5章:全てはこの為に
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眼前に見える巨大船は最初こそ沈黙をしていたようだが、ケイドが近づいてきたことに気づいたのと同時に停止していただろう機能を少しずつ再開し始めたらしく、中央部分から少しずつ光が点灯し始めて行くのをミソラはジッと見つめていた時、視界の片隅で何かが光ったような気がしたため視線を向けた。
「ケイドさん。タリスマンが光ってます」
青い光を発光しながらケイドの腕を這い回っているタリスマン。
タリスマンに選ばれた騎士、マーリンの子孫がアライアンス号に乗って現れた。
全ての電力が復旧すると今までよく見えなかった巨大船の姿が明らかになる。
巨大船はアーサー王の胸当て、ケイドが手に入れたタリスマンと同じ形をしているのだ。恐らくマーリンの杖にも似たような刻印が刻まれているはずだと思っていると、アライアンス号は速度を落としながら巨大船の中へと入っていく。
「この中って空気とかあるのよね?」
恐る恐るヴィヴィアンが疑問を口にする。
言われてみれば確かに海中にこの船はあるのだ。中に空気があるとは限らない。潜水道具一式なんていう気の利いた物はアライアンス号にはなく、最悪の場合それを手に入れる為に戻らなければならないと全員が思ったときだ。
目的地に着いたのと同時に船がゆっくりと浮上を開始する。
大きく揺れる船の中でミソラはアライアンス号が海から上がったことに気づくと、窓から外の様子を伺うと中は水で満たされてはいない。
「その心配は不要だったようだな」
「みたいね」
問題が解決して良かったと言うかのようにヴィヴィアンが肩をすくめる中、ケイドは船の壁に掛けられていた銃を手に取る。
「ソレは使えるの?」
「何も無いよりはマシだろ?」
あくまでも威力よりも精神的な安らぎの意味で持っていくのだ、と言うかのようにケイドは告げると帽子を被る。
そんなケイドの返答にヴィヴィアンは共感を抱いたらしく、彼女も展示品としておかれていた旧式のライトを手に取るとスイッチをカチカチと動かすがソレは反応を示すことは無い。
「貸して下さい」
手を差しだしたミソラの言葉にヴィヴィアンは持っていたライトを渡す。
旧式とは言え機械ならばなんとかなるだろうと思いながら、そっとオールスパークの力を流せばライトは鈍い音を立てながら光を放った。
これならば使えそうだと思ったミソラはヴィヴィアンにライトを渡すと、彼女は困ったような顔をしながらお礼を告げた。恐らく聞きたいことは山ほどあるのだろうがそれを聞いて良いのか迷っているのだろうと悟ったミソラはぎこちなく笑う。
「いつかお話ししますね」
今は時間が惜しい。
メガトロン達がここに来るよりも早く、杖を手に入れて逃げなければならないのだ。
アライアンス号から降りたミソラは海水の冷たさに一瞬だけビクリと身体を震わせる。それだけここが深い場所なのだと理解すると、どうか自分達がいる間に崩壊することが無いよう祈りながら海水をかき分けながら奥へと向かって歩いて行く。
水から上がったミソラは巨大な船をジッと見上げる。
長い間、ただ静かに眠っていた船であったが水圧によって少しずつだが確実にダメージを受けていたらしく、至る所がボロボロになっていた。
「今にも壊れそう」
思わず口にしてしまったほど状態は悪い。
ケイドが発炎筒に火をつけるため、近くの壁に発炎筒を軽く叩付けただけでバキッという音を立ててその部分が崩れ落ちていく。
「・・・本当に大丈夫かしら」
ヴィヴィアンの言葉にミソラは乾いた笑みを浮かべる事しか出来なかった。
「ケイドさん。タリスマンが光ってます」
青い光を発光しながらケイドの腕を這い回っているタリスマン。
タリスマンに選ばれた騎士、マーリンの子孫がアライアンス号に乗って現れた。
全ての電力が復旧すると今までよく見えなかった巨大船の姿が明らかになる。
巨大船はアーサー王の胸当て、ケイドが手に入れたタリスマンと同じ形をしているのだ。恐らくマーリンの杖にも似たような刻印が刻まれているはずだと思っていると、アライアンス号は速度を落としながら巨大船の中へと入っていく。
「この中って空気とかあるのよね?」
恐る恐るヴィヴィアンが疑問を口にする。
言われてみれば確かに海中にこの船はあるのだ。中に空気があるとは限らない。潜水道具一式なんていう気の利いた物はアライアンス号にはなく、最悪の場合それを手に入れる為に戻らなければならないと全員が思ったときだ。
目的地に着いたのと同時に船がゆっくりと浮上を開始する。
大きく揺れる船の中でミソラはアライアンス号が海から上がったことに気づくと、窓から外の様子を伺うと中は水で満たされてはいない。
「その心配は不要だったようだな」
「みたいね」
問題が解決して良かったと言うかのようにヴィヴィアンが肩をすくめる中、ケイドは船の壁に掛けられていた銃を手に取る。
「ソレは使えるの?」
「何も無いよりはマシだろ?」
あくまでも威力よりも精神的な安らぎの意味で持っていくのだ、と言うかのようにケイドは告げると帽子を被る。
そんなケイドの返答にヴィヴィアンは共感を抱いたらしく、彼女も展示品としておかれていた旧式のライトを手に取るとスイッチをカチカチと動かすがソレは反応を示すことは無い。
「貸して下さい」
手を差しだしたミソラの言葉にヴィヴィアンは持っていたライトを渡す。
旧式とは言え機械ならばなんとかなるだろうと思いながら、そっとオールスパークの力を流せばライトは鈍い音を立てながら光を放った。
これならば使えそうだと思ったミソラはヴィヴィアンにライトを渡すと、彼女は困ったような顔をしながらお礼を告げた。恐らく聞きたいことは山ほどあるのだろうがそれを聞いて良いのか迷っているのだろうと悟ったミソラはぎこちなく笑う。
「いつかお話ししますね」
今は時間が惜しい。
メガトロン達がここに来るよりも早く、杖を手に入れて逃げなければならないのだ。
アライアンス号から降りたミソラは海水の冷たさに一瞬だけビクリと身体を震わせる。それだけここが深い場所なのだと理解すると、どうか自分達がいる間に崩壊することが無いよう祈りながら海水をかき分けながら奥へと向かって歩いて行く。
水から上がったミソラは巨大な船をジッと見上げる。
長い間、ただ静かに眠っていた船であったが水圧によって少しずつだが確実にダメージを受けていたらしく、至る所がボロボロになっていた。
「今にも壊れそう」
思わず口にしてしまったほど状態は悪い。
ケイドが発炎筒に火をつけるため、近くの壁に発炎筒を軽く叩付けただけでバキッという音を立ててその部分が崩れ落ちていく。
「・・・本当に大丈夫かしら」
ヴィヴィアンの言葉にミソラは乾いた笑みを浮かべる事しか出来なかった。