5章:全てはこの為に
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この場に居たのがエドモンドのみだったのならばケイドはもしかしたら答えたのかもしれない。
だがこの質問をしているのが異性であるヴィヴィアンということもあってか、ケイドが頑なに口を閉ざしたくなるもある意味で当然のことだった。
「(ここは話を逸らした方が良いよね)」
そう判断したミソラは何とかして話題を他に移すことに決めたまでは良かったが、何について話そうかと考えていた時、円卓に刻まれているある文字に気づく。
「これ・・・かなり古いサイバトロン語ですね」
オールスパークの知識があるからこそ解ったミソラはそっと円卓に刻まれている文字を読み上げる。
「『セグラス・ニ・トンディ』・・・死んでも杖を守れ。杖?タリスマンではなく杖を守れ?」
「そういや宇宙船に乗っていたトランスフォーマーも同じ事を言っていたな」
疑問を口にしたミソラに続くかのようにケイドが口を開く。
あのトランスフォーマーが守っていたのはタリスマンだったはずだ。タリスマンではなく杖を守れとは一体どういう意味だろうか?とミソラは小首を傾げる。
円卓に刻まれていた文字と同じ言葉をタリスマンを持っていたトランスフォーマーが口にした事から、杖もまたかなり重要な意味を持っていることは明白だ。
そもそも解らない事だらけなのだと思いながらミソラはゆるく息を吐き出す。
「確実に解っている事は、タリスマンに選ばれた最後の騎士が世界を再生させられるってことだけか・・・」
ケイドの腕に今なお装着されているタリスマンへとミソラは視線を向ける。
再生させられる、ということから何か特殊な力が、もしくはオールスパークのような力があるのかと思いながらタリスマンを凝視するが特にこれと言って何かの力を感じることはない。
唯一解るのはアレがなんの力も持っていない、その形を自在に変える事の出来る奇妙な金属でしかない、ということだ。
「(オールスパークが関与する事の出来ない力があるとか?もしくは特定の場所でないとその力を発揮しないとか?・・・考えれば考えるだけ疑問が次々と出てくる)」
もしくはタリスマン自体にはミソラが考えているのとは違う何かが、もしくは別の役割があるのではないか?
そう考えたミソラはヒントを得る為、タリスマンと同じ模様が刻まれているアーサー王の胸当てへと近づくとソレをジッと見つめる。
ミソラにとってアーサー王伝説と言えばかなり有名な話の一つでしかない。
「(有名なのは円卓の騎士、魔法使い、そして聖剣だっけ?)」
円卓の騎士の元となった円卓は今のこの部屋の中にある。
魔法使いと言えば杖を持っているイメージだ。
子供の頃見たアニメでも、有名な魔法使いの映画でも、誰もが杖を手に持ち呪文を唱えて魔法を使っていた。
守れと言われている杖、それはもしかして空想上の人物が持っていた杖なのだろうか?そう思いながらミソラは胸当てを見つめる。
「どうして死ぬ気になってまで杖を守らなきゃならない?たかが杖だろ?」
「彼等の言う杖とはただの杖ではないのだ・・・アーサー王伝説に出てくる魔法使いマーリンが持っていた杖」
「馬鹿げてるわ」
「この星の運命を左右するほどのモノだとしてもそう言えるかね?」
「それこそ本当に馬鹿げた話よ。空想と現実の区別がつかなくなっているだけだわ」
吐き捨てるようにヴィヴィアンが告げる。
今見てきた事は全て事実だと解っているのだが、受け入れたくはないと言いたげな様子のヴィヴィアンに対し、ミソラはどう説得したら信じてくれるのだろうか?必死に言葉を探していたときだ。
音も無くヴィヴィアンへと忍び寄るコグマンと目が合う。
彼は黙って居ろというかのように口元に指を添えてきた。下手に逆らえばどんな報復をされるのか解らない為、ミソラは少しばかりヴィヴィアンへの罪悪感を感じつつもコグマンの行動を黙認することしか出来なかった。
だがこの質問をしているのが異性であるヴィヴィアンということもあってか、ケイドが頑なに口を閉ざしたくなるもある意味で当然のことだった。
「(ここは話を逸らした方が良いよね)」
そう判断したミソラは何とかして話題を他に移すことに決めたまでは良かったが、何について話そうかと考えていた時、円卓に刻まれているある文字に気づく。
「これ・・・かなり古いサイバトロン語ですね」
オールスパークの知識があるからこそ解ったミソラはそっと円卓に刻まれている文字を読み上げる。
「『セグラス・ニ・トンディ』・・・死んでも杖を守れ。杖?タリスマンではなく杖を守れ?」
「そういや宇宙船に乗っていたトランスフォーマーも同じ事を言っていたな」
疑問を口にしたミソラに続くかのようにケイドが口を開く。
あのトランスフォーマーが守っていたのはタリスマンだったはずだ。タリスマンではなく杖を守れとは一体どういう意味だろうか?とミソラは小首を傾げる。
円卓に刻まれていた文字と同じ言葉をタリスマンを持っていたトランスフォーマーが口にした事から、杖もまたかなり重要な意味を持っていることは明白だ。
そもそも解らない事だらけなのだと思いながらミソラはゆるく息を吐き出す。
「確実に解っている事は、タリスマンに選ばれた最後の騎士が世界を再生させられるってことだけか・・・」
ケイドの腕に今なお装着されているタリスマンへとミソラは視線を向ける。
再生させられる、ということから何か特殊な力が、もしくはオールスパークのような力があるのかと思いながらタリスマンを凝視するが特にこれと言って何かの力を感じることはない。
唯一解るのはアレがなんの力も持っていない、その形を自在に変える事の出来る奇妙な金属でしかない、ということだ。
「(オールスパークが関与する事の出来ない力があるとか?もしくは特定の場所でないとその力を発揮しないとか?・・・考えれば考えるだけ疑問が次々と出てくる)」
もしくはタリスマン自体にはミソラが考えているのとは違う何かが、もしくは別の役割があるのではないか?
そう考えたミソラはヒントを得る為、タリスマンと同じ模様が刻まれているアーサー王の胸当てへと近づくとソレをジッと見つめる。
ミソラにとってアーサー王伝説と言えばかなり有名な話の一つでしかない。
「(有名なのは円卓の騎士、魔法使い、そして聖剣だっけ?)」
円卓の騎士の元となった円卓は今のこの部屋の中にある。
魔法使いと言えば杖を持っているイメージだ。
子供の頃見たアニメでも、有名な魔法使いの映画でも、誰もが杖を手に持ち呪文を唱えて魔法を使っていた。
守れと言われている杖、それはもしかして空想上の人物が持っていた杖なのだろうか?そう思いながらミソラは胸当てを見つめる。
「どうして死ぬ気になってまで杖を守らなきゃならない?たかが杖だろ?」
「彼等の言う杖とはただの杖ではないのだ・・・アーサー王伝説に出てくる魔法使いマーリンが持っていた杖」
「馬鹿げてるわ」
「この星の運命を左右するほどのモノだとしてもそう言えるかね?」
「それこそ本当に馬鹿げた話よ。空想と現実の区別がつかなくなっているだけだわ」
吐き捨てるようにヴィヴィアンが告げる。
今見てきた事は全て事実だと解っているのだが、受け入れたくはないと言いたげな様子のヴィヴィアンに対し、ミソラはどう説得したら信じてくれるのだろうか?必死に言葉を探していたときだ。
音も無くヴィヴィアンへと忍び寄るコグマンと目が合う。
彼は黙って居ろというかのように口元に指を添えてきた。下手に逆らえばどんな報復をされるのか解らない為、ミソラは少しばかりヴィヴィアンへの罪悪感を感じつつもコグマンの行動を黙認することしか出来なかった。