2章:忍び寄る復讐者の足音
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ドクリ、とオプティマスのスパークが強く脈打ったのが伝わってくる。
自分の中から何かが急速に失われていく。
「ッ・・・・」
途切れそうになる意識を必死に繋ぎ止めていた時、スパークに触れていた体を大きな手が引きはがす。
まだ駄目だ、そう言うかのように伸ばす指先がスパークから引き離される。
自分の意思では動くことの無い体、揺れる視界の中で自分を見つめる大好きな青い目と視線が合う。
『無茶をする』
「ごめんなさい」
スパークからミソラを引き離したのはオプティマスだ。
謝罪の言葉を口にしたミソラに向かい、オプティマスは無言のまま首を左右に振ると体を近くに居たサムへと渡す。
サムに抱きかかえられる形となったミソラはオプティマスの胸元を見つめる。
先程よりは力強い光を放っている。
「(足りない、まだ、まだ足りない!!)」
万全な状態では無いオプティマスに向かい指を伸ばすミソラの手を誰かが握りしめる。
霞んでいる視界の中でその手の持ち主を見ると、そこには涙を流しているサムが居た。
何故、泣いているのだろうか。
「もういい」
「ミソラ、ミソラ・・・・オプティマスなら大丈夫よ?」
ミカエラも手を握ってくれる。
温かい手だと思いながらにっこりと笑ったミソラはゆっくりと深呼吸をする。
それだけで酷く体が痛む。
「ラチェット!ミソラの様子が変なんだ!!」
『見せろ、サム!!』
駆け寄ってきたラチェットがミソラの体をスキャンする。
彼の目に見えたのはミソラの中にあったエネルゴンがほとんど消えてしまっているという状態であった。
急いでエネルゴンを増やさなければミソラの命が危うい。
だが、そう簡単にエネルゴンが手に入るわけでも無いのだ。
エネルゴンが無ければミソラを救うことは出来ない。ただ、こうして見ていることしかできない。
「ラチェット、処置をしてよ。いつもオートボットにしているみたいに!!ねぇ!助けてよ!!」
涙を流しながら助けを求めるサムの言葉にラチェットは何も応えない。
無言のまま拳を握りしめることしか出来ないのだ。
『・・・先生だって救えるなら救いたいんですよ、サム。でも救う手立てがなにもないんです』
沈黙を続けるラチェットの代わりにジョルトがサムに説明をするが、サムはそんなことなど無いと言うかのように激しく左右に頭を振ると、尚もラチェットに向かい声を掛ける。
「このままじゃ」
そこから先の言葉をサムは口に出来ない。
言葉を失ったサムの肩にミカエラが額を押しつける。肩が濡れる感触がしたことでミカエラが泣いていることにサムは気づく。
解っているのだ。ラチェットにもどうすることが出来ないことくらい。
「オプティマス」
サムの腕の中にいたミソラがかすれた声で名を呼ぶ。
消えそうな声にオプティマスはミソラに近づいた。
自分の中から何かが急速に失われていく。
「ッ・・・・」
途切れそうになる意識を必死に繋ぎ止めていた時、スパークに触れていた体を大きな手が引きはがす。
まだ駄目だ、そう言うかのように伸ばす指先がスパークから引き離される。
自分の意思では動くことの無い体、揺れる視界の中で自分を見つめる大好きな青い目と視線が合う。
『無茶をする』
「ごめんなさい」
スパークからミソラを引き離したのはオプティマスだ。
謝罪の言葉を口にしたミソラに向かい、オプティマスは無言のまま首を左右に振ると体を近くに居たサムへと渡す。
サムに抱きかかえられる形となったミソラはオプティマスの胸元を見つめる。
先程よりは力強い光を放っている。
「(足りない、まだ、まだ足りない!!)」
万全な状態では無いオプティマスに向かい指を伸ばすミソラの手を誰かが握りしめる。
霞んでいる視界の中でその手の持ち主を見ると、そこには涙を流しているサムが居た。
何故、泣いているのだろうか。
「もういい」
「ミソラ、ミソラ・・・・オプティマスなら大丈夫よ?」
ミカエラも手を握ってくれる。
温かい手だと思いながらにっこりと笑ったミソラはゆっくりと深呼吸をする。
それだけで酷く体が痛む。
「ラチェット!ミソラの様子が変なんだ!!」
『見せろ、サム!!』
駆け寄ってきたラチェットがミソラの体をスキャンする。
彼の目に見えたのはミソラの中にあったエネルゴンがほとんど消えてしまっているという状態であった。
急いでエネルゴンを増やさなければミソラの命が危うい。
だが、そう簡単にエネルゴンが手に入るわけでも無いのだ。
エネルゴンが無ければミソラを救うことは出来ない。ただ、こうして見ていることしかできない。
「ラチェット、処置をしてよ。いつもオートボットにしているみたいに!!ねぇ!助けてよ!!」
涙を流しながら助けを求めるサムの言葉にラチェットは何も応えない。
無言のまま拳を握りしめることしか出来ないのだ。
『・・・先生だって救えるなら救いたいんですよ、サム。でも救う手立てがなにもないんです』
沈黙を続けるラチェットの代わりにジョルトがサムに説明をするが、サムはそんなことなど無いと言うかのように激しく左右に頭を振ると、尚もラチェットに向かい声を掛ける。
「このままじゃ」
そこから先の言葉をサムは口に出来ない。
言葉を失ったサムの肩にミカエラが額を押しつける。肩が濡れる感触がしたことでミカエラが泣いていることにサムは気づく。
解っているのだ。ラチェットにもどうすることが出来ないことくらい。
「オプティマス」
サムの腕の中にいたミソラがかすれた声で名を呼ぶ。
消えそうな声にオプティマスはミソラに近づいた。