5章:全てはこの為に
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メガトロンによって草の上に投げ捨てられたミソラは相変わらず自分の扱いは乱暴だなと思いながら身体を起こす。
ディセプティコン達は皆、空に浮かぶサイバトロン星を見上げており誰もが故郷の姿を見て幼子のような喜びの声を上げていた。
ミソラも空へと視線を見上げればかつて一度見た事がある存在がそこにあった。 ジッとサイバトロン星を見上げていると、オールスパークもまた喜びの声を上げてサイバトロン星を歓迎する。
「(私は歓迎なんて出来ないけど)」
何しろサイバトロン星の復活には地球の命と人類の滅亡が条件なのだから。
そんなものなど絶対に認められないと思いながら、ミソラはメガトロンを盗み見る。
地球の命運を握っているマーリン杖を持っているのはメガトロンだ。
何としてでも彼から杖を奪い返さなければならないのだが、相手が悪すぎるだろうと思いながらミソラがため息をこぼす。
『バリケード。小娘を逃がすなよ?』
『了解しました』
粛々と主の命を受けたバリケードだったがその声音は心底楽しそうなものであったことに気づいたミソラのこめかみに嫌な汗が伝う。
『えぇ~!?俺だってメガトロン様のペットの面倒見てぇんだけど?オイ!バリケード、俺と代われよ』
ニトロゼウスが単眼を楽しそうに細めながらミソラの周りを歩き回る。
見慣れないディセプティコンの姿のはずなのに、ニトロゼウスは誰かと似ているような気がしたミソラは今までであったトランスフォーマーの事を思い出す。
ショックウェーブだ。
彼と似ているのだと思った瞬間、ミソラの身体をバリケードが掴み上げる。
『テメェが愛玩動物の面倒を見られるわけねぇだろ?どうせ遊んでたとか言って殺すのがオチだ』
『違ぇねぇや!!!』
ゲラゲラと笑いながら去って行くニトロゼウスの発言にミソラは見た目は似ていても、性格とやらはショックウェーブとは違うのだなぁと密かに感心していた時だ。
『なに助かったみたいな顔している?』
バリケードの顔の前まで上げられたミソラは彼の顔を見て顔を引きつらせた。
どう見ても怒りで細められている目からして、やはりグリムロックをけしかけたことを根に持っていたのかと思い、どうやってその怒りを緩和させようかと考え始める。
「良くグリムロックから逃げられましたね」
『プレイボーイ217といい、貴様といい、どこまで俺をコケにすれば気が済むんだ?』
あのパトカー大好き恐竜から逃げたバリケードに対し、心からの賞賛を告げれば彼は不快そうに顔をしかめるとミソラを掴んでいる手に力を加える。
締め上げられたことでせっかく塞がりかけていた傷口が開き、血が流れ出すを感じ取ったミソラはディセプティコンは絶妙の力加減で人を締め上げるのが上手いものだなと密かに感心した。
そんな感情が顔に出ていたのか、またはミソラが命乞い一つしない事が気に入らないのか若干苛立った顔をしてバリケードが問いかけてくる。
『死にたいのか?』
彼等に自分を殺す気がない事は明らかだ。
どちらかと言えば殺せない、というのが正しい。そんなことを考えながらミソラは自分の置かれている状況を冷静に解析する。
逃がすなとメガトロンが命じたこと、そして操られていたオプティマスが捕らえると言っていたことから、自分に用があるのは彼等では無く創造主なのだとミソラは理解していた。
「今はまだ死にたくありませんね」
『なら無駄口を叩くな・・・まぁ悲鳴くらいなら思う存分上げて良いぜ?』
ニタリと意味深に嗤った瞬間、ミソラの傷口へとバリケードは容赦なく指先を突き立てた。
唇を噛んで悲鳴を必死に押し殺すミソラだったが、目から次々とある触れる涙だけは止らない。
ソレを見たバリケードが愉しそうに嗤う声を聞きながらミソラの意識はゆっくりと閉ざされていった。
ディセプティコン達は皆、空に浮かぶサイバトロン星を見上げており誰もが故郷の姿を見て幼子のような喜びの声を上げていた。
ミソラも空へと視線を見上げればかつて一度見た事がある存在がそこにあった。 ジッとサイバトロン星を見上げていると、オールスパークもまた喜びの声を上げてサイバトロン星を歓迎する。
「(私は歓迎なんて出来ないけど)」
何しろサイバトロン星の復活には地球の命と人類の滅亡が条件なのだから。
そんなものなど絶対に認められないと思いながら、ミソラはメガトロンを盗み見る。
地球の命運を握っているマーリン杖を持っているのはメガトロンだ。
何としてでも彼から杖を奪い返さなければならないのだが、相手が悪すぎるだろうと思いながらミソラがため息をこぼす。
『バリケード。小娘を逃がすなよ?』
『了解しました』
粛々と主の命を受けたバリケードだったがその声音は心底楽しそうなものであったことに気づいたミソラのこめかみに嫌な汗が伝う。
『えぇ~!?俺だってメガトロン様のペットの面倒見てぇんだけど?オイ!バリケード、俺と代われよ』
ニトロゼウスが単眼を楽しそうに細めながらミソラの周りを歩き回る。
見慣れないディセプティコンの姿のはずなのに、ニトロゼウスは誰かと似ているような気がしたミソラは今までであったトランスフォーマーの事を思い出す。
ショックウェーブだ。
彼と似ているのだと思った瞬間、ミソラの身体をバリケードが掴み上げる。
『テメェが愛玩動物の面倒を見られるわけねぇだろ?どうせ遊んでたとか言って殺すのがオチだ』
『違ぇねぇや!!!』
ゲラゲラと笑いながら去って行くニトロゼウスの発言にミソラは見た目は似ていても、性格とやらはショックウェーブとは違うのだなぁと密かに感心していた時だ。
『なに助かったみたいな顔している?』
バリケードの顔の前まで上げられたミソラは彼の顔を見て顔を引きつらせた。
どう見ても怒りで細められている目からして、やはりグリムロックをけしかけたことを根に持っていたのかと思い、どうやってその怒りを緩和させようかと考え始める。
「良くグリムロックから逃げられましたね」
『プレイボーイ217といい、貴様といい、どこまで俺をコケにすれば気が済むんだ?』
あのパトカー大好き恐竜から逃げたバリケードに対し、心からの賞賛を告げれば彼は不快そうに顔をしかめるとミソラを掴んでいる手に力を加える。
締め上げられたことでせっかく塞がりかけていた傷口が開き、血が流れ出すを感じ取ったミソラはディセプティコンは絶妙の力加減で人を締め上げるのが上手いものだなと密かに感心した。
そんな感情が顔に出ていたのか、またはミソラが命乞い一つしない事が気に入らないのか若干苛立った顔をしてバリケードが問いかけてくる。
『死にたいのか?』
彼等に自分を殺す気がない事は明らかだ。
どちらかと言えば殺せない、というのが正しい。そんなことを考えながらミソラは自分の置かれている状況を冷静に解析する。
逃がすなとメガトロンが命じたこと、そして操られていたオプティマスが捕らえると言っていたことから、自分に用があるのは彼等では無く創造主なのだとミソラは理解していた。
「今はまだ死にたくありませんね」
『なら無駄口を叩くな・・・まぁ悲鳴くらいなら思う存分上げて良いぜ?』
ニタリと意味深に嗤った瞬間、ミソラの傷口へとバリケードは容赦なく指先を突き立てた。
唇を噛んで悲鳴を必死に押し殺すミソラだったが、目から次々とある触れる涙だけは止らない。
ソレを見たバリケードが愉しそうに嗤う声を聞きながらミソラの意識はゆっくりと閉ざされていった。