5章:全てはこの為に
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落ちないギリギリの場所に立ったヴィヴィアンは杖を持っている手を穴の方へと向かい突き出すと、レノックスを睨み付けながら凜とした声で告げた。
「私を撃ちたければ撃てば良いわ。だけど、そうなれば杖はこの穴の中に落ちるわよ!?落ちた杖を見つけるのは難しそうね」
撃てば今後の命運を左右するだろう杖は永遠に失われる。
それだけは何としてでも阻止したいだろうTRFの軍人達が銃を下げていく中、レノックスだけは銃を下げることはしない。
「レノックスさん・・・杖を使えるのはこの地球上で彼女しかいません。彼女を失えば杖は永遠にその力を失います」
「お前でも扱えないのか?」
共に戦場に立った事があるレノックスだからこそこの場に居る誰よりもミソラの持つ、オールスパークの力がどれほどのものなのか解っている。
トランスフォーマー達に関与する事の出来る力、地球上の機械を支配できる力、ある種絶対的な力ならば杖を操作するくらい可能では無いのか?というかのような声で問われた言葉に対し、ミソラは首を振ると答えた。
「オールスパークの力を持ってしてもあの杖を自在には扱えません」
だから銃を下げて欲しい。
そう必死に訴えるミソラをレノックスは見ることすらしない。
けれどレノックスの顔に迷いが浮かんでいる事から、彼が何かを必死に考え、そして最善の答えを見つけ出そうとしていることだけは明らかだった。
何を言えば説得できるのだろうか?
何をしたら理解してもらえるのだろうか?
限られた時間と選択肢の中でミソラも必死に答えを探していた時だ。
「レノックス大佐!トランスフォーマー達が!!!」
後方に控えていただろう軍人がレノックスに緊急事態が起きたことを報告する。
全員が後方へと視線を向ければ、そこには剣と斧を手にした二体の騎士が立っていた。杖を奪いに来た侵入者を倒すため攻撃をしてきた騎士に対し、人間達は一斉射撃をして応戦する。
「ヴィヴィアンさん!こっちに!!」
今のうちに逃げるべきだと判断したミソラがヴィヴィアンへと手を差し伸べると、彼女もまたこのチャンスを逃すわけにはいかないと言うかのようにミソラの手を掴む。
道は解らないが少なくともここにいるよりは絶対に良いと判断したケイドが先頭を切って走り出す。
ミソラもソレに続こうとした時だ。
オールスパークが誰かの気配を感じ取ったため、思わずミソラは歩みを止めてしまう。
信じられないと言うかのような気持ちで振り返る。
そこに居たのはずっとずっと会いたいと願っていた人だ。
赤と青のファイアペイント、ソレを認識した瞬間ミソラは彼の元へと、オプティマスの元へと駆け寄りたくなったが何故か足がその場に縫い付けられたかのように動かない。
何かが可笑しいと警告する。
彼は自分の知っている彼では無いのだとオールスパークが警鐘を鳴らす中、ミソラを一瞥することをしないまま、オプティマスはこの場に居る全員に聞こえるように告げた。
『杖をもらいに来た』
突然現れたオプティマス・プライムの存在に誰もが言葉を失う。
人間にとって絶対的な存在であった彼が口にしたのは杖に関する事、それももらいにきたという発言からして絶対に良くない事になると瞬時に理解したのだ。
「オプティマス?何を言っているんだ?」
どうか嘘であってくれ、そう言うかのようなケイドの言葉に対しオプティマスは反応することをしないまま杖を持っているヴィヴィアンへと近づく。
『杖を渡せ』
「何を言っている!?お前・・・この杖がどういった物なのか解っているのか!?」
『解ってる!!杖を使い私は私の星を蘇らせるのだッ!!!!』
ヴィヴィアンの前の床を殴りつけてそう断言したオプティマスの発言にミソラは悟る。
何故、オプティマスとの繋がりが薄れてしまったのか。
彼は人間と敵対したからなのだと、自分の敵になってしまったのだと。
「私を撃ちたければ撃てば良いわ。だけど、そうなれば杖はこの穴の中に落ちるわよ!?落ちた杖を見つけるのは難しそうね」
撃てば今後の命運を左右するだろう杖は永遠に失われる。
それだけは何としてでも阻止したいだろうTRFの軍人達が銃を下げていく中、レノックスだけは銃を下げることはしない。
「レノックスさん・・・杖を使えるのはこの地球上で彼女しかいません。彼女を失えば杖は永遠にその力を失います」
「お前でも扱えないのか?」
共に戦場に立った事があるレノックスだからこそこの場に居る誰よりもミソラの持つ、オールスパークの力がどれほどのものなのか解っている。
トランスフォーマー達に関与する事の出来る力、地球上の機械を支配できる力、ある種絶対的な力ならば杖を操作するくらい可能では無いのか?というかのような声で問われた言葉に対し、ミソラは首を振ると答えた。
「オールスパークの力を持ってしてもあの杖を自在には扱えません」
だから銃を下げて欲しい。
そう必死に訴えるミソラをレノックスは見ることすらしない。
けれどレノックスの顔に迷いが浮かんでいる事から、彼が何かを必死に考え、そして最善の答えを見つけ出そうとしていることだけは明らかだった。
何を言えば説得できるのだろうか?
何をしたら理解してもらえるのだろうか?
限られた時間と選択肢の中でミソラも必死に答えを探していた時だ。
「レノックス大佐!トランスフォーマー達が!!!」
後方に控えていただろう軍人がレノックスに緊急事態が起きたことを報告する。
全員が後方へと視線を向ければ、そこには剣と斧を手にした二体の騎士が立っていた。杖を奪いに来た侵入者を倒すため攻撃をしてきた騎士に対し、人間達は一斉射撃をして応戦する。
「ヴィヴィアンさん!こっちに!!」
今のうちに逃げるべきだと判断したミソラがヴィヴィアンへと手を差し伸べると、彼女もまたこのチャンスを逃すわけにはいかないと言うかのようにミソラの手を掴む。
道は解らないが少なくともここにいるよりは絶対に良いと判断したケイドが先頭を切って走り出す。
ミソラもソレに続こうとした時だ。
オールスパークが誰かの気配を感じ取ったため、思わずミソラは歩みを止めてしまう。
信じられないと言うかのような気持ちで振り返る。
そこに居たのはずっとずっと会いたいと願っていた人だ。
赤と青のファイアペイント、ソレを認識した瞬間ミソラは彼の元へと、オプティマスの元へと駆け寄りたくなったが何故か足がその場に縫い付けられたかのように動かない。
何かが可笑しいと警告する。
彼は自分の知っている彼では無いのだとオールスパークが警鐘を鳴らす中、ミソラを一瞥することをしないまま、オプティマスはこの場に居る全員に聞こえるように告げた。
『杖をもらいに来た』
突然現れたオプティマス・プライムの存在に誰もが言葉を失う。
人間にとって絶対的な存在であった彼が口にしたのは杖に関する事、それももらいにきたという発言からして絶対に良くない事になると瞬時に理解したのだ。
「オプティマス?何を言っているんだ?」
どうか嘘であってくれ、そう言うかのようなケイドの言葉に対しオプティマスは反応することをしないまま杖を持っているヴィヴィアンへと近づく。
『杖を渡せ』
「何を言っている!?お前・・・この杖がどういった物なのか解っているのか!?」
『解ってる!!杖を使い私は私の星を蘇らせるのだッ!!!!』
ヴィヴィアンの前の床を殴りつけてそう断言したオプティマスの発言にミソラは悟る。
何故、オプティマスとの繋がりが薄れてしまったのか。
彼は人間と敵対したからなのだと、自分の敵になってしまったのだと。