5章:全てはこの為に
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
あれほど恐ろしかったはずのメガトロンの中に閉じ込められたミソラは、最初こそ怯えて何も出来ずに大人しく座っていることしか出来なかったが、次第に少しずつ冷静さを取り戻すと今の自分に出来る事は無いかと思い行動を開始した。
凄まじい速度で移動するメガトロンの中でミソラは緊急脱出装置でも無いかと思いコックピット内を探してみたのだが、それらしいものは存在していなかった。
ミソラの逃走に気づいたらしいメガトロンはシートベルトを使ってミソラのシートに拘束したため、碌に身動きすら取れなくなったミソラは黙って外の景色を見ていたときだ。
迫り来るサイバトロン星が飛び込んでくる。
『美しい星だろう?』
問われた言葉に反応するかのようにミソラはサイバトロン星へと向けていた視線を逸らし、勝手に動いているハンドルへと視線を向ける。
「かつて栄えていたサイバトロン星の姿を見せて貰ったことがあります」
問いかけたもののまさか素直に返答をするとは想像していなかったメガトロンは、一瞬だけスパークを止らせたがそれにミソラが気づくことは無い。
ここに来るまでの間、オールスパークの力を使いすぎたからだ。最もそれ以外にも負傷し、血を流しすぎたため少しばかり貧血を起こしており意識が朦朧とし始めているのも気づかなかった要因の一つだ。
「たくさんの命に溢れていました」
『プライムに、見せて貰ったのか?』
「はい。その時の映像はとても幻想的で美しかったですね」
素直に返される言葉にメガトロンはミソラの言う時代の記憶を呼び起こす。
沢山の同胞達で溢れていた世界。
満ち足りていた世界、平和な世界、ソレを最初に壊す切っ掛けとなったのは自分である事くらいメガトロンは覚えている。
『美しかったな』
愛おしい記憶にメガトロンはそっと蓋をする。
やり方はどうであれもうすぐあの頃と同じ姿に戻れるのだ。
『またその美しい姿に戻るのだ。貴様等虫けらの星の命を使ってな。小娘、貴様の持つ力も我が故郷を復活させるために有効的に使わせてもらうぞ?何しろその力は元々は我々のものなのだからなぁ?』
ニタリと嗤いながらメガトロンは告げる。
抵抗できない小物をいたぶるかのような口調で脅しをかける。いつもならば、怯えてすくみ上がっていたはずのミソラだったが、今回は何故か恐怖をその顔に出す事はしない。
「そうですね。この力は元々、貴方達のものでした・・・・。センチネル・プライムも私のことを利用しようとしましたから、何となく私がどんな風に扱われるかも予想できます。最も私を一番都合良く利用しているのはオールスパークも同じですね。こんな死にそうな怪我をしても私を生かそうと必死になっているのが何よりの証明です」
『器である貴様がその形を保っていられる限り、オールスパークは貴様を生かし続けるだろう。現に、貴様がプライムから負った傷は癒えているのだろう?』
開いた傷口が半分近く塞がっていることに気づいたミソラは無言のまま頷く。
オールスパークが無ければ今頃自分はきっと命を落としていて、こんな風にメガトロンと会話することも無かった。
「いつもならば黙っていろと言うのに、今日は言わないんですね?」
他愛ない会話のやり取りをメガトロンがしたことがミソラにとって意外だった。
ミソラからの指摘に対し、メガトロンはそれ以降何も言葉を返してはくれない。
『そろそろ目的地だ』
「・・・アレは」
教科書で何度か見た事がある存在が眼下に広がっている。
記憶違いで無ければストーンヘンジだ。
誰が作ったのか解らなかったアレもまた、トランスフォーマー達によって作製されたものなのだなと思いながら見つめていると、空中でトランスフォームしたメガトロンがその近くに着地する。
凄まじい速度で移動するメガトロンの中でミソラは緊急脱出装置でも無いかと思いコックピット内を探してみたのだが、それらしいものは存在していなかった。
ミソラの逃走に気づいたらしいメガトロンはシートベルトを使ってミソラのシートに拘束したため、碌に身動きすら取れなくなったミソラは黙って外の景色を見ていたときだ。
迫り来るサイバトロン星が飛び込んでくる。
『美しい星だろう?』
問われた言葉に反応するかのようにミソラはサイバトロン星へと向けていた視線を逸らし、勝手に動いているハンドルへと視線を向ける。
「かつて栄えていたサイバトロン星の姿を見せて貰ったことがあります」
問いかけたもののまさか素直に返答をするとは想像していなかったメガトロンは、一瞬だけスパークを止らせたがそれにミソラが気づくことは無い。
ここに来るまでの間、オールスパークの力を使いすぎたからだ。最もそれ以外にも負傷し、血を流しすぎたため少しばかり貧血を起こしており意識が朦朧とし始めているのも気づかなかった要因の一つだ。
「たくさんの命に溢れていました」
『プライムに、見せて貰ったのか?』
「はい。その時の映像はとても幻想的で美しかったですね」
素直に返される言葉にメガトロンはミソラの言う時代の記憶を呼び起こす。
沢山の同胞達で溢れていた世界。
満ち足りていた世界、平和な世界、ソレを最初に壊す切っ掛けとなったのは自分である事くらいメガトロンは覚えている。
『美しかったな』
愛おしい記憶にメガトロンはそっと蓋をする。
やり方はどうであれもうすぐあの頃と同じ姿に戻れるのだ。
『またその美しい姿に戻るのだ。貴様等虫けらの星の命を使ってな。小娘、貴様の持つ力も我が故郷を復活させるために有効的に使わせてもらうぞ?何しろその力は元々は我々のものなのだからなぁ?』
ニタリと嗤いながらメガトロンは告げる。
抵抗できない小物をいたぶるかのような口調で脅しをかける。いつもならば、怯えてすくみ上がっていたはずのミソラだったが、今回は何故か恐怖をその顔に出す事はしない。
「そうですね。この力は元々、貴方達のものでした・・・・。センチネル・プライムも私のことを利用しようとしましたから、何となく私がどんな風に扱われるかも予想できます。最も私を一番都合良く利用しているのはオールスパークも同じですね。こんな死にそうな怪我をしても私を生かそうと必死になっているのが何よりの証明です」
『器である貴様がその形を保っていられる限り、オールスパークは貴様を生かし続けるだろう。現に、貴様がプライムから負った傷は癒えているのだろう?』
開いた傷口が半分近く塞がっていることに気づいたミソラは無言のまま頷く。
オールスパークが無ければ今頃自分はきっと命を落としていて、こんな風にメガトロンと会話することも無かった。
「いつもならば黙っていろと言うのに、今日は言わないんですね?」
他愛ない会話のやり取りをメガトロンがしたことがミソラにとって意外だった。
ミソラからの指摘に対し、メガトロンはそれ以降何も言葉を返してはくれない。
『そろそろ目的地だ』
「・・・アレは」
教科書で何度か見た事がある存在が眼下に広がっている。
記憶違いで無ければストーンヘンジだ。
誰が作ったのか解らなかったアレもまた、トランスフォーマー達によって作製されたものなのだなと思いながら見つめていると、空中でトランスフォームしたメガトロンがその近くに着地する。