2章:忍び寄る復讐者の足音
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NESTが結成されてからずっとオプティマス達と一緒に戦ってきたのだ。だから彼を蘇らせる方法を持っているだろうミソラ達に対して友好的なのだ。
仲間を助けるのを当然だと思っている。
だが、政府側の人間はそうでは無い。
そのことがミソラには心苦しかった。彼らと同じ人間であることが悲しかった。
一度オプティマスにそのことを話したとき、仕方の無いことだと言って彼は笑っていたが、その目は少しだけ寂しそうなものであった。
「外に出る。あんまり動かないでくれ」
外に出たミソラは大量の飛行機があることに気づく。
「オートボットを基地に送るんだ。何を考えているのやら・・・ 」
今、彼らを移動させれば狙い撃ちをされるのは明らかだ。そんなことも上層部は解らないのだなとエップスは呟くと目的の飛行機の中に入り込む。
そこに居たのはオプティマスだ。
ピクリとも動かない彼に近づいたエップスは、開かれたままのオプティマスの掌の中にミソラを降ろす。
「あ、あの?」
小声で声をかけるとエップスはミソラと視線を合わせるためにしゃがみこむ。
「サムから電話が来た」
「本当?」
「正確にはサムと一緒に居るシモンズからだが。ある場所にオプティマスを降ろして欲しいって伝言だ。魔法を使うらしいぜ、あいつは」
何かオプティマスを復活させる手があったのだとミソラは理解すると、安心したと言うかのように自分の胸元を押さえ、次にオプティマスの指をそっと撫でた。
「嬢ちゃんはここに居ると良い。さすがのあちらさんもここに居るとは思わないだろうからな。ケツが痛ぇのは俺のせいじゃないからな?文句があるならオプティマスに直接言えば良い」
「ありがとうございます、エップスさん」
不意に聞こえてきた声にエップスはオプティマスの上にかけられているシートをかぶせる。
エップスの足が去って行くのを見送った後、何人かの軍人が中を確認しに入ってくる。口元に手を添え、息を殺して彼らが通り過ぎるのをミソラは待つ。
見回りの兵士は仕事をするつもりが無いのか、詳しく点検もせずに去って行く。
残されたミソラはホッと息を吐き出すと、オプティマスの掌に額を押しつけた。
それだけで酷く安心出来た。
「もう一度、貴方と話がしたいな」
名前を呼んで欲しい。
「・・・私ね、ずっとオプティマスに言いたかったことがあるの」
そっと金属の掌に触れる。
相変わらず冷たい感触だった。慣れ親しんだ感触にミソラは微笑む。
「好き」
この気持ちを伝えることは出来ない。
己の掌をそっと見つめる。
この身がオールスパークになるということ。近い未来、自分の体はどうなるのかわからない。
だから伝えることは出来ない。
キュッと拳を握ったミソラ静かに微笑む。
「貴方が好き。大好きなの、オプティマス」
彼の機能が完全に停止しているから言えた。
これでもう満足出来た。
けれど、瞳から涙があふれ出る。
叶うのならば、叶うのならば・・・
なんて愚かな願いなのだろうかと思いながらミソラは目の前の掌に触れる。
いつもと変わらないその冷たさが嬉しかった。
仲間を助けるのを当然だと思っている。
だが、政府側の人間はそうでは無い。
そのことがミソラには心苦しかった。彼らと同じ人間であることが悲しかった。
一度オプティマスにそのことを話したとき、仕方の無いことだと言って彼は笑っていたが、その目は少しだけ寂しそうなものであった。
「外に出る。あんまり動かないでくれ」
外に出たミソラは大量の飛行機があることに気づく。
「オートボットを基地に送るんだ。何を考えているのやら・・・ 」
今、彼らを移動させれば狙い撃ちをされるのは明らかだ。そんなことも上層部は解らないのだなとエップスは呟くと目的の飛行機の中に入り込む。
そこに居たのはオプティマスだ。
ピクリとも動かない彼に近づいたエップスは、開かれたままのオプティマスの掌の中にミソラを降ろす。
「あ、あの?」
小声で声をかけるとエップスはミソラと視線を合わせるためにしゃがみこむ。
「サムから電話が来た」
「本当?」
「正確にはサムと一緒に居るシモンズからだが。ある場所にオプティマスを降ろして欲しいって伝言だ。魔法を使うらしいぜ、あいつは」
何かオプティマスを復活させる手があったのだとミソラは理解すると、安心したと言うかのように自分の胸元を押さえ、次にオプティマスの指をそっと撫でた。
「嬢ちゃんはここに居ると良い。さすがのあちらさんもここに居るとは思わないだろうからな。ケツが痛ぇのは俺のせいじゃないからな?文句があるならオプティマスに直接言えば良い」
「ありがとうございます、エップスさん」
不意に聞こえてきた声にエップスはオプティマスの上にかけられているシートをかぶせる。
エップスの足が去って行くのを見送った後、何人かの軍人が中を確認しに入ってくる。口元に手を添え、息を殺して彼らが通り過ぎるのをミソラは待つ。
見回りの兵士は仕事をするつもりが無いのか、詳しく点検もせずに去って行く。
残されたミソラはホッと息を吐き出すと、オプティマスの掌に額を押しつけた。
それだけで酷く安心出来た。
「もう一度、貴方と話がしたいな」
名前を呼んで欲しい。
「・・・私ね、ずっとオプティマスに言いたかったことがあるの」
そっと金属の掌に触れる。
相変わらず冷たい感触だった。慣れ親しんだ感触にミソラは微笑む。
「好き」
この気持ちを伝えることは出来ない。
己の掌をそっと見つめる。
この身がオールスパークになるということ。近い未来、自分の体はどうなるのかわからない。
だから伝えることは出来ない。
キュッと拳を握ったミソラ静かに微笑む。
「貴方が好き。大好きなの、オプティマス」
彼の機能が完全に停止しているから言えた。
これでもう満足出来た。
けれど、瞳から涙があふれ出る。
叶うのならば、叶うのならば・・・
なんて愚かな願いなのだろうかと思いながらミソラは目の前の掌に触れる。
いつもと変わらないその冷たさが嬉しかった。