幕間:貴方と私を結ぶ約束
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
帰宅したミソラはリビングのソファに体を沈めながらテレビを見つめていた。人気のコメディドラマが流れており、それをぼんやりと見つめていると玄関から誰かが入ってきた音がする。
ミカエラとのデートを無事に終わらせたサムは機嫌が良いらしく、リビングに居たミソラの背中に声をかけてくる。
「ミソラ?どうしたの?珍しいよね、君がそういった番組見るなんてさ」
「少し気分転換してみたくなって」
「ふーん・・・そっか」
聞いておきながらあまり関心のなさそうな返事をしたサムは冷蔵庫から飲み物を入れる。
「隣に座っても?」
「勿論良いよ」
隣のクッションを軽く叩きながら告げると、サムはミソラの隣に腰掛けグラスを差し出してくる。
それを受け取ったミソラは口を付けた。
ドラマから聞こえてくる笑い声は白々しい。
「サム」
「なに?」
ドラマに視線を向けながら二人は会話をする。
「私ね、高校を卒業したらこの家を出ようと思う」
「・・・進学するの?ミソラ、成績良かったもんな。大学どこにするの?」
「うん。ここからかなり遠くの大学なんだけどね」
まさかの展開にサムは驚いた顔をして隣を見る。
ミソラが進路のことでロンとジュディと色々と話し合っているのは知っていた。これ以上の迷惑は掛けられないと言うミソラと、もう娘なんだから素直に甘えてくれと言う両親との会話はいつまで経っても平行線だった。
「ミソラは一度決めたら絶対に覆さないって知っていた。その頑固者の君が意見を変えるなんて、よっぽど魅力的な大学なんだろうね」
「・・・・そう、だね」
珍しく歯切れの悪い返答にサムは違和感を感じ取るとミソラの方へと視線を向ける。
ジッとテレビを見つめているミソラの横顔。昔から見慣れているその横顔がサムには知らない人のように見えた。
「サムは?」
「え?」
「・・・進路どうするの?」
「僕も大学に行く。ちょっと興味のある大学があってさ」
「遠いの?」
「うん」
「・・・ミカエラが悲しむよ」
「うん。話したらちょっとだけ泣かれた」
いつの間にか彼女の中で自分が占めている部分が多くなっていることがサムには嬉しかった。素っ気ない彼女の態度が気になっていたのだ。
だが、実は素直になれないだけだった。
「バンブルビーはどうするの?」
「連れて行きたいけど・・・目立つだろ?」
言い淀んだサムの言葉にミソラはガレージの方を見る。
いつの間にかガレージには屋根が設置されている。それは雨の日にバンブルビーが濡れないようにするためにサムとロンが付けた物だ。
「カマロなんて生意気だって言われそうでさ・・・・」
「あんなにも目立つ黄色だもんね・・・・」
二人同時に口にした内容は全くかみ合っていなかった。
きょとんとした顔をして互いの顔を見合わせた二人であったが、プッと小さく吹き出すと声を上げて笑い出す。
ある程度笑ってすっきりした二人は目尻に浮かぶ涙を拭う。
久方ぶりに感じる懐かしい空気と会話。
これがずっと続けば良かったのに、そう思いながらミソラはサムの顔を見つめていた。
ミカエラとのデートを無事に終わらせたサムは機嫌が良いらしく、リビングに居たミソラの背中に声をかけてくる。
「ミソラ?どうしたの?珍しいよね、君がそういった番組見るなんてさ」
「少し気分転換してみたくなって」
「ふーん・・・そっか」
聞いておきながらあまり関心のなさそうな返事をしたサムは冷蔵庫から飲み物を入れる。
「隣に座っても?」
「勿論良いよ」
隣のクッションを軽く叩きながら告げると、サムはミソラの隣に腰掛けグラスを差し出してくる。
それを受け取ったミソラは口を付けた。
ドラマから聞こえてくる笑い声は白々しい。
「サム」
「なに?」
ドラマに視線を向けながら二人は会話をする。
「私ね、高校を卒業したらこの家を出ようと思う」
「・・・進学するの?ミソラ、成績良かったもんな。大学どこにするの?」
「うん。ここからかなり遠くの大学なんだけどね」
まさかの展開にサムは驚いた顔をして隣を見る。
ミソラが進路のことでロンとジュディと色々と話し合っているのは知っていた。これ以上の迷惑は掛けられないと言うミソラと、もう娘なんだから素直に甘えてくれと言う両親との会話はいつまで経っても平行線だった。
「ミソラは一度決めたら絶対に覆さないって知っていた。その頑固者の君が意見を変えるなんて、よっぽど魅力的な大学なんだろうね」
「・・・・そう、だね」
珍しく歯切れの悪い返答にサムは違和感を感じ取るとミソラの方へと視線を向ける。
ジッとテレビを見つめているミソラの横顔。昔から見慣れているその横顔がサムには知らない人のように見えた。
「サムは?」
「え?」
「・・・進路どうするの?」
「僕も大学に行く。ちょっと興味のある大学があってさ」
「遠いの?」
「うん」
「・・・ミカエラが悲しむよ」
「うん。話したらちょっとだけ泣かれた」
いつの間にか彼女の中で自分が占めている部分が多くなっていることがサムには嬉しかった。素っ気ない彼女の態度が気になっていたのだ。
だが、実は素直になれないだけだった。
「バンブルビーはどうするの?」
「連れて行きたいけど・・・目立つだろ?」
言い淀んだサムの言葉にミソラはガレージの方を見る。
いつの間にかガレージには屋根が設置されている。それは雨の日にバンブルビーが濡れないようにするためにサムとロンが付けた物だ。
「カマロなんて生意気だって言われそうでさ・・・・」
「あんなにも目立つ黄色だもんね・・・・」
二人同時に口にした内容は全くかみ合っていなかった。
きょとんとした顔をして互いの顔を見合わせた二人であったが、プッと小さく吹き出すと声を上げて笑い出す。
ある程度笑ってすっきりした二人は目尻に浮かぶ涙を拭う。
久方ぶりに感じる懐かしい空気と会話。
これがずっと続けば良かったのに、そう思いながらミソラはサムの顔を見つめていた。