2章:忍び寄る復讐者の足音
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衛生兵が持ってきてくれた毛布をミソラへと巻き付けたサムはぎゅっと抱きしめる。
まるで子供が大切なおもちゃを抱きかかえるかのような印象を抱いたミカエラは苦笑を浮かべるとサムに声を掛ける。
「なんだか妬けちゃうわね」
「・・・・」
ミカエラの冷やかしにサムは何も答えずミソラを抱きしめる手に力を込めた。
痛いくらいに力を込めたのにミソラは身じろぎ一つしない。
「冷たいんだ」
「え?」
「ミソラ。氷みたいに冷たい」
自分の腕の中にいるのが本当に人間なのだろうかとサムは考えながら抱きしめる。
サムの様子がおかしいことに気づいたミカエラはこのときになって握っていた手の冷たさに気がつく。
微かに動く胸元から生きていることは明らかだ。
だが、異常なまでの体温低下にサムもミカエラも口を噤むことしか出来ない。
ミソラが何故、ウィトウィッキー家を出たのかサムは聞いている。
彼女の中にあるエネルゴン。
失われたと思っていたオールスパークの力はミソラの中に宿っている。
理由を求めたサムにオプティマスとラチェットは最初こそ答えることを拒否したのだが、サムは理由を教えてくれないのであれば両親に真実を教えると脅しを掛けた。
本気であることを悟ったオプティマス達は他言無用だと約束させ、理由を教えてくれた。
『彼女はもう普通の生活は送れない。できるだけ進行を遅らせるつもりだが、彼女はいずれ人で無くなる』
「人で無くなるって・・・どういう意味?ミソラは人間だろ?君達とは違う」
『サム、こんな事は言いたくない。だが彼女はいずれ人では無くなる。我々とも違う存在となるのだよ』
「解るように説明してよ!!」
『彼女はいずれオールスパークとなる。人としての枠から外れた存在、生物としての枠からも外れてしまう・・・叶うのならば短い時間を君達と過ごさせてやりたいのだが、ディセプティコンが彼女の中にあるエネルゴンに気づき襲ってくるだろう。だから彼女を保護するしか手段が無いのだよ』
解っていたはずだったのに己の認識が甘かった事をサムは嫌と言うほど突きつけられた。
この地で再会したとき、ミソラは最後に見たときと何も変わっておらず安心したのだ。
だが、今はどうだと己に問いかける。
腕の中に収まる大きさのミソラは人とは思えない、生きているとは思えない体温だ。
それはまるで・・・。
「ッ・・・」
あの時、バンブルビーから託されたキューブの感触と今のミソラはとてもよく似ている。
馬鹿馬鹿しいと言って笑い飛ばしたいのにそうする事が出来ない。
ただ、抱きしめることしかできない自分の無力さにサムは唇をかみしめた。
まるで子供が大切なおもちゃを抱きかかえるかのような印象を抱いたミカエラは苦笑を浮かべるとサムに声を掛ける。
「なんだか妬けちゃうわね」
「・・・・」
ミカエラの冷やかしにサムは何も答えずミソラを抱きしめる手に力を込めた。
痛いくらいに力を込めたのにミソラは身じろぎ一つしない。
「冷たいんだ」
「え?」
「ミソラ。氷みたいに冷たい」
自分の腕の中にいるのが本当に人間なのだろうかとサムは考えながら抱きしめる。
サムの様子がおかしいことに気づいたミカエラはこのときになって握っていた手の冷たさに気がつく。
微かに動く胸元から生きていることは明らかだ。
だが、異常なまでの体温低下にサムもミカエラも口を噤むことしか出来ない。
ミソラが何故、ウィトウィッキー家を出たのかサムは聞いている。
彼女の中にあるエネルゴン。
失われたと思っていたオールスパークの力はミソラの中に宿っている。
理由を求めたサムにオプティマスとラチェットは最初こそ答えることを拒否したのだが、サムは理由を教えてくれないのであれば両親に真実を教えると脅しを掛けた。
本気であることを悟ったオプティマス達は他言無用だと約束させ、理由を教えてくれた。
『彼女はもう普通の生活は送れない。できるだけ進行を遅らせるつもりだが、彼女はいずれ人で無くなる』
「人で無くなるって・・・どういう意味?ミソラは人間だろ?君達とは違う」
『サム、こんな事は言いたくない。だが彼女はいずれ人では無くなる。我々とも違う存在となるのだよ』
「解るように説明してよ!!」
『彼女はいずれオールスパークとなる。人としての枠から外れた存在、生物としての枠からも外れてしまう・・・叶うのならば短い時間を君達と過ごさせてやりたいのだが、ディセプティコンが彼女の中にあるエネルゴンに気づき襲ってくるだろう。だから彼女を保護するしか手段が無いのだよ』
解っていたはずだったのに己の認識が甘かった事をサムは嫌と言うほど突きつけられた。
この地で再会したとき、ミソラは最後に見たときと何も変わっておらず安心したのだ。
だが、今はどうだと己に問いかける。
腕の中に収まる大きさのミソラは人とは思えない、生きているとは思えない体温だ。
それはまるで・・・。
「ッ・・・」
あの時、バンブルビーから託されたキューブの感触と今のミソラはとてもよく似ている。
馬鹿馬鹿しいと言って笑い飛ばしたいのにそうする事が出来ない。
ただ、抱きしめることしかできない自分の無力さにサムは唇をかみしめた。