5章:全てはこの為に
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本心を見抜かれたからなのかホット・ロッドは沈黙を貫いている。
車内にだんだんと満ちていく嫌な雰囲気にミソラはどうしたものかと考えながらハンドルを握りしめていた。
もしかして自分は彼の地雷を踏んだのではないだろうか?
「(そういえばフランス訛りの発音は嫌だって言っていたよね)」
完全に駄目じゃないか。
そう思ったミソラはホット・ロッドへと謝罪するために口を開こうとしたときだ。
『謝罪はいらない』
「でも」
『・・・俺はさっき君を困らせた、そして君も俺を困らせた。ほら!どっちもどっちだ』
「ある意味ではそうかもしれませんけど」
『喧嘩両成敗って事で良いじゃないか、ね?ma chérie』
強引に話を終わらせられたミソラはそういうものだろうか?と考えるが、下手にこれ以上話を引きずって互いに気まずくなるのは辞めておこうと決めると口を噤む。
あれほど執拗に自分達を追っていたパトカーは既に姿を消している。
バンブルビー達は無事に逃げられたのだろうか?とミソラは思うと、ホット・ロッドに連絡を取って欲しいと言おうとしたときだ。
『オプティマスを侮辱するつもりはない・・・ただ、一言だけ言わせて欲しいんだけど、俺なら君を独り残したりしない。愛しい人が狙われているって解っているのにたった独りここに君を残すなんて』
「・・・それは違うよ、ホット・ロッド。私は独りじゃなかった」
沢山の人達がいつも側に居てくれた。
だから寂しいなんて、悲しいだなんて思わなかったのだ。
唯一、ソレを感じたのはオプティマスとの間にある繋がりが切れそうになってしまったときだけくらいなものだ。
「オプティマスの下した決断を受け入れたのは私だもの。少しの間別れる事も、言葉を交わす事も出来なくなるって解った上で私は彼を見送った・・・オプティマスの意思を尊重し、そしてオプティマスも私の言葉を信じてくれた」
『君は悲しんでいるのに?』
「そうだね。でもね、私は約束したの」
オプティマスの帰る場所であるように。
再会までの間は、待つだけの時間はとても辛いと解った上でオプティマスを見送ったのだ。
「悲しいのも、寂しいのも、もう少ししたら終わりそうだしね」
微笑みながらミソラは空を見上げる。
地球へと迫っているというサイバトロン星に彼は居る。
再会出来ると解って嬉しいと思う反面、ずっと願っていたソレを恐れている自分が居ることも事実だ。
オプティマスとの繋がりは不自然に途切れ、その後、再び繋がることはない。
こういう時、自分が人間である事が辛いなとミソラは思う。
もしもトランスフォーマーだったのならばオールスパークの力を利用し、遠く離れてしまったオプティマスに通信することも出来たかもしれないのだ。
「(不可能なことを想像するなんて馬鹿な事はやめなきゃ)」
ゆっくりと深呼吸をして気持ちを切り替えた時だ。
オールスパークが何かに呼応するかのように熱を放つ。その原因となったのは接近しているサイバトロン星だということくらいミソラとて解っている。
伝わってくるオールスパークの力。
近づいてくるサイバトロン星の気配。
ようやく還ることが出来るのだという歓喜の感情をミソラは無言のまま受け入れているが、オプティマスの件があったのだと解った瞬間から、どうしても一抹の不安というものを抱いてしまう。
もしかしたら自分達が気づかぬ内に良くない方へと状況は進んでいるのではないだろうか?
「(オプティマス。どうか無事でいて)」
それ以外は望まないのだ、そう言うかのようにミソラは自分の中にあるオールスパークへとそう囁いた。
車内にだんだんと満ちていく嫌な雰囲気にミソラはどうしたものかと考えながらハンドルを握りしめていた。
もしかして自分は彼の地雷を踏んだのではないだろうか?
「(そういえばフランス訛りの発音は嫌だって言っていたよね)」
完全に駄目じゃないか。
そう思ったミソラはホット・ロッドへと謝罪するために口を開こうとしたときだ。
『謝罪はいらない』
「でも」
『・・・俺はさっき君を困らせた、そして君も俺を困らせた。ほら!どっちもどっちだ』
「ある意味ではそうかもしれませんけど」
『喧嘩両成敗って事で良いじゃないか、ね?ma chérie』
強引に話を終わらせられたミソラはそういうものだろうか?と考えるが、下手にこれ以上話を引きずって互いに気まずくなるのは辞めておこうと決めると口を噤む。
あれほど執拗に自分達を追っていたパトカーは既に姿を消している。
バンブルビー達は無事に逃げられたのだろうか?とミソラは思うと、ホット・ロッドに連絡を取って欲しいと言おうとしたときだ。
『オプティマスを侮辱するつもりはない・・・ただ、一言だけ言わせて欲しいんだけど、俺なら君を独り残したりしない。愛しい人が狙われているって解っているのにたった独りここに君を残すなんて』
「・・・それは違うよ、ホット・ロッド。私は独りじゃなかった」
沢山の人達がいつも側に居てくれた。
だから寂しいなんて、悲しいだなんて思わなかったのだ。
唯一、ソレを感じたのはオプティマスとの間にある繋がりが切れそうになってしまったときだけくらいなものだ。
「オプティマスの下した決断を受け入れたのは私だもの。少しの間別れる事も、言葉を交わす事も出来なくなるって解った上で私は彼を見送った・・・オプティマスの意思を尊重し、そしてオプティマスも私の言葉を信じてくれた」
『君は悲しんでいるのに?』
「そうだね。でもね、私は約束したの」
オプティマスの帰る場所であるように。
再会までの間は、待つだけの時間はとても辛いと解った上でオプティマスを見送ったのだ。
「悲しいのも、寂しいのも、もう少ししたら終わりそうだしね」
微笑みながらミソラは空を見上げる。
地球へと迫っているというサイバトロン星に彼は居る。
再会出来ると解って嬉しいと思う反面、ずっと願っていたソレを恐れている自分が居ることも事実だ。
オプティマスとの繋がりは不自然に途切れ、その後、再び繋がることはない。
こういう時、自分が人間である事が辛いなとミソラは思う。
もしもトランスフォーマーだったのならばオールスパークの力を利用し、遠く離れてしまったオプティマスに通信することも出来たかもしれないのだ。
「(不可能なことを想像するなんて馬鹿な事はやめなきゃ)」
ゆっくりと深呼吸をして気持ちを切り替えた時だ。
オールスパークが何かに呼応するかのように熱を放つ。その原因となったのは接近しているサイバトロン星だということくらいミソラとて解っている。
伝わってくるオールスパークの力。
近づいてくるサイバトロン星の気配。
ようやく還ることが出来るのだという歓喜の感情をミソラは無言のまま受け入れているが、オプティマスの件があったのだと解った瞬間から、どうしても一抹の不安というものを抱いてしまう。
もしかしたら自分達が気づかぬ内に良くない方へと状況は進んでいるのではないだろうか?
「(オプティマス。どうか無事でいて)」
それ以外は望まないのだ、そう言うかのようにミソラは自分の中にあるオールスパークへとそう囁いた。