1章:それは必然的な出会い
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配線が露わになっており、時々火花を上げている足を痛々しい眼差しでミソラは見つめる。
「痛い?」
『”こんなのかすり傷さ”』
「・・・バンブルビーは強いね」
こんな状況下でも駆れば自分を気遣ってくれることが嬉しい。優しいロボットだと心からそう思いながら労るようにバンブルビーの足に触れる。
彼だけならば戦闘機からの攻撃を避けることは十分出来たのだ。それをしなかったのは彼の背後に守るべき人間達が居たからだ。
倒れていたバスを盾にしたのだが全ての弾丸を防ぐことが出来ず、弾丸のいくつかが彼の足を破壊した。
故にミソラは身を挺して守ってくれたバンブルビーに感謝するかのように、そっとその足を撫でた時だ。
「え・・・」
ミソラがバンブルビーに触れた瞬間、彼の足から出ていた火花が消える。
切れたチューブから流れていた青い液体の流出も止まる。
何が起ったのだ、そう思いながらバンブルビーを見上げようとしたミソラであったが、膝に力が入らずその場に座り込む。
『”お嬢ちゃん!?””超能力の使いすぎだ!!””命を削る行為だぞ”』
バンブルビーは気遣うかのように手を伸ばしてくる。
彼の大きな指が頭を撫でると、ミソラの頭は大きく左右に揺さぶられた。ぐらぐらと揺れる視界の中、ミソラは彼が何かやったのだろうかと考えるが、それができるのだればとっくの昔にやっているだろう。
そして戦いに戻っている。
ならば答えは一つしか無い。
「バンブルビー・・・今のは何?」
信じられない面持ちで己の掌を見つめながらミソラは呟く。
彼らと出会ってから自分は可笑しい。
元々、静電気体質であったが、乾燥の激しい冬くらいしかあんな風になることは無かった。
『”それは”』
青い瞳を困ったようにさまよわせるバンブルビーの様子から、彼は答えを知っている。ミソラの身に起きている事も。答えを教えてくれないのは恐らくそれを禁止されているからだ。
彼らの指揮官であるオプティマスによって。
「バンブルビー、どうしよう」
縋るようにバンブルビーの足に手を添えると伝わってくる冷たい金属の感触。
「私、自分が怖いよ・・・」
まるで人で無くなっていくような気がするのだ。
『”大丈夫だ””私が着いている!!”』
「・・・うん、うん、そうだね。ありがとう、バンブルビー」
無理矢理笑った顔は情けない顔であることは解っている。
それでもこの優しいロボットの気持ちにどうしても答えたかった。
全てを知るのはきっとこの戦いが終わった後だ。
彼らは答えを知っている。
聞かなければならない。
そう思っていたときだ。
突然、体を浮遊感が包み込む。
「え?」
何が起ったのか解らない。
足下に見えるバンブルビーが必死に腕を伸ばしているが、彼との距離がどんどん広まっていく。
「なんで私」
飛んでいるのだと思いながら首を動かしたとき、己の腹部を掴んでいる指に気がつく。もう見慣れてしまった金属の指、それがミソラをしっかり掴んでいる。悲鳴を上げるよりも早く凄まじい勢いでミソラを捕まえたソレは空中を駆け巡った。
「痛い?」
『”こんなのかすり傷さ”』
「・・・バンブルビーは強いね」
こんな状況下でも駆れば自分を気遣ってくれることが嬉しい。優しいロボットだと心からそう思いながら労るようにバンブルビーの足に触れる。
彼だけならば戦闘機からの攻撃を避けることは十分出来たのだ。それをしなかったのは彼の背後に守るべき人間達が居たからだ。
倒れていたバスを盾にしたのだが全ての弾丸を防ぐことが出来ず、弾丸のいくつかが彼の足を破壊した。
故にミソラは身を挺して守ってくれたバンブルビーに感謝するかのように、そっとその足を撫でた時だ。
「え・・・」
ミソラがバンブルビーに触れた瞬間、彼の足から出ていた火花が消える。
切れたチューブから流れていた青い液体の流出も止まる。
何が起ったのだ、そう思いながらバンブルビーを見上げようとしたミソラであったが、膝に力が入らずその場に座り込む。
『”お嬢ちゃん!?””超能力の使いすぎだ!!””命を削る行為だぞ”』
バンブルビーは気遣うかのように手を伸ばしてくる。
彼の大きな指が頭を撫でると、ミソラの頭は大きく左右に揺さぶられた。ぐらぐらと揺れる視界の中、ミソラは彼が何かやったのだろうかと考えるが、それができるのだればとっくの昔にやっているだろう。
そして戦いに戻っている。
ならば答えは一つしか無い。
「バンブルビー・・・今のは何?」
信じられない面持ちで己の掌を見つめながらミソラは呟く。
彼らと出会ってから自分は可笑しい。
元々、静電気体質であったが、乾燥の激しい冬くらいしかあんな風になることは無かった。
『”それは”』
青い瞳を困ったようにさまよわせるバンブルビーの様子から、彼は答えを知っている。ミソラの身に起きている事も。答えを教えてくれないのは恐らくそれを禁止されているからだ。
彼らの指揮官であるオプティマスによって。
「バンブルビー、どうしよう」
縋るようにバンブルビーの足に手を添えると伝わってくる冷たい金属の感触。
「私、自分が怖いよ・・・」
まるで人で無くなっていくような気がするのだ。
『”大丈夫だ””私が着いている!!”』
「・・・うん、うん、そうだね。ありがとう、バンブルビー」
無理矢理笑った顔は情けない顔であることは解っている。
それでもこの優しいロボットの気持ちにどうしても答えたかった。
全てを知るのはきっとこの戦いが終わった後だ。
彼らは答えを知っている。
聞かなければならない。
そう思っていたときだ。
突然、体を浮遊感が包み込む。
「え?」
何が起ったのか解らない。
足下に見えるバンブルビーが必死に腕を伸ばしているが、彼との距離がどんどん広まっていく。
「なんで私」
飛んでいるのだと思いながら首を動かしたとき、己の腹部を掴んでいる指に気がつく。もう見慣れてしまった金属の指、それがミソラをしっかり掴んでいる。悲鳴を上げるよりも早く凄まじい勢いでミソラを捕まえたソレは空中を駆け巡った。