5章:全てはこの為に
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マーリンの末裔であるヴィヴィアンだけが杖を扱うことが出来る、それを知っているクインテッサはメガトロンに対し絶対にここに近づけさせるなと厳命を下す。
『地球は滅び、そしてその命を使って我が星は蘇るのだ!!!』
高らかにサイバトロン星の復活を宣言したクインテッサは杖を床の上へと突き刺す。
凄まじいエネルギーが杖を中心に発生し、ミソラはその余波で吹き飛ばされそうになったが、皮肉にも拘束しているケーブルによって吹き飛ばされずにすんだ。
装置が起動していくのを感じ取ったミソラは今すぐ止めなくては、そう思い行動しようとしたがまだ早いのだと言うかのようにオールスパークが訴えてくる。
「(焦っちゃ駄目だ)」
焦りは油断を生む。
きっとここだという時が必ず来る。だからそれまでは耐えなければならないと思いながらミソラは、クインテッサの姿を悔しげな顔をして見上げていることしか出来なかった時だ。
いつの間にかすぐ近くにメガトロンが来ていた事にミソラは気づけなかった。
まさか自分が動けるようになった事が気づかれたのか?と思ったミソラの背筋に嫌な物が伝い解いていく。
何を言われるのか、またはされるのか、緊迫した面持ちでメガトロンの様子を窺っている中、メガトロンはミソラを見ることなく話しかけてくる。
『流石のプライムもここまでだな。創造主が居るこの場所まで来る事はできないだろう』
静かな声ではあったもののどこか寂しさが混じっているような気がミソラにはした。
あまりにもメガトロンらしくない声、そして言動にミソラは目だけ動かして彼を見るが、メガトロンはミソラからの返答など求めていなかったらしく淡々とした声で続きを口にする。
『我が故郷を救うには犠牲がつきものだ・・・理想だけでは星は救えん』
命を救うには対価を差し出さなければならない。
大切な故郷を生き返らせるためには誰かの故郷を差し出さなければならない。
オプティマスは誰も犠牲にしない事、メガトロンは地球を犠牲にすることを選んだ。
同じものを救おうとしたはずの二人が選んだ答え。
全く正反対の答えに対してミソラは自分ならばどうしたのだろうか?と考えた時、自分の出した答えなど既に出ていることに気づく。
「(私は地球を救うためにサイバトロン星を見殺しにしようとしている)」
救いたいのだという気持ちに偽りがあるわけでは無い。
いつかミソラの持つオールスパークの力を使ってサイバトロン星を救うつもりだが、それは今では無い。
ある意味ではメガトロンが下した答えととても似ているような気がミソラにはした。
「(何が正しいのか解らない)」
誰もが救おうとしているだけなのだ。
簡単そうなことなのにどうしてこんなにも難しくて、そして命が失われるような悲しいことばかりが起きてしまうのだろうか?とミソラが思った時、何故か無性にオプティマスに会いたくなった。
『小娘・・・お前はいつだって俺達とは違う答えを出す。俺達が想像すらしない選択をし、そして未来を見せつけてきた。貴様だけが多くの者達が満ち足りた幸せを感じられる未来をつかみ取れるのだろう』
メガトロンの尖った指先がミソラの顎を持ち上げる。
赤い目と視線が合えばニタリと楽しげに細められたことから、間違いなくメガトロンはミソラが自由に動けるようになった事に気づいている事が解った。
だが彼は何故かそれをクインテッサに伝えることをせず、これからミソラが何をするのか期待しているかのような雰囲気がした。
『それが我々の希望を宿した貴様が果たすべき使命だ』
言いたいことを一方的に言い終えたメガトロンの指先が離れていく。
傷つけることをせぬまま離れていく金属の指をミソラはただジッと見つめていた。
『地球は滅び、そしてその命を使って我が星は蘇るのだ!!!』
高らかにサイバトロン星の復活を宣言したクインテッサは杖を床の上へと突き刺す。
凄まじいエネルギーが杖を中心に発生し、ミソラはその余波で吹き飛ばされそうになったが、皮肉にも拘束しているケーブルによって吹き飛ばされずにすんだ。
装置が起動していくのを感じ取ったミソラは今すぐ止めなくては、そう思い行動しようとしたがまだ早いのだと言うかのようにオールスパークが訴えてくる。
「(焦っちゃ駄目だ)」
焦りは油断を生む。
きっとここだという時が必ず来る。だからそれまでは耐えなければならないと思いながらミソラは、クインテッサの姿を悔しげな顔をして見上げていることしか出来なかった時だ。
いつの間にかすぐ近くにメガトロンが来ていた事にミソラは気づけなかった。
まさか自分が動けるようになった事が気づかれたのか?と思ったミソラの背筋に嫌な物が伝い解いていく。
何を言われるのか、またはされるのか、緊迫した面持ちでメガトロンの様子を窺っている中、メガトロンはミソラを見ることなく話しかけてくる。
『流石のプライムもここまでだな。創造主が居るこの場所まで来る事はできないだろう』
静かな声ではあったもののどこか寂しさが混じっているような気がミソラにはした。
あまりにもメガトロンらしくない声、そして言動にミソラは目だけ動かして彼を見るが、メガトロンはミソラからの返答など求めていなかったらしく淡々とした声で続きを口にする。
『我が故郷を救うには犠牲がつきものだ・・・理想だけでは星は救えん』
命を救うには対価を差し出さなければならない。
大切な故郷を生き返らせるためには誰かの故郷を差し出さなければならない。
オプティマスは誰も犠牲にしない事、メガトロンは地球を犠牲にすることを選んだ。
同じものを救おうとしたはずの二人が選んだ答え。
全く正反対の答えに対してミソラは自分ならばどうしたのだろうか?と考えた時、自分の出した答えなど既に出ていることに気づく。
「(私は地球を救うためにサイバトロン星を見殺しにしようとしている)」
救いたいのだという気持ちに偽りがあるわけでは無い。
いつかミソラの持つオールスパークの力を使ってサイバトロン星を救うつもりだが、それは今では無い。
ある意味ではメガトロンが下した答えととても似ているような気がミソラにはした。
「(何が正しいのか解らない)」
誰もが救おうとしているだけなのだ。
簡単そうなことなのにどうしてこんなにも難しくて、そして命が失われるような悲しいことばかりが起きてしまうのだろうか?とミソラが思った時、何故か無性にオプティマスに会いたくなった。
『小娘・・・お前はいつだって俺達とは違う答えを出す。俺達が想像すらしない選択をし、そして未来を見せつけてきた。貴様だけが多くの者達が満ち足りた幸せを感じられる未来をつかみ取れるのだろう』
メガトロンの尖った指先がミソラの顎を持ち上げる。
赤い目と視線が合えばニタリと楽しげに細められたことから、間違いなくメガトロンはミソラが自由に動けるようになった事に気づいている事が解った。
だが彼は何故かそれをクインテッサに伝えることをせず、これからミソラが何をするのか期待しているかのような雰囲気がした。
『それが我々の希望を宿した貴様が果たすべき使命だ』
言いたいことを一方的に言い終えたメガトロンの指先が離れていく。
傷つけることをせぬまま離れていく金属の指をミソラはただジッと見つめていた。