5章:全てはこの為に
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全てを終わらせたケイドはここからすぐに離れることを決め、車へと戻ろうとしたがその足取りが不自然な形で止る。
「ケイドさん?どうしましたか?」
「ミソラ。俺達は狙われている・・・両手を上げろ」
そう言ったケイドの言葉に従うかのようにミソラは両手を顔の位置まで掲げた
。一寸遅れて現れた兵士達の姿にミソラは警戒を解かぬまま強ばった顔をして彼等の顔を見つめる。
彼等はTRFだ。
自分達とは対極の位置に居る存在だと認識した直後、 ミソラはガツリと後頭部から走った衝撃に意識を失う。
意識を失っていたのはほんの数秒のことだったらしく、次に目を覚ましたときには手首に冷たい手錠が掛けられていたことにミソラは自分が捕まったのだと理解し、顔を引きつらせる。
「ミソラッ!?無事か!?」
ケイドの言葉にミソラは大丈夫だ、私のことは気にしないでと言おうとしたが、それを阻止するかのように後ろに居た軍人に髪を乱暴に掴まれる。
「こんな状況でもお友達の心配か?さて・・・・お前達のお友達とやらの居場所を教えて欲しいな?」
「友達は売らない主義だ」
ニタリと笑ったケイドの言葉に軍人の一人が不快そうに顔を歪める。
「このままでは地球が占領されるぞ?」
当たり前のように返された言葉にミソラは不快だと言うかのように眉をしかめる。
この星に生きているのは人間だけでは無い。
沢山の命がこの星で生きていて、そして今後も生きていくのだ。
金属生命体の居場所などこの星のどこにも無い、そう言うかのような指揮官らしき軍人の態度に対し、ミソラは彼の発言は間違いだと言うかのように否定する。
「地球は私達だけのものではありませんよ」
「確かにな。だが、主導権を握っているのは我々だ」
「それは少しばかり傲慢ではありませんか?」
淡々とした声でミソラが告げれば軍人の顔が不快そうに歪む。
話にならないそう言うかのように軍人が大きく手を左右に振る。
ソレを合図にミソラの頭は近くにあった車のボンネットへと勢いよく叩付けられた。
強すぎる力に一瞬だけ意思が飛ぶが、すぐに意識は痛みと共に身体へと戻ってくる。
乱暴に髪を掴む軍人の手、理不尽な暴力、それらが全て自分へと向けられていることに気づいたミソラはチカチカと歪む視界の中、必死に自分が置かれているだろう状況を確認するため少しでも情報を得るために目を動かしていたとき、見慣れた人の顔を見つけてその動きを止める。
「レノックス大佐?」
かつて何度も呼んだであろうその名を呼べば彼は辛そうに顔を歪めた。
自分達を逃がすために情報を提供してくれた味方。その彼が敵になった事を理解した瞬間、ミソラは静かに目を伏せる。
どうしてこの人が?
何故、この人なのだ?
そう思いながらミソラは理不尽さを堪えるかのように唇を噛みしめる。
「お前の身は必ず守る」
すれ違いざまにそっと言われた言葉は昔と変わらない。
それが嬉しくて、そしてとても悲しかった。
「守るのは」
私じゃ無い。
それを言葉にすることが出来ないままミソラは力無く目を閉じる。
何よりも守らなければならないのは私ではない。
それを口に出来ぬままミソラは軍の車へと押し込められそうになった時だ。
こちらへと急接近してくるカナリアイエローの存在に気づいた瞬間、泣き出しそうな顔をして彼を見つめた。
「ケイドさん?どうしましたか?」
「ミソラ。俺達は狙われている・・・両手を上げろ」
そう言ったケイドの言葉に従うかのようにミソラは両手を顔の位置まで掲げた
。一寸遅れて現れた兵士達の姿にミソラは警戒を解かぬまま強ばった顔をして彼等の顔を見つめる。
彼等はTRFだ。
自分達とは対極の位置に居る存在だと認識した直後、 ミソラはガツリと後頭部から走った衝撃に意識を失う。
意識を失っていたのはほんの数秒のことだったらしく、次に目を覚ましたときには手首に冷たい手錠が掛けられていたことにミソラは自分が捕まったのだと理解し、顔を引きつらせる。
「ミソラッ!?無事か!?」
ケイドの言葉にミソラは大丈夫だ、私のことは気にしないでと言おうとしたが、それを阻止するかのように後ろに居た軍人に髪を乱暴に掴まれる。
「こんな状況でもお友達の心配か?さて・・・・お前達のお友達とやらの居場所を教えて欲しいな?」
「友達は売らない主義だ」
ニタリと笑ったケイドの言葉に軍人の一人が不快そうに顔を歪める。
「このままでは地球が占領されるぞ?」
当たり前のように返された言葉にミソラは不快だと言うかのように眉をしかめる。
この星に生きているのは人間だけでは無い。
沢山の命がこの星で生きていて、そして今後も生きていくのだ。
金属生命体の居場所などこの星のどこにも無い、そう言うかのような指揮官らしき軍人の態度に対し、ミソラは彼の発言は間違いだと言うかのように否定する。
「地球は私達だけのものではありませんよ」
「確かにな。だが、主導権を握っているのは我々だ」
「それは少しばかり傲慢ではありませんか?」
淡々とした声でミソラが告げれば軍人の顔が不快そうに歪む。
話にならないそう言うかのように軍人が大きく手を左右に振る。
ソレを合図にミソラの頭は近くにあった車のボンネットへと勢いよく叩付けられた。
強すぎる力に一瞬だけ意思が飛ぶが、すぐに意識は痛みと共に身体へと戻ってくる。
乱暴に髪を掴む軍人の手、理不尽な暴力、それらが全て自分へと向けられていることに気づいたミソラはチカチカと歪む視界の中、必死に自分が置かれているだろう状況を確認するため少しでも情報を得るために目を動かしていたとき、見慣れた人の顔を見つけてその動きを止める。
「レノックス大佐?」
かつて何度も呼んだであろうその名を呼べば彼は辛そうに顔を歪めた。
自分達を逃がすために情報を提供してくれた味方。その彼が敵になった事を理解した瞬間、ミソラは静かに目を伏せる。
どうしてこの人が?
何故、この人なのだ?
そう思いながらミソラは理不尽さを堪えるかのように唇を噛みしめる。
「お前の身は必ず守る」
すれ違いざまにそっと言われた言葉は昔と変わらない。
それが嬉しくて、そしてとても悲しかった。
「守るのは」
私じゃ無い。
それを言葉にすることが出来ないままミソラは力無く目を閉じる。
何よりも守らなければならないのは私ではない。
それを口に出来ぬままミソラは軍の車へと押し込められそうになった時だ。
こちらへと急接近してくるカナリアイエローの存在に気づいた瞬間、泣き出しそうな顔をして彼を見つめた。