5章:全てはこの為に
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バラバラに散っていた仲間達はある場所を目指して集結していく。
オートボット同士で交わされた通信により目的地を知っているらしいホット・ロッドが石畳の上を走る。カーナビに表示されている地図でチカチカと点滅している場所へと向かっている事に気づいたミソラは、点滅しているその光を見ると驚いたように目を開く。
「海軍博物館?」
『そう』
集合場所が少々意外だったミソラが疑問の声をあげれば『そこに次の鍵があるらしい』とラジオから言葉が返される。
名前からして恐らく海軍に関する物を展示しているのだろうな、とミソラは思った時、頭の中で何かがふっと浮かんだ。
かつて活躍しただろう大きな潜水艦。
今はもうその役目を終えてしまった存在。
それに気づいたのと同時に急に息が出来なくなる。
感じたのは息苦しさとそして磯の香り。
ゴポリ、と口から出た気泡が音を立てて海面に向かって上っていく中、ミソラは目の前に広がっている巨大な何かを見つめていた。
「(宇宙船?)」
今の人類では到達できないレベルの技術力を持った巨大な船。
その奥に彼が眠っている。
今となっては唯一の子孫である彼女を、ヴィヴィアンを待っているのだ。
そう理解したのと同時にミソラは限界を迎えて大きく咳き込む。
喉を押さえながら何度も咳き込むミソラに驚いたホット・ロッドが気遣う言葉を告げるが、すぐに言葉を返せそうもないミソラは大丈夫だと言うかのように右手を挙げる。
段々と呼吸が落ち着き始めたミソラはシートに背を押しつけると額に滲んでいる汗を拭う。
『大丈夫かい?』
「はい」
『何か見えたの?』
「・・・いいえ。なにも」
あの光景を何故かホット・ロッドに伝えることがミソラには出来なかった。
彼だからなのか?と問われれば答えは否だ。
例えオプティマスであったとしてもミソラは先程見た光景も、自分が体験したことを教えるつもりもない。
なんとなくだがオートボットの誰かにこの事を伝えてはいけない気がしたのだ。
「(落ち着かなきゃ。焦っても何も解決しないんだから)」
ゆっくりと深呼吸をしたミソラは先程見た光景を思い出す。
先程見た光景、映像は自分達が向かうべき場所なのだと理解したミソラだったが、何故それが自分に見えたのだ?という疑問が胸に浮かぶ。
オールスパークからの助言なのだろうか?と考えるが今回は違うような気がした。
得体の知れない何かがそれこそ自分達を導いてくれているような気がする、そんな感覚を抱きながらミソラは手を握りしめる。
「(私達を杖のある場所へと導こうとしている何かが居る)」
それが杖自身なのか、もしくは持ち主であったマーリンなのか、または未だその姿を自分には見せてはいない何かなのかは解らないが、確実に何かが自分達にヒントを出しているのだ。
頼りにしているオールスパークはサイバトロン星が接近しているせいなのか、宿主であり器であるミソラの意思とは異なる反応を示し始めている。
一刻も早く還りたい。
そう訴える声がだんだんと大きくなり始めていた。
今後何かあったとしても使い物にならない可能性が高いとミソラは判断しており、ケイドと合流出来たのならば一度伝えておく必要があると思っていたときだ。
『ma chérie!着いたぜ!』
いつの間にか目的地である海軍博物館へと到着していた事にミソラは驚きつつも、バンブルビーの姿や見慣れた姿を見つけると自分達が一番最後の到着である事に気づくと慌ててホット・ロッドから降りる。
「ありがとうございました。今後はバートン卿の指示に従って下さい」
お礼を告げたミソラは潜水艦へと向かって走り出した。
オートボット同士で交わされた通信により目的地を知っているらしいホット・ロッドが石畳の上を走る。カーナビに表示されている地図でチカチカと点滅している場所へと向かっている事に気づいたミソラは、点滅しているその光を見ると驚いたように目を開く。
「海軍博物館?」
『そう』
集合場所が少々意外だったミソラが疑問の声をあげれば『そこに次の鍵があるらしい』とラジオから言葉が返される。
名前からして恐らく海軍に関する物を展示しているのだろうな、とミソラは思った時、頭の中で何かがふっと浮かんだ。
かつて活躍しただろう大きな潜水艦。
今はもうその役目を終えてしまった存在。
それに気づいたのと同時に急に息が出来なくなる。
感じたのは息苦しさとそして磯の香り。
ゴポリ、と口から出た気泡が音を立てて海面に向かって上っていく中、ミソラは目の前に広がっている巨大な何かを見つめていた。
「(宇宙船?)」
今の人類では到達できないレベルの技術力を持った巨大な船。
その奥に彼が眠っている。
今となっては唯一の子孫である彼女を、ヴィヴィアンを待っているのだ。
そう理解したのと同時にミソラは限界を迎えて大きく咳き込む。
喉を押さえながら何度も咳き込むミソラに驚いたホット・ロッドが気遣う言葉を告げるが、すぐに言葉を返せそうもないミソラは大丈夫だと言うかのように右手を挙げる。
段々と呼吸が落ち着き始めたミソラはシートに背を押しつけると額に滲んでいる汗を拭う。
『大丈夫かい?』
「はい」
『何か見えたの?』
「・・・いいえ。なにも」
あの光景を何故かホット・ロッドに伝えることがミソラには出来なかった。
彼だからなのか?と問われれば答えは否だ。
例えオプティマスであったとしてもミソラは先程見た光景も、自分が体験したことを教えるつもりもない。
なんとなくだがオートボットの誰かにこの事を伝えてはいけない気がしたのだ。
「(落ち着かなきゃ。焦っても何も解決しないんだから)」
ゆっくりと深呼吸をしたミソラは先程見た光景を思い出す。
先程見た光景、映像は自分達が向かうべき場所なのだと理解したミソラだったが、何故それが自分に見えたのだ?という疑問が胸に浮かぶ。
オールスパークからの助言なのだろうか?と考えるが今回は違うような気がした。
得体の知れない何かがそれこそ自分達を導いてくれているような気がする、そんな感覚を抱きながらミソラは手を握りしめる。
「(私達を杖のある場所へと導こうとしている何かが居る)」
それが杖自身なのか、もしくは持ち主であったマーリンなのか、または未だその姿を自分には見せてはいない何かなのかは解らないが、確実に何かが自分達にヒントを出しているのだ。
頼りにしているオールスパークはサイバトロン星が接近しているせいなのか、宿主であり器であるミソラの意思とは異なる反応を示し始めている。
一刻も早く還りたい。
そう訴える声がだんだんと大きくなり始めていた。
今後何かあったとしても使い物にならない可能性が高いとミソラは判断しており、ケイドと合流出来たのならば一度伝えておく必要があると思っていたときだ。
『ma chérie!着いたぜ!』
いつの間にか目的地である海軍博物館へと到着していた事にミソラは驚きつつも、バンブルビーの姿や見慣れた姿を見つけると自分達が一番最後の到着である事に気づくと慌ててホット・ロッドから降りる。
「ありがとうございました。今後はバートン卿の指示に従って下さい」
お礼を告げたミソラは潜水艦へと向かって走り出した。