5章:全てはこの為に
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杖が自らの手中に戻った瞬間から全てがクインテッサの思い通りに進んでいた。
憎いユニクロンは地球という存在にその形を変えており、あと少しでユニクロンの命を奪い、サイバトロン星が復活するのだと思えば込み上げてくる笑いを抑えきれない。
唯一、惜しかったのはプライムの存在だ。
駒として戻したはずのプライムは我を取り戻し、想像主たる自分に刃向かおうとしてきていること。
正気に戻った原因であるミソラを見下ろせば、身じろぎ一つしないまま力無く項垂れている姿があった。
脆弱な人間だと心中で嗤った時だ。
『・・・ここに接近する者達が居るだと?あと少しの命なのだから大人しくしておれば良いものを』
人間達の戦闘機が辺りを飛び回っていることにクインテッサは気づくと、不快だと言いたげに顔を歪めた時、忌々しい存在の中にプライムの気配を感じ取った。
事は本当に自分にとって都合の良い方に流れてきている、そう思いながらクインテッサの唇が弧を描く。
再び捕らえてまた洗脳し、地球を滅ぼす駒として使ってやろう。
そう思い命令を下そうとしたときだ。
「オプティマスの邪魔はさせない」
小さいけれど意志の強い声が突然聞こえた。
その声の主が誰なのか解らなかったクインテッサの反応が一瞬だけ遅れる。
その隙をミソラは逃さない。
自身を拘束するケーブルにオールスパークの力を無理矢理流し込む。
『なっ!?』
驚愕したかのように見開かれる青い目はミソラだけに定められている。
動けないはずだと言いたげなクインテッサに対し、ミソラは鋭い目を向けながら告げた。
「何かを犠牲にして再生するなんて間違ってる」
『愚かな!!犠牲無くして再生などありえない!!』
怒りで顔を歪ませたクインテッサはそう宣言するとミソラを忌々しいと言うかのよう睨み付ける。
人間が自分に逆らうなど許せるわけなど無い。
そう思いながらクインテッサはミソラの中にあるオールスパークの力を封じ込もうとするが、オールスパークからの反発されたことに言葉を失う。
『おのれ!!刃向かうと言うのか・・・ならば!!』
先程と同じく器であるミソラに直接触れてオールスパークに介入しようとしたクインテッサが動くよりも早く、ミソラが彼女に向かい話しかけた。
「そこから一歩でも動けばここの主導権が全て私に移るけど良いの?」
ミソラが言わんとしていることの意味くらいクインテッサにはすぐに理解出来た。
先程からずっと杖の主導権を巡ってミソラとクインテッサは密かに争っているのだ。
ミソラの不意打ちによって杖の主導権の半分以上は奪われている状態のため、今、怒りの衝動に身を任せてここを動けば、杖の主導権はミソラが言ったように一瞬にしてに全て奪われる。
その後の展開など解りきっている。
ミソラの案内の元、ここにマーリンの末裔が来て杖を抜くことくらい容易に想像出来た。
『このまま私と争い続けても何の意味も成さないことくらい解っているのでしょう?杖の発動を止めぬ限り地球に未来は無い・・・私以外に杖を扱えるのは今となってはあの忌々しい魔法使いとやらの末裔のみ。だが、その末裔はここに来る事など出来ぬ』
メガトロンやクインテッサの配下であるインフェルノコンが居る限り誰もここに来る事は出来ない。
「ヴィヴィアンは絶対にここに来る。だって・・・オプティマスが彼女をここに導くのだから」
一度は人間に敵対したオプティマスが必ずヴィヴィアンをここに連れてくるはずだと思いながらミソラは告げる。
きっとここに来て杖の発動を止めるという事が彼女の運命で、そして彼女に与えられた果たすべき使命なのだ。
脳裏に浮かぶのはエドモンドの姿。
彼は自らの使命を果たすために必死に動いていた。
それこそ命をかけて。
ならば自分だって命をかけるべきだ、そう思いながらミソラは力強い声でクインテッサに向かって告げた。
「私に与えられた使命は・・・私が果たすべき使命は貴方をここに縛り付けておく事よ、クインテッサ!!!」
トランスフォーマー達にとって想像主たるクインテッサのある意味で一番厄介だ。
その彼女がオプティマス達の邪魔をしないようにするためここに繋ぎ止めておく事がきっとオールスパークの力を宿した自分に与えられた役割なのだとミソラは今になって理解した。
全てはきっと、この為にあったのだ。
憎いユニクロンは地球という存在にその形を変えており、あと少しでユニクロンの命を奪い、サイバトロン星が復活するのだと思えば込み上げてくる笑いを抑えきれない。
唯一、惜しかったのはプライムの存在だ。
駒として戻したはずのプライムは我を取り戻し、想像主たる自分に刃向かおうとしてきていること。
正気に戻った原因であるミソラを見下ろせば、身じろぎ一つしないまま力無く項垂れている姿があった。
脆弱な人間だと心中で嗤った時だ。
『・・・ここに接近する者達が居るだと?あと少しの命なのだから大人しくしておれば良いものを』
人間達の戦闘機が辺りを飛び回っていることにクインテッサは気づくと、不快だと言いたげに顔を歪めた時、忌々しい存在の中にプライムの気配を感じ取った。
事は本当に自分にとって都合の良い方に流れてきている、そう思いながらクインテッサの唇が弧を描く。
再び捕らえてまた洗脳し、地球を滅ぼす駒として使ってやろう。
そう思い命令を下そうとしたときだ。
「オプティマスの邪魔はさせない」
小さいけれど意志の強い声が突然聞こえた。
その声の主が誰なのか解らなかったクインテッサの反応が一瞬だけ遅れる。
その隙をミソラは逃さない。
自身を拘束するケーブルにオールスパークの力を無理矢理流し込む。
『なっ!?』
驚愕したかのように見開かれる青い目はミソラだけに定められている。
動けないはずだと言いたげなクインテッサに対し、ミソラは鋭い目を向けながら告げた。
「何かを犠牲にして再生するなんて間違ってる」
『愚かな!!犠牲無くして再生などありえない!!』
怒りで顔を歪ませたクインテッサはそう宣言するとミソラを忌々しいと言うかのよう睨み付ける。
人間が自分に逆らうなど許せるわけなど無い。
そう思いながらクインテッサはミソラの中にあるオールスパークの力を封じ込もうとするが、オールスパークからの反発されたことに言葉を失う。
『おのれ!!刃向かうと言うのか・・・ならば!!』
先程と同じく器であるミソラに直接触れてオールスパークに介入しようとしたクインテッサが動くよりも早く、ミソラが彼女に向かい話しかけた。
「そこから一歩でも動けばここの主導権が全て私に移るけど良いの?」
ミソラが言わんとしていることの意味くらいクインテッサにはすぐに理解出来た。
先程からずっと杖の主導権を巡ってミソラとクインテッサは密かに争っているのだ。
ミソラの不意打ちによって杖の主導権の半分以上は奪われている状態のため、今、怒りの衝動に身を任せてここを動けば、杖の主導権はミソラが言ったように一瞬にしてに全て奪われる。
その後の展開など解りきっている。
ミソラの案内の元、ここにマーリンの末裔が来て杖を抜くことくらい容易に想像出来た。
『このまま私と争い続けても何の意味も成さないことくらい解っているのでしょう?杖の発動を止めぬ限り地球に未来は無い・・・私以外に杖を扱えるのは今となってはあの忌々しい魔法使いとやらの末裔のみ。だが、その末裔はここに来る事など出来ぬ』
メガトロンやクインテッサの配下であるインフェルノコンが居る限り誰もここに来る事は出来ない。
「ヴィヴィアンは絶対にここに来る。だって・・・オプティマスが彼女をここに導くのだから」
一度は人間に敵対したオプティマスが必ずヴィヴィアンをここに連れてくるはずだと思いながらミソラは告げる。
きっとここに来て杖の発動を止めるという事が彼女の運命で、そして彼女に与えられた果たすべき使命なのだ。
脳裏に浮かぶのはエドモンドの姿。
彼は自らの使命を果たすために必死に動いていた。
それこそ命をかけて。
ならば自分だって命をかけるべきだ、そう思いながらミソラは力強い声でクインテッサに向かって告げた。
「私に与えられた使命は・・・私が果たすべき使命は貴方をここに縛り付けておく事よ、クインテッサ!!!」
トランスフォーマー達にとって想像主たるクインテッサのある意味で一番厄介だ。
その彼女がオプティマス達の邪魔をしないようにするためここに繋ぎ止めておく事がきっとオールスパークの力を宿した自分に与えられた役割なのだとミソラは今になって理解した。
全てはきっと、この為にあったのだ。