える物だ。何もないよりは良いだろうからな』
少しでも憂いを感じることなく楽しんできて欲しいというラチェットの思いやりだ。
この半年の間、少しずつだが時間を見つけてはこういった品をラチェットは作成してきた。失敗作ばかりだったが先日やっと完成したのがこれだ。
完成にはほど遠いのでまだ改良の余地はあるものだが、一時の時間くらい目くらましになるだろう事は解っている。
『君から渡せ』
『私が?ラチェット、お前が作ったのだから』
『駄目だ。君が渡せ・・・オプティマス、私はこれでも鋭い方なのだよ?どこぞの戦闘狂師弟と一緒にしてもらっては困る』
甘く見ないでくれたまえ、と言うかのように顔の前で人差し指を振ったラチェットに対し、オプティマスは言葉を返せなかった。
その反応でラチェットは何となくオプティマスの考えを理解する。
『言わずに終わるつもりか?』
互いに同じ気持ちを抱いておきながら、それを相手に伝えずに終わる道を選ぼうとしている二人。
つくづく似たもの同士だとラチェットは思い肩をすくめた。