5章:全てはこの為に
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追っ手を撹乱するためここから複数に別れて逃げる。
そう決断したエドモンドの指示に従ってミソラは正面玄関へと走る。
窓越しに見えたのは、こちらに向かって接近してくる車の数だ。
予想以上に多い車の数にどうやってこの場を切り抜けるのだろうか?と思いながら門をくぐり抜けたのと同時に何台かの車が敷地内に入り込む。
「動くな!!」
車から降りた警官達が銃を構えてくる。
ミソラがビクリと身体を震わせて一歩身を引いた瞬間、すぐ近くに大きな足が現れる。視線を上げてその足の持ち主を見上げれば、そこに居たのはホット・ロッドで、彼の右手には銃があり、ソレを迷うことなく人間へと向けるのと同時に叫ぶ。
『逃げろ!俺が時間を稼ぐ』
人間の頭上高く放たれた銃弾が弾けたかと思えば、そこから虹色のドームが彼等を包み込む。
ドームの中では全ての時間が遅れているらしくスローモーションのようにゆっくりとした動きで人間達が動き回っているのがミソラの目にも見えた。
これならば逃げ切れる。
けれどケイドとヴィヴィアンが確実にこの場から逃げるためにはもう少し時間が必要だと判断したミソラは右手をドームへと向かって掲げる。
一分でも、一秒でも長く時間を遅らせなければならない。そうすることが出来るのは自分しか居ないのだと思いながらオールスパークの力を発動させれば、ドーム内の時間は今まで以上に遅れ始めた。
コマ送りのように動く光景を見たミソラはバンブルビーに乗り込んだ2人へと、運転席に座っているケイドへと向かい話しかける。
「お二人はマリーンの杖に繋がるヒントを探して下さい。後で落ち合いましょう」
「ミソラ?何言っている!!お前もこっちに来いッ!!!」
手を伸ばすケイドへと向かいミソラはそうする事は出来ないのだと言うかのように微笑みながら首を振る。
自分のすべきことは彼等を逃がす事だ。
そう思いながらバンブルビーのボンネットを軽く叩く。
「二人をお願いね?」
『”お姫様””一緒に行こうよ”』
「ちょっと無理かなぁ。私はここに残って時間稼ぎをする。ビーがケイドさん達を連れてここから無事に逃げられるようにね」
『”君も一緒だ!!”』
「・・・ここにTRFが来たって事は間違い無くディセプティコンも来る。彼等の目を欺くためには囮が必要だよ?ケイドさんとヴィヴィアンさんには果たすべき役目がある。最も優先的に守らなきゃならないのは二人だよ?ビーだってそれくらい解るでしょ?」
今、守られるべき存在は自分ではないのだ。
そう告げればバンブルビーは不満そうにエンジンを吹かす。
「ごめんね。でもビーにしか頼れないんだ」
我儘を言える相手はもう限られてしまっているのだ。
そう言うかのようにミソラが告げると、バンブルビーは無言のまま車体を揺らす。
それはサムに対し理不尽さに対する無言の抗議を始めたときのバンブルビーの動作の一つだ。それを懐かしいと思ったミソラが複雑な顔をする事しか出来ない。
『”君は狡いなぁ”・・・・・・”約束”また会えるって”』
「うん。約束する。私は絶対にビーを裏切らないよ」
指切りの代わりに車体へとキスを一つする。
それでバンブルビーは満足したのか出発するためにエンジンを吹かす。砂塵を上げながら去って行く黄色の車体を見送ったミソラはこれからどうしようかと考える。
今でこそ時間の経過が遅れている彼等だが、ソレが長いこと続くことは無い。
機械への関与は出来るが、人への関与は出来ない。
圧倒的に不利だと思いながらミソラがドームを見ていたときだ。
何かが自分の腹部を掴んだかと思えば、目まぐるしく視界が回転していく。何が起こっているのか解らないまま、ミソラは目を見開いていることしか出来ずにいるといつの間にか車の中に座って居た。
『目的地までエスコートするぜ?ma chérie』
フランス訛りの言葉が聞こえた瞬間、ミソラは自分を乗せてくれたのが誰なのか理解すると申し訳なさそうな笑みを浮かべながら頷いた。
そう決断したエドモンドの指示に従ってミソラは正面玄関へと走る。
窓越しに見えたのは、こちらに向かって接近してくる車の数だ。
予想以上に多い車の数にどうやってこの場を切り抜けるのだろうか?と思いながら門をくぐり抜けたのと同時に何台かの車が敷地内に入り込む。
「動くな!!」
車から降りた警官達が銃を構えてくる。
ミソラがビクリと身体を震わせて一歩身を引いた瞬間、すぐ近くに大きな足が現れる。視線を上げてその足の持ち主を見上げれば、そこに居たのはホット・ロッドで、彼の右手には銃があり、ソレを迷うことなく人間へと向けるのと同時に叫ぶ。
『逃げろ!俺が時間を稼ぐ』
人間の頭上高く放たれた銃弾が弾けたかと思えば、そこから虹色のドームが彼等を包み込む。
ドームの中では全ての時間が遅れているらしくスローモーションのようにゆっくりとした動きで人間達が動き回っているのがミソラの目にも見えた。
これならば逃げ切れる。
けれどケイドとヴィヴィアンが確実にこの場から逃げるためにはもう少し時間が必要だと判断したミソラは右手をドームへと向かって掲げる。
一分でも、一秒でも長く時間を遅らせなければならない。そうすることが出来るのは自分しか居ないのだと思いながらオールスパークの力を発動させれば、ドーム内の時間は今まで以上に遅れ始めた。
コマ送りのように動く光景を見たミソラはバンブルビーに乗り込んだ2人へと、運転席に座っているケイドへと向かい話しかける。
「お二人はマリーンの杖に繋がるヒントを探して下さい。後で落ち合いましょう」
「ミソラ?何言っている!!お前もこっちに来いッ!!!」
手を伸ばすケイドへと向かいミソラはそうする事は出来ないのだと言うかのように微笑みながら首を振る。
自分のすべきことは彼等を逃がす事だ。
そう思いながらバンブルビーのボンネットを軽く叩く。
「二人をお願いね?」
『”お姫様””一緒に行こうよ”』
「ちょっと無理かなぁ。私はここに残って時間稼ぎをする。ビーがケイドさん達を連れてここから無事に逃げられるようにね」
『”君も一緒だ!!”』
「・・・ここにTRFが来たって事は間違い無くディセプティコンも来る。彼等の目を欺くためには囮が必要だよ?ケイドさんとヴィヴィアンさんには果たすべき役目がある。最も優先的に守らなきゃならないのは二人だよ?ビーだってそれくらい解るでしょ?」
今、守られるべき存在は自分ではないのだ。
そう告げればバンブルビーは不満そうにエンジンを吹かす。
「ごめんね。でもビーにしか頼れないんだ」
我儘を言える相手はもう限られてしまっているのだ。
そう言うかのようにミソラが告げると、バンブルビーは無言のまま車体を揺らす。
それはサムに対し理不尽さに対する無言の抗議を始めたときのバンブルビーの動作の一つだ。それを懐かしいと思ったミソラが複雑な顔をする事しか出来ない。
『”君は狡いなぁ”・・・・・・”約束”また会えるって”』
「うん。約束する。私は絶対にビーを裏切らないよ」
指切りの代わりに車体へとキスを一つする。
それでバンブルビーは満足したのか出発するためにエンジンを吹かす。砂塵を上げながら去って行く黄色の車体を見送ったミソラはこれからどうしようかと考える。
今でこそ時間の経過が遅れている彼等だが、ソレが長いこと続くことは無い。
機械への関与は出来るが、人への関与は出来ない。
圧倒的に不利だと思いながらミソラがドームを見ていたときだ。
何かが自分の腹部を掴んだかと思えば、目まぐるしく視界が回転していく。何が起こっているのか解らないまま、ミソラは目を見開いていることしか出来ずにいるといつの間にか車の中に座って居た。
『目的地までエスコートするぜ?ma chérie』
フランス訛りの言葉が聞こえた瞬間、ミソラは自分を乗せてくれたのが誰なのか理解すると申し訳なさそうな笑みを浮かべながら頷いた。