2章:忍び寄る復讐者の足音
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秘密裏に作られていた部屋は思っていたよりも快適であった。
それはきっとこの時のために皆が尽力してくれたことをミソラは解っており、今度顔を合わせたらお礼を言わなくてはと思う。
定期的に運ばれてくる食事と検査の時間だけが今が何時なのか、朝なのか、昼なのか、夜なのかを教えてくれる。
『ミソラさん』
ミソラの世話をしてくれるのは主にラチェットとジョルトだ。
他のオートボット達は時間を見つけては会いに来てくれ、特に良く来るのはサイドスワイプで彼は色々な話をミソラにしてくれる。
そんなジョルトが改まった顔をして部屋へとやってきた。
「ジョルト?どうしたの?」
『説明している時間がありません。僕と一緒に来て下さい』
切羽詰まった様子のジョルトの言葉にミソラは疑問を口にせず、差し出された彼の掌に飛び乗った。
地下室から地上に向かい移動を開始したジョルトに対し、自分をここから出して大丈夫なのかとミソラは視線を向ける。
久方ぶりに出た地上は光で満ちており、その光に顔をしかめていると懐かしい声が名を呼んだ。
「ミソラ!?」
声の主はレノックスだった。
戦いの後なのか土埃で体を汚している彼に向かい、ミソラは大丈夫なのかと問いかけようとしたときだ。
彼の後ろに見慣れた色を見つけてしまう。
青と赤のペイントがされた外装。
ぴくりとも動かないその体をミソラは言葉を失って見つめる。
どうして、何故、という疑問ばかりがこみ上げてくる。
「オプティマス?」
名を呼べば向けられた青い瞳は動かない。
宙を見つめたままの灰色の瞳。
自分を見ることの無い瞳、ソレを見てようやくミソラは彼の身に何が起きたのか理解した。
「なんで・・・どうして」
教えて欲しい、そう告げるかのようにジョルトを見上げる。
彼の悲痛な青い瞳と視線が絡む。
「ジョルト、降ろして」
無言のままジョルトはミソラを降ろしてくれる。
地面に足の裏が触れたのと同時に、ミソラはオプティマスに向かって駆け寄る。触れた金属は冷たい。
「オプティマス」
再度、名を呼ぶ。
自分の名を呼んでくれる彼の声が好きだ。
思い出すのは出撃前に二人で出かけたドライブ。
短い時間であったがとても濃厚なその時間をミソラは死ぬまで忘れないと思えるほどだった。
「オプティマスッ!!!」
縋るように彼の首にすがりつく。
泣きじゃくる声が響く。その泣き声に誰もが言葉を失い、視線を足下へと落とす。彼らは知っている。ミソラがどんな状況下でも泣かなかったことを。
こんな風に声を張り上げて無く姿を見たことがなかった。
「・・・レノックス少佐、彼女が例の抹消された少女かね?」
「ミソラです」
「フンッ。名などどうでも良い。アレがそうならば今後アレは私の指揮下に置く」
突然のことにレノックスは言葉を失い、エップスは反論しようとしたがアイアンハイドが彼を諫める。
ここで事を構えることはオプティマスの意思に反するのだから。
そんな彼らの心境を無視し、ギャロウェイはミソラを連行するように命令を下そうとしたときだった。
停止したはずのオプティマスから光が放たれたのだ。
それはきっとこの時のために皆が尽力してくれたことをミソラは解っており、今度顔を合わせたらお礼を言わなくてはと思う。
定期的に運ばれてくる食事と検査の時間だけが今が何時なのか、朝なのか、昼なのか、夜なのかを教えてくれる。
『ミソラさん』
ミソラの世話をしてくれるのは主にラチェットとジョルトだ。
他のオートボット達は時間を見つけては会いに来てくれ、特に良く来るのはサイドスワイプで彼は色々な話をミソラにしてくれる。
そんなジョルトが改まった顔をして部屋へとやってきた。
「ジョルト?どうしたの?」
『説明している時間がありません。僕と一緒に来て下さい』
切羽詰まった様子のジョルトの言葉にミソラは疑問を口にせず、差し出された彼の掌に飛び乗った。
地下室から地上に向かい移動を開始したジョルトに対し、自分をここから出して大丈夫なのかとミソラは視線を向ける。
久方ぶりに出た地上は光で満ちており、その光に顔をしかめていると懐かしい声が名を呼んだ。
「ミソラ!?」
声の主はレノックスだった。
戦いの後なのか土埃で体を汚している彼に向かい、ミソラは大丈夫なのかと問いかけようとしたときだ。
彼の後ろに見慣れた色を見つけてしまう。
青と赤のペイントがされた外装。
ぴくりとも動かないその体をミソラは言葉を失って見つめる。
どうして、何故、という疑問ばかりがこみ上げてくる。
「オプティマス?」
名を呼べば向けられた青い瞳は動かない。
宙を見つめたままの灰色の瞳。
自分を見ることの無い瞳、ソレを見てようやくミソラは彼の身に何が起きたのか理解した。
「なんで・・・どうして」
教えて欲しい、そう告げるかのようにジョルトを見上げる。
彼の悲痛な青い瞳と視線が絡む。
「ジョルト、降ろして」
無言のままジョルトはミソラを降ろしてくれる。
地面に足の裏が触れたのと同時に、ミソラはオプティマスに向かって駆け寄る。触れた金属は冷たい。
「オプティマス」
再度、名を呼ぶ。
自分の名を呼んでくれる彼の声が好きだ。
思い出すのは出撃前に二人で出かけたドライブ。
短い時間であったがとても濃厚なその時間をミソラは死ぬまで忘れないと思えるほどだった。
「オプティマスッ!!!」
縋るように彼の首にすがりつく。
泣きじゃくる声が響く。その泣き声に誰もが言葉を失い、視線を足下へと落とす。彼らは知っている。ミソラがどんな状況下でも泣かなかったことを。
こんな風に声を張り上げて無く姿を見たことがなかった。
「・・・レノックス少佐、彼女が例の抹消された少女かね?」
「ミソラです」
「フンッ。名などどうでも良い。アレがそうならば今後アレは私の指揮下に置く」
突然のことにレノックスは言葉を失い、エップスは反論しようとしたがアイアンハイドが彼を諫める。
ここで事を構えることはオプティマスの意思に反するのだから。
そんな彼らの心境を無視し、ギャロウェイはミソラを連行するように命令を下そうとしたときだった。
停止したはずのオプティマスから光が放たれたのだ。