5章:全てはこの為に
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きっと自分はまた地球で彼の帰りを待つ事になることくらい解っている。
安全な場所で待っているだけ、オプティマスが帰ってくる場所になるべきなのが正しい答えだと解っている。
解っているのにソレを否定したい気持ちで一杯になる。
今回のようにオプティマスが操られてしまったら?
もしかしたら次は自分の事を忘れてしまうかもしれない。
今回のようにオプティマスに危険が迫ったら?
もしかしたら次は助けられないかもしれない。
今回のように敵同士になってしまったら?
もしかしたら次は本当に敵同士になってしまうかもしれない。
次々と込み上げてくる不安と恐怖にミソラは抗うかのように唇を噛みしめた時だ。
『ミソラ、私の話を聞いて欲しい』
「聞いてるよ」
『・・・私と一緒にサイバトロン星に来てくれ』
まさかの言葉にミソラは信じられないと言うかのような顔をして固まることしか出来なかった。
何を言われたのか解らない。
そういうかのような顔をして固まっているミソラとは対照的に、最初に声を上げたのはケイドだった。
「オプティマス。解っているのか?ミソラは負傷しているんだ。一刻も早く治療を受けるべきだって事くらい解るだろ?」
『解っている』
「・・・お前、絶対に解っていないだろ」
額を片手で押さえながらケイドは苦々しい声でそう返答する。
ある意味ではミソラの事を娘のように思っていたケイドにとって、今のオプティマスの発言はどうしても受け入れることは出来ない。
2人と出会う前からオプティマスとミソラが相思相愛である事くらいは解っていた。だから余程のことが無い限りは2人の事を純粋に祝福したいと思っている。
だがケイドの頭に浮かぶのは一緒に暮らした日々だ。
娘のテッサと同じくらい大切な家族になったミソラ。
「守れるのか?」
『守ってみせる』
その為に一緒に連れて行くのだ。
オプティマスの返答から彼が最初から提案しているのでは無い事をケイドは悟ると、そっとヴィヴィアンへと視線を向ける。
彼女もケイドと同意見らしく無言のままコクコクと頷いており、やはり自分の勘違いでは無いのだと理解した時だ。
「良いの?」
ミソラは微かに震えた声でオプティマスに問いかける。
自分が一緒に行って良いのか?と。足手まといにならないのか?と。
『私が君を必ず守る』
「私だってオプティマスを守るよ」
『・・・あぁ。そうだな。いつだって君は私を守ってくれる』
既にケイドが反対するのは不可能な状態になっていた。
ここで何か言えば間違い無く自分は悪役になるのだと理解したケイドは、自らの負けを認めるかのように深々と息を吐く。
慰めるかのようにヴィヴィアンが肩を叩いてきたことが決定打になったケイドが肩を落とす。
「本当はね・・・離れるのは嫌だったの」
満ち足りた笑みを浮かべてミソラが告げた言葉を聞いてしまった以上、ケイドに反対など出来るわけなど無かった。
共に暮らしているときは最低限のプライベートだと言うかのように布で仕切りを作っていた。それこそ寝言などは全て筒抜けで、ケイドは何度かミソラが寝言でオプティマスの名を呼んでいた事を知っている。
置いていかないで、そう泣きそうな声で言われた言葉も知っている。
「貴方の負けみたいね」
クスクスと楽しげに微笑みながらヴィヴィアンはケイドの肩に頭を乗せた。
長かった戦いはようやく終りを迎えた。
けれど新たな問題が自分達を待っていることくらいケイドは解っている。
空に浮かぶ異星人の星。
かけがえのない友人の故郷。
それをジッと見つめながらケイドは隣に居るヴィヴィアンの手を握る。
オプティマスがオートボット達と合流する姿を少し離れた所からケイドは見つめる。
次の戦場がサイバトロン星である以上、人間である自分は一緒には行けないことくらい解っていた。
「せめて」
戦友でありオプティマスと娘のような存在であるミソラの幸せが崩れること無く、ずっと続けば良い。
それが無理なことくらい解ってもケイドは願う。
サイバトロン星と地球の命運を握っている2人に待っているのは過酷な道で、安らぎも幸せもえられる可能性が低いことくらい。
「誰かの幸せを祈るくらいは自由だろ?」
そう思いながらケイドは空に浮かぶ巨大な星へと視線を向ける。
あの星と繋がっているオプティマスとミソラの未来が少しでも希望に見ていることを願いながら・・・。
安全な場所で待っているだけ、オプティマスが帰ってくる場所になるべきなのが正しい答えだと解っている。
解っているのにソレを否定したい気持ちで一杯になる。
今回のようにオプティマスが操られてしまったら?
もしかしたら次は自分の事を忘れてしまうかもしれない。
今回のようにオプティマスに危険が迫ったら?
もしかしたら次は助けられないかもしれない。
今回のように敵同士になってしまったら?
もしかしたら次は本当に敵同士になってしまうかもしれない。
次々と込み上げてくる不安と恐怖にミソラは抗うかのように唇を噛みしめた時だ。
『ミソラ、私の話を聞いて欲しい』
「聞いてるよ」
『・・・私と一緒にサイバトロン星に来てくれ』
まさかの言葉にミソラは信じられないと言うかのような顔をして固まることしか出来なかった。
何を言われたのか解らない。
そういうかのような顔をして固まっているミソラとは対照的に、最初に声を上げたのはケイドだった。
「オプティマス。解っているのか?ミソラは負傷しているんだ。一刻も早く治療を受けるべきだって事くらい解るだろ?」
『解っている』
「・・・お前、絶対に解っていないだろ」
額を片手で押さえながらケイドは苦々しい声でそう返答する。
ある意味ではミソラの事を娘のように思っていたケイドにとって、今のオプティマスの発言はどうしても受け入れることは出来ない。
2人と出会う前からオプティマスとミソラが相思相愛である事くらいは解っていた。だから余程のことが無い限りは2人の事を純粋に祝福したいと思っている。
だがケイドの頭に浮かぶのは一緒に暮らした日々だ。
娘のテッサと同じくらい大切な家族になったミソラ。
「守れるのか?」
『守ってみせる』
その為に一緒に連れて行くのだ。
オプティマスの返答から彼が最初から提案しているのでは無い事をケイドは悟ると、そっとヴィヴィアンへと視線を向ける。
彼女もケイドと同意見らしく無言のままコクコクと頷いており、やはり自分の勘違いでは無いのだと理解した時だ。
「良いの?」
ミソラは微かに震えた声でオプティマスに問いかける。
自分が一緒に行って良いのか?と。足手まといにならないのか?と。
『私が君を必ず守る』
「私だってオプティマスを守るよ」
『・・・あぁ。そうだな。いつだって君は私を守ってくれる』
既にケイドが反対するのは不可能な状態になっていた。
ここで何か言えば間違い無く自分は悪役になるのだと理解したケイドは、自らの負けを認めるかのように深々と息を吐く。
慰めるかのようにヴィヴィアンが肩を叩いてきたことが決定打になったケイドが肩を落とす。
「本当はね・・・離れるのは嫌だったの」
満ち足りた笑みを浮かべてミソラが告げた言葉を聞いてしまった以上、ケイドに反対など出来るわけなど無かった。
共に暮らしているときは最低限のプライベートだと言うかのように布で仕切りを作っていた。それこそ寝言などは全て筒抜けで、ケイドは何度かミソラが寝言でオプティマスの名を呼んでいた事を知っている。
置いていかないで、そう泣きそうな声で言われた言葉も知っている。
「貴方の負けみたいね」
クスクスと楽しげに微笑みながらヴィヴィアンはケイドの肩に頭を乗せた。
長かった戦いはようやく終りを迎えた。
けれど新たな問題が自分達を待っていることくらいケイドは解っている。
空に浮かぶ異星人の星。
かけがえのない友人の故郷。
それをジッと見つめながらケイドは隣に居るヴィヴィアンの手を握る。
オプティマスがオートボット達と合流する姿を少し離れた所からケイドは見つめる。
次の戦場がサイバトロン星である以上、人間である自分は一緒には行けないことくらい解っていた。
「せめて」
戦友でありオプティマスと娘のような存在であるミソラの幸せが崩れること無く、ずっと続けば良い。
それが無理なことくらい解ってもケイドは願う。
サイバトロン星と地球の命運を握っている2人に待っているのは過酷な道で、安らぎも幸せもえられる可能性が低いことくらい。
「誰かの幸せを祈るくらいは自由だろ?」
そう思いながらケイドは空に浮かぶ巨大な星へと視線を向ける。
あの星と繋がっているオプティマスとミソラの未来が少しでも希望に見ていることを願いながら・・・。