5章:全てはこの為に
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
自分達の近くに敵が居る、そう告げたコグマンは全員を連れて船首へと向かって移動を開始する。向かった場所はガラス張りになっている船首で、ある意味で最も危険とも言える場所だったことにミソラは一抹の不安を覚えながらコグマンへと視線を向けた。
「コグマン、どうして私達をここに?」
何らかの意図があって連れてきたのだろう?そうミソラが問いかければ、コグマンは恭しい一礼をしてからミソラの問いに答えようとした瞬間、船が大きく傾く。
少しずつ傾きは大きくなり、最終的にはほど垂直と言って良い状態になる。
慌ててミソラは近くのパイプを掴み、落下するのを必死に堪える。ギシギシという耳を塞ぎたくなるかのような嫌な音が艦内に響く中、船はゆっくりと体制を整えていく。
無事に敵を退けられたのだな、と全員が思い安心したと言うかのように肩の力を浮いたときだ。
船首に敵船の姿が突然現れる。
「うそだろ?」
呆然としたケイドの声を合図にミソラは近くにあったパイプに再度しがみついた直後、凄まじい衝撃が船を襲う。ガリガリ、という金属が擦れ合う音がしばらく響いたかと思えば、何事も無かったかのような静寂が艦内に満ちる。
今度こそ終わったか?と思いながらガラス越しに様子を伺っていたミソラは、意見を仰ぐためにケイドとヴィヴィアンへと視線を向けて言葉を失う。
抱き合うかのように倒れている2人の姿があったからだ。
『今は駄目です!何を考えているのですか!?全く・・・少しは状況を考えて下さい』
戻ってきたコグマンが2人を引きはがす。
理解出来ないと言うかのように肩を怒らせながらコグマンはどこかへと向かって歩いて行く事に気づいたミソラは、どこに行くのだと問いかければ彼は振り返ること無く返答した。
『外です』
「外?・・・外って、海ですよね?」
コグマンの返答にミソラは自分の聞き間違いかと思いケイドへと向かい問いかければ、彼は信じられないと言うかのような顔をしていた事から聞き間違いではない事を悟った直後、何かが水に落ちるかのような音が聞こえてきた。
「本当に船から出たんですね」
「みたいだな・・・って、魚雷じゃ無いんだぞ!?」
「私に言わないで!!私だってそんなの知らないわよ!!!」
3人全員がガラスへとへばり付き海の様子を伺う。
コグマンがどのような働きをしたのかは解らなかったが、それから少し経ってから帰還したコグマンは何故か両手に魚を抱えていた。
『最後の晩餐に相応しい食材を手に入れてきました。コレを使ってディナーをしましょう!!』
「縁起でもないことを言うなッ!!」
口笛を吹きながら去って行くコグマンの背中にケイドが文句を告げるが、島のコグマンはソレを綺麗に聞き流す。
ミソラは呆然と見つめる事しか出来なかったが、彼一人に任せると色々と問題が起きそうだと判断すると慌てて後を追いかける。
「手伝います」
腕を捲ったミソラが手を洗いながら告げればコグマンは不満そうな顔をしたものの、最終的にはミソラが手伝うことを了承してくれた。
最後の晩餐は意外なことに寿司であったことにミソラは驚く。
無論、それはミソラが知っている寿司ではなくコグマン風と付け加えられたことから彼なりのアレンジである事は明白だった。
ケイドとヴィヴィアンの雰囲気が最初と比べ、なんだか良い感じになっているなと思ったミソラは自分が居ては邪魔だろうと判断すると、自分の分の食事を手にしたままそっとその場から離れる。
気づけば船首へと向かっていて、薄暗い海中を見つめながらミソラは食事を口にしていた時、眼前に何かの影を見つけ目を凝らす。
「・・・あれは」
近づく度にその姿は明らかとなっていく。
岸壁とは明らかに違う何かの存在。
アライアンス号が近づくのと同時に導くかのようにある場所がゆっくりと開いていくのは、まるで自分達を歓迎しているかのようだとミソラが思いながら見つめていた時だ。
食事を終えたケイド達が現れる。
『アレが目的地です。・・・そして貴方の持つタリスマンだけがあの船を起動できる』
エドモンドからある程度の知識を教えられているらしいコグマンの言葉を聞いたケイドは、自身の腕に今なお絡みついている元タリスマンだった物をジッと見つめた。
「どう見ても良い物じゃ無いな」
人間にとって。
そう言うかのようなケイドの言葉にコグマンは何も答えない。
アライアンス号はまるで何かに誘導されるかのように巨大船へと向かって進む。
この場所こそが自らが向かう唯一の場所だと言うかのように。
「コグマン、どうして私達をここに?」
何らかの意図があって連れてきたのだろう?そうミソラが問いかければ、コグマンは恭しい一礼をしてからミソラの問いに答えようとした瞬間、船が大きく傾く。
少しずつ傾きは大きくなり、最終的にはほど垂直と言って良い状態になる。
慌ててミソラは近くのパイプを掴み、落下するのを必死に堪える。ギシギシという耳を塞ぎたくなるかのような嫌な音が艦内に響く中、船はゆっくりと体制を整えていく。
無事に敵を退けられたのだな、と全員が思い安心したと言うかのように肩の力を浮いたときだ。
船首に敵船の姿が突然現れる。
「うそだろ?」
呆然としたケイドの声を合図にミソラは近くにあったパイプに再度しがみついた直後、凄まじい衝撃が船を襲う。ガリガリ、という金属が擦れ合う音がしばらく響いたかと思えば、何事も無かったかのような静寂が艦内に満ちる。
今度こそ終わったか?と思いながらガラス越しに様子を伺っていたミソラは、意見を仰ぐためにケイドとヴィヴィアンへと視線を向けて言葉を失う。
抱き合うかのように倒れている2人の姿があったからだ。
『今は駄目です!何を考えているのですか!?全く・・・少しは状況を考えて下さい』
戻ってきたコグマンが2人を引きはがす。
理解出来ないと言うかのように肩を怒らせながらコグマンはどこかへと向かって歩いて行く事に気づいたミソラは、どこに行くのだと問いかければ彼は振り返ること無く返答した。
『外です』
「外?・・・外って、海ですよね?」
コグマンの返答にミソラは自分の聞き間違いかと思いケイドへと向かい問いかければ、彼は信じられないと言うかのような顔をしていた事から聞き間違いではない事を悟った直後、何かが水に落ちるかのような音が聞こえてきた。
「本当に船から出たんですね」
「みたいだな・・・って、魚雷じゃ無いんだぞ!?」
「私に言わないで!!私だってそんなの知らないわよ!!!」
3人全員がガラスへとへばり付き海の様子を伺う。
コグマンがどのような働きをしたのかは解らなかったが、それから少し経ってから帰還したコグマンは何故か両手に魚を抱えていた。
『最後の晩餐に相応しい食材を手に入れてきました。コレを使ってディナーをしましょう!!』
「縁起でもないことを言うなッ!!」
口笛を吹きながら去って行くコグマンの背中にケイドが文句を告げるが、島のコグマンはソレを綺麗に聞き流す。
ミソラは呆然と見つめる事しか出来なかったが、彼一人に任せると色々と問題が起きそうだと判断すると慌てて後を追いかける。
「手伝います」
腕を捲ったミソラが手を洗いながら告げればコグマンは不満そうな顔をしたものの、最終的にはミソラが手伝うことを了承してくれた。
最後の晩餐は意外なことに寿司であったことにミソラは驚く。
無論、それはミソラが知っている寿司ではなくコグマン風と付け加えられたことから彼なりのアレンジである事は明白だった。
ケイドとヴィヴィアンの雰囲気が最初と比べ、なんだか良い感じになっているなと思ったミソラは自分が居ては邪魔だろうと判断すると、自分の分の食事を手にしたままそっとその場から離れる。
気づけば船首へと向かっていて、薄暗い海中を見つめながらミソラは食事を口にしていた時、眼前に何かの影を見つけ目を凝らす。
「・・・あれは」
近づく度にその姿は明らかとなっていく。
岸壁とは明らかに違う何かの存在。
アライアンス号が近づくのと同時に導くかのようにある場所がゆっくりと開いていくのは、まるで自分達を歓迎しているかのようだとミソラが思いながら見つめていた時だ。
食事を終えたケイド達が現れる。
『アレが目的地です。・・・そして貴方の持つタリスマンだけがあの船を起動できる』
エドモンドからある程度の知識を教えられているらしいコグマンの言葉を聞いたケイドは、自身の腕に今なお絡みついている元タリスマンだった物をジッと見つめた。
「どう見ても良い物じゃ無いな」
人間にとって。
そう言うかのようなケイドの言葉にコグマンは何も答えない。
アライアンス号はまるで何かに誘導されるかのように巨大船へと向かって進む。
この場所こそが自らが向かう唯一の場所だと言うかのように。